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今年一番特別で幸せな日

続き。

VIPの写真撮影が終わり、出口でVIP特典のサイン入りポスターとバッグを受け取る。スタッフの方から「17時45分までにまた入口に集合してください」と言われた。

時計は17時35分。急いでTシャツを買って着替え、ロッカーに荷物を入れ直して、再度集合場所に戻った。まだわたしたちの後にも撮影する人たちがいたからそこまで慌てなくても大丈夫だったのだけども。

しばらくすると、手持ちのチケット番号の早い順から呼び出しが始まった。
わたしは30番台だったので割と早い方だと思っていたが、友達はもっと早かった。なんとVIPで3番目の番号である。
友達のおかげで最前列の真ん中に陣取ることができた。最高の特等席だ。本当にありがたい。

待ち時間のBGMは往年のパンク曲。Green Day、SUM41、Good Charlotte、The Offspring……Ramonesまで流れた。「Basket Case」で自然と合唱が始まる。SPが好きならみんなこのあたりのバンドも好きなのだ。ライブが始まる前から客席は一体化しつつあった。


19時をまわった。オープニングアクトのステージが始まる。
AIR YELという、女性ソロシンガーだ。(読み方は分からない。)

最初はアコースティックギターで弾き語り。オリジナル曲と、次にやったのはカヴァー曲だったか。わたしは知らない曲だったけどみんな歌っていたのでたぶん誰かのカヴァー曲だ。
その後はマイクを片手にステージを縦横無尽に走り回る。
昔のアヴリルを彷彿とさせる、パワフルでかわいくてかっこいい女の子だった。

AIR YELのステージは20分程度で終わった。もうちょっとやると思っていたのだけど。もっと聴いてみたいと思うくらい、よかった。

ちなみに彼女、SPライブ本編の「Jet Lag」で再登場する。


そこからまた更に待つこと20分ほど。19時45分頃、BGMが止まり、開場が暗転。SEに合わせてついにSimple Planのメンバーがステージ上に姿を現した。

これまでならこの瞬間に一気に後ろから圧迫されるのだが、驚いたことに今回誰も押してくる人がいなかった。コロナ禍で培われたキープディスタンス感のおかげか。前方に女性が多かったのも理由としてあるかもしれない。

一気に歓声が上がる。わたしの目の前にヴォーカルのピエールが仁王立ちになる。最前列・ど真ん中、最高!

最初の曲は「I'd Do Anything」。1曲目からキラーチューンきた!
序盤は初期~中期のヒット曲多めのセットリスト。中盤以降は新譜の曲も入り、懐かしい曲から最近の曲までまんべんなくやってくれた。
パーティーメドレーでアヴリルの「Sk8ter Boi」などのカヴァーが聴けたのもなかなかのレア体験。

Seb (g)。オタクのセブ着ているシャツの絵がいつも気になる。この時はセーラームーン。

日本公演恒例の一発ギャグ(今回は錦鯉)、ジェフの速弾きギターソロ、チャックの客席ダイブなどなど、ライブ本編以外でもたくさん楽しませてくれた。

Jeff (G)
ダイブ直前のChuck(Dr)

最初から最後まで楽しいしかないSPのライブだが、1曲だけ「Welcome to My Life」では涙が出た。最初にSPを好きになった時からずっとわたしを支え続けてきてくれた大切な曲だ。

寂しい時や辛い時にこの曲を聴くと、誰もわかってくれなくてもSPだけは味方でいてくれるって感じることができた。
大人になって随分経つ今だって、やっぱり辛い事を思い出して息苦しくなったり、孤独に押しつぶされそうになることもある。そんなときに変わらず寄り添ってくれるのがこの曲なのだ。
SPの名曲の一つであり、ライブでも定番になってはいるが、今回も聴くことができて本当に嬉しかった。

セットリストをゲットした人に写真撮らせてもらった


あっという間の1時間半だった。世界で一番大好きなバンドがもっともっと好きになった。SPを知って19年(!)、初めてSPのライブに行ってから15年。ずっと大好きだったし、これからもずっと大好きだろう。

まだまだ足りない。もっとSPと一緒にいたかったよ。でもまだ翌日のPUNKSPRINGもあるので、いつものライブよりかはまだ寂しくなかった。
2日連続でSPと会えるんだ。本当に幸せだ。日本に来てくれて、2日も(パンスプ大阪も含めると3日)ライブやってくれるSPに感謝の気持ちでいっぱいだ。


外に出ると雨が強くなっていた。友達と、打ち上げも兼ねてご飯食べに行こうと話していたら、ちょうど目の前のバーがSPの音楽を流し始めた。いやいやその手には乗らないぞと思っていたけど、ライブ映像まで流し始めたのであっけなく陥落。吸い込まれるように入店した。商売がうまいなぁ。

料理やおつまみも美味しかったし、ライブの余韻に浸りながらおしゃべりするのが楽しくて、お酒はあんまり強くはないけど2杯も飲めてしまった。お酒が回ったのも手伝って、自分の身の上話を始めてしまう始末……この数年の間いろいろあったんです……。じっくり聞いてくれて、優しい言葉をかけてくれた友達には本当に感謝しかない。彼女の話ももっと聞きたかったのだけども、閉店時間になってしまったのでお開きに。

宿をとっておいた京急蒲田駅で降り、友達とは一旦そこでお別れ。
名残惜しかったけど、また数時間後には幕張の地で会えるのだ。

パンスプでは、SPのサイン会が開催されることがアナウンスされている。参加するには、SPのグッズを購入し、10時半から配布されるの整理券をゲットしなければならない。グッズは単独で買ったものがあるので8時半からの先行物販には並ばなくてもいいが、それでもそれなりに早起きしなければ。

翌日の朝も早いのに友達を遅くまで引き留めてしまって申し訳ない気持ちももありつつ、でも少しでも長く一緒の時間を過ごせてとても嬉しかった。


その後、雨の降りしきる京急蒲田駅前の歩道橋の階段で、スーツケースを持ったまま滑って、3段くらい落ちた。浮かれすぎていたのか。
強打したお尻が内出血で紫になっていたのは内緒。痛かった。

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