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70年以上手つかずだった森を再生させています

COVAでは、初夏にお客様をお迎えできるように準備を進めています。
その中の一つにCOVAの入り江を取り囲んでいる「森を再生させる」取り組みがあります。
今回は森を甦らせている途中の様子と、これから先目指すことについてお伝えします

森の再生について

1.木を切り出す

COVAの敷地内には、豊かな森があります。しかし70年以上の間、手つかずのまま木がおおい茂っていました。人の手が入らない鬱蒼とした森には光は届かず、風が通らなくなり、活力を失った木々はやがて虫の侵入を受けて、死んでしまいます。
再び、森に風を通し光を届けるために、古い木を切り出していきます。

木のダイヤモンド ウバメガシを玉切に
時間を忘れるウッドワーク

職人さんの指導のもと、社長・支配人みずからチェーンソーで、切り出した木を次々に玉切りしていきます。周囲には、香ばしく瑞々しいかおりが広がっていました。

切り口がきれいなハゼノキ(漆科の落葉樹)顔料として使用したりするそうです
木屑もかわいい

2.木を切ると起こる変化

木を切り出した後の森に入ってみました。

木漏れ日が届くように
ふわふわの腐葉土

足裏に伝わるふわふわした腐葉土を踏みながら、森の奥へと進んでいきます。実は、この腐葉土が森や海を豊かにしてくれる立役者なのです。
雨が降れば森に積もった腐葉土から栄養が海に注ぎ、植物性プランクトンのえさになります。そのプランクトン食べて、真珠をつくるアコヤ貝やヒオウギ貝やナマコなど海の生きものがすくすく育ちます。アオサノリやミルなどの海藻類の栄養にもなります。豊かな山が豊かな海には欠かせないのです。

お風呂や炊事・暖をとるのに薪を使っていた頃は、森と海が繋がるこの自然のサイクルがありました。しかし石油などの燃料が使われるようになると、燃料としての木はいつの間にか忘れられてしまい、誰も森に入らなくなり、伸び放題の枝は傘のようになり、光や雨を遮ることになりました。

木々の間からはやわらかい日差しが届き、心地のいい海風が吹いていました

わたしたちは森を再生させ、かつての自然のサイクルに近い状態に戻したいと考えています。

切ったところから、若芽が伸びています

職人さんによると、木はなくならない、切株から若返るそうです。
とても印象に残ることばでした。

3.切った木の行先

切り出した古い木は、施設内の暖炉やサウナ、料理のための薪として使います。そのためには切り出してから2年ほどかけゆっくり乾かします。

割ったばかりの薪
ゆっくり水分が抜けていきます
真っ直ぐに腰からストンと

この日は、社長と支配人で薪割り三昧。
真珠卸会社の社長でもある覚田によると「黙々と集中する時間は真珠の選別にも似ている」そうです。コツを掴むとたのしい作業なので、開業後はスタッフみんなで薪割りをします。
今後森とウッドワークを知り、薪の温かさや美味しさを感じるアクティビティもご用意する予定です。

作業の後の一杯

4.COVAが目指す「めぐること」

とてもシンプルな循環です。
今回の「森を再生させる」について言えば

森に手をかけて、その恵みの薪で暖をとったり食事を作る。
ひとの手が入った森には風が吹き抜け、光が届く。
降る雨は森の栄養を海に注ぎ、それは海の生き物を潤す。
人はその暖や食に与ることで、また自然に手をかける。
ゲストがこの循環を快適に体験できるホテルをCOVA は目指します。

COVAのあらゆるところで「めぐること」は行われています。
これからもお届けいたしますね。

回収した英虞湾を漂っていた養殖用フロートと薪割りが同じ広場に

海と森が共存するcovaらしい空間です。

5.COVAでは一緒に働いてくださる方を募集しています

採用について
https://kakudapearl.jp/recruit/#recruit_point
COVA未来の里海準備室
TEL:0596-28-0231(担当:本多)