コミュニティについて考える「コミュニケーション」
「コミュニティの中に自分の席はあるのに、居場所がない。」
そんな感覚を覚えたことがある。
それは、今の職場に転職して半年ぐらいたった時のこと。
前の職場の飲み会に参加することがあった。
久々に会える人も多かった。自然と足取りも軽く会場へ向かった。
1次会、2次会と参加をしたが、節々で
「あれ?この人こんなにいじられキャラだったっけな?」
「このグループこんなに仲良かったんだ」
など自分がもともとどっぷり浸かっていたコミュニティに大きな変化と違和感を感じた。
その変化についていけず、自分だけが取り残されたような・・・
同じ釜の飯を食った仲間のコミュニティ内でなぜ自分はそのような感覚を覚えたのか、ふと不思議に思った。
その後、オンラインコミュニティに携わるようになったことで、
当時自分がもやもやを感じていたその背景にはコミュニティ内のコミュニケーションに要因があるという考えに行き着いた。
コミュニティにおけるコミュニケーションの重要性
コミュニティはコミュニケーション設計が肝だ。
コミュニケーションを通じて、単純接触回数が増えることで親睦が深まり自分の居場所へと昇華されていく。
コミュニケーションを通じて、そのコミュニティの文化や相手の価値観が伝わる。
コミュニケーションを起点としてコミュニティは好循環にも悪循環にもなる。
コミュニケーションを起点とした好循環
①コミュニケーション量が増える
②単純接触回数が増える
③相手への理解が深まる、相手への好意が増す/コミュニティの文化への理解が深まる
④複数のつながりが生まれる
⑤自分の居場所の一つとなる(自分の中のマインドシェアが上がる)
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コミュニケーションを起点とした悪循環
①コミュニケーション量が減る
②単純接触回数が減る
③日々アップデート(変化)している相手、コミュニティの文化にキャッチアップできなくなる
④つながりが希薄になる
⑤自分の居場所がなくなる(自分の中のマインドシェアが下がる)
①へ戻る
コミュニケーションを通じてコミュニティになじみ、
コミュニケーションによってコミュニティに居場所を見つける。
逆にコミュニケーションの量が減ると仲間やコミュニティの変化に対する理解がアップデートできない。
結果として徐々に疎遠となっていき、そのコミュニティに自分の席はあるものの居場所がないという事態になる。
当時、「自分の席はあるのに、居場所がない。」と感じたのはそのコミュニティにおけるコミュニケーション量が減っていたからだ。
コミュニティ内では自分がいないところでもコミュニケーションが生まれ、関係性も文化も日々アップデートしていく。
自分はその輪の中にいなかったため上記の悪循環をひとり辿っていたのだ、ということに気づいた。
コミュニティの新参者、コミュニティに疎遠になっている人などコミュニティに居場所を感じられていない人に対してはコミュニケーションを生み出すことが特効薬となる。
では具体的にどうすればコミュニケーションを生み出すことができるのか。
コミュニケーションを生み出すためのポイントは2つある。
・コミュニティの中心にいる人が積極的に話しかける
コミュニティの中心にいる人は、そのコミュニティにいるメンバーや文化を最もよく理解している。そのような人から積極的にコミュニティの中心から離れている人に話しかけることで文化の共有やつながりの醸成に導くことができる。
・コミュニケーションを生み出す言い訳を作る
自由にコミュニケーションをしても良い、と言われてもそのコミュニティやそこにいるメンバーのことを知らない状態では何を話せば良いか分からない。
そこで文化や人となりの事前情報がなくても成せる会話をデザインすることが大事となる。
コミュニティにおいてコミュニケーション設計は最も注力すべきポイントだ。