見出し画像

フィリピン セブ島の道路交通

2020年2月、セブ島で開催されたStartup Weekend Tokyo Cebu at LIG iiofficeに参加し、チームのフィールドワークでフィリピンの街を周りました。現地の様子を乗り物ごとにまとめてみました。


ジプニー

ジープ、トラック、バンなど中古車両を改造したバスで、地元市民に広く利用されています。ショッピングモールの店員にヒアリングしたところ、通勤で主にジプニーを利用しているとのことでした。運賃は8ペソ(約18円)ほど、とてもリーズナブルで、地元市民の最も身近な移動手段のようです。

画像10

ジプニーに時刻表はなく、決まったルートを巡回しています。(参考:CEBU JEEPNEYS ROUTE MAP)。GoogleMapのルート検索で公共交通機関を選ぶと、ジプニーの番号が出てきます。

画像5

ジプニーの乗車にチャレンジしましたが、行先の番号が書かれたジプニーを見つけ、乗り込むのは一苦労でした。運賃とおつりは、隣に座っている人を介して、運転手とバケツリレーでやりとりされます。このとき乗った車両は、天井が低く窮屈な車両でした。窓ガラスがないため、バイク等で後方からスリに遭う危険もあるとのことで、注意が必要です。

画像9

バイクタクシー

後部座席に人を乗せる2輪タクシーです。タクシーよりも安く、渋滞があるところでもスイスイ走っていけるため、近距離であれば、地元市民にとって便利な移動手段のようです。道路に立ちどまっていると、声をかけてくることがよくあります。

画像7

タクシー

Grabというスマホのタクシー配車アプリを使いましたが、とても便利です。目的地を入力するだけで、現在地付近までタクシーが来てくれます。(到着場所によっては、ドライバーとチャットで会話しながら、タクシーを探すこともあります。)Uber同様のアプリですが、この地域では、Uberはすでに撤退しているとのことです。(参考 マニラ経済新聞記事


実際にGrabを使い、支払ったタクシー運賃です。

・発表会場のAsmara Urban Resort And Lifestyle Villageから、宿泊先のFuente Oro Business Suitesまで(約5km)→153ペソ(約350円)

・宿泊先のFuente Oro Business Suitesから、マクタン・セブ空港まで(約14km)→404ペソ(約930円)


信号や渋滞で停車しているとき、ペットボトル等を売りに人が来ることもあります。

画像4

タクシー乗車中、お金を求めて歩いて来る人もいました。このときのドライバーは、窓を開け、心よくコインを渡していました。

画像2

信号や横断歩道が整備されていない道路も多く、歩行者は車を避けることなく堂々と道路を横断します。お互いの存在を確認しあうために、クラクションが頻繁に鳴り響きます。

画像7

空港へ向かう途中、マルセロフェナン橋を通りました。ドライバーが「日本の企業がつくったよ」と教えてくれました。1999年、ODA(政府開発援助)で作られたことが橋のプレートに書かれています。

画像3

ドライバーに前職について尋ねると、パートタイムでジプニーのドライバーをやっていたとのことでした。別のタクシーでも、ジプニーからタクシーへジョブチェンジしたドライバーがいました。

mybus 

大型モールや空港など中心に走る近代的な路線バス。ジプニーと比べると、一部の限られた路線でのみ走行しています。

画像4

トライシクル

バイクを改造した屋根つきの3輪バイクです。セブ市街地では少ないように感じましたが、セブ島からフェリーで渡ったボホール島では、たくさん走っていました。

画像8

まとめ

ジプニーやバイクタクシーなどは、地元市民の身近な移動手段ですが、どこでも自由に乗り降りできて便利な反面、信号などが整備されていない道路で渋滞を引き起こしているとの見方もあります。フィリピン政府は、新型ジプニーなどの新しい公共交通車両導入を推進しており、日本のトラックメーカーもこれに参加しています。(参考:アジア経済ニュース記事)急速な発展を遂げるフィリピンのモビリティと都市の今後が注目されます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?