小2男子は緊張感に満ちている。【61日目】
毎日、子どもたちの送迎をしている。
幼稚園からスタートした送迎は、5年目を迎えた。
子どもと毎日おしゃべりを楽しみながら歩く道は、すごく楽しい。
同学年のお友達も一緒に帰るので、小学生トークを楽しむのも日課である。
昨日もいつものように子どもたちを迎えに行き、帰り道を歩いていたときのこと。
歩いていると、彼がふいにこんなことを言い出した。
「ねえ、女子って何であんなに緊張感ないの?」
緊張感……。
言い出した彼は、2年生である。
2年生男子の語る「緊張感」とは、これいかに。
「緊張感ってどういうこと??」
「ええとねぇ」
彼は眉間にシワを寄せ、じっくり考えて言葉を選んだ。
「ぼくはねえ、いつも緊張感をもってるよ。ほかの人の前でお話しするのははずかしいし、ドキドキするからね。でも、女子ってどこでもあんなかんじだから」
指さす先には、3人の女子。
同じ2年生の彼女たちは、今日もワイワイきゃっきゃっとにぎやかにおしゃべりを楽しんでいる。
楽しそうな様子を見て、小さく「ふう」とため息をつく彼。
あのおしゃべりを見ると「緊張感がない」と感じるようだ。
しかし、だ。
私も彼に申し上げたいことがある。
毎日、車が頻繁に通る車道を左右ノーチェックの上飛び出すことに関して、私は心身に多大な緊張感を感じている。
何度言っても、飛び出してしまうので、最近はランドセルを掴むことにしている。その度、嬉しそうにする彼を見ると、ちょっと複雑だが。
これを機にと、彼に恐る恐る伝えてみる。
すると、彼はニコッと笑ってこういった。
「大丈夫だよ。絶対死なないから」
……そうじゃない……そうじゃないんだょ……。
ニコニコ笑う彼の前で頭を抱えた先、かしましい女子3人のその向こうで、我が次男くんが王様よろしく、のんびりゆっくり歩いてくるのが見えた。
小2男子は、緊張感に満ちている。
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今日の投稿は放課後ライティング倶楽部(AWC)の『66日ライティング✖️ランニング』のお題で書いております。
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