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私が考える環境に優しいハンドメイド

 いつも思っていたことがありました。ハンドメイド作品は、どうして在庫を抱える必要があるのだろう。ということです。

 私のハンドメイド作品…いわゆる手づくり品は、本来日常生活で使っているものを、編み物や針仕事が出来ない、する時間がない方に、提供したいという思いで現在やっています。なので、基本的には受注生産となっています。

 今年は綿花も栽培予定なので、そこから糸も手づくりしてのんびり、日用品を作れればと思っています。なので、可愛らしい装飾もなければ、使い易さ重視、沢山種類があるわけでもない。

 梱包も環境に配慮したプラスチックフリーで行っている。

 そこでふと考えた、かわいいな、これ好きだな、って思える部分は、本当に必要なのか、必要ではなく無駄なのか。

 私は、そこは心に必要な事だと思います。自分が好き、かわいい、そうやって思えて長く大事に使えるものは、心を豊かにしてくれる。だから、そういう部分が、私の作品にも少し必要なのかもしれません。

 デザインの歴史を辿っても、使いやすさとは、デザインとは、という部分は永遠の課題であって。それが、今私の作品にも、課題として浮上した訳なのです。

 ぼんやりと考えつつ、そこの答えは日常で使いながら考えていこうと思い、今はこのままがベストなのでこのままでいいと思っています。

 少し話を変えます。

 私のハンドメイド品は誰にでも作れるものでもあります。でもそれが様々な理由で出来ない人の為に販売しています。

 少し小話をします。

 私が夫の実家にお邪魔して少しの間滞在していた際に、自分のズボンの糸がほつれて形が崩れていたのを、暇な時間があったので、ソーイングセットでささっと直していました。

 そしたら、それを見ていたのか、夫の弟さんの奥さんが、自分の赤子のパジャマのズボンの裾上げをして欲しいとお願いして来ました。

 私はその奥さんとは余り関係が良い方では無かったので、これがきっかけで少し仲良くなれたら嬉しいなと思い、いいですよ。と引き受けました。

 それで、1日かけて小さな赤ちゃんのズボンの裾上げをして、その奥さんにお返ししました。

 すると、奥さんは、夫のお母さんがいる前でアピールするかのように私にこういいました。

「ありがとう!でも、私でも出来るんだよ、仕事で忙しいからやらないだけ〜!」

 その言葉で私は凄く傷ついたと同時に、こう思いました。

 ああ、ゼロ・ウェイストな生活や、プラスチックフリーな生活に関心があっても、お仕事や育児に追われて、だったり、様々な環境や要因によって、本来なら出来たはずの事が出来ない方が、沢山いるのだな、と。

 なら、私は、そういう方の為に、"買って使う"事で出来る、環境問題への対策、を提供しよう。

 そういう風に考えて、今のハンドメイド品を販売しています。

 お直しも、私が作った作品のみですが受け付けておりますし、お直しすらできなくなったら捨てずに、私のところでまた私が生活に使う何かに作り替えたいと思い、回収も行っています。

 出来ない方の為に、出来る人がし、出来ない方は、してもらった事への対価を支払う。

 本来、人とはそうやって、互いに協力しあって生きていた筈なのに、いつから、ハンドメイドの世界や、提供する側や、買う側も、意識や考え方が変わってしまったのでしょうね。

 ふと、そういえば、思っていて、考えを書いてなかったなと、思っていた事を書き出してみました。

 何かが参考になれば、幸いです。

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