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コミュニティの設計&運営で押さえておきたいこと

ありがたいことに最近はコミュニティの立ち上げに携わる機会をいただけるようになりました。その中で上手く立ち上がり成長していくコミュニティもあれば、立ち上がりに失敗し解散したコミュニティもありました。

それらの経験から、コミュニティをはじめるにあたって押さえておきたいコミュニティの設計&運営のポイントが見えてきたので、自分の備忘録としてもまとめておきます。


コミュニティの設計

ゴールデンサークル理論【WHY/HOW/WHAT】にそってコミュニティの骨子を設計すると分かりやすい。

① WHY=目的
コミュニティを作った先に何をしたいのか?という目的の明確化
※コミュニティとはあくまで手段であるという認識が必要

② HOW=手段
【固定】コミュニティによって

③ WHAT=中身
目的に向かうため、コミュニティを活用してどのような活動をするのか?という中身の設定

人は目的(抽象的)に共感し、中身(具体的)を知ることで行動を起こしやすくなる。目的と中身をセットで伝えられるほうがコミュニティに参加してもらいやすい。

また、目的がないままに何となくコミュニティを作ってしまったり、中身が曖昧なままコミュニティが進んでしまったりすると歪が生じ、どこかで活動がストップしてしまう。


コミュニティの運営

コミュニティの運営には、コミュニティそのものの維持/コミュニティに刺激をもたらすコンテンツの創出が必要となる。この二つを掛け合わせながら参加者の居場所(ありのままの自分でいられる場所/自分が役に立てる場所)を作ることが肝となる。


・コミュニティの維持
コミュニティを維持していくためにはルールづくりと空気づくりが求められる。

① ルール作り
コミュニティの維持において最低限のルールは必要。しかし、ルールが多すぎると参加者の主体性をそいでしまう。可能な限り設けるルールは少なくする。

② 空気づくり
コミュニティを維持するには、コミュニティの空気感を全体に共有していくことが必要不可欠。そしてその空気づくりの根幹となるのはコミュニケーション設計。
コミュニティの空気感はオーナーや運営などのコアメンバーからコミュニケーションを介して周りに伝播していくもの。その空気感がコミュニティの文化となる。また、コミュニケーションによってコミュニティの中でつながりが生まれ、参加者の安全安心の醸成にも寄与する。


空気づくりに寄与するコミュニケーション設計において、特にオンラインコミュニケーションでの押さえたいポイント

① 立ち上げフェーズでは可能な限り即レス
コミュニティの立ち上げフェーズでは空気感の醸成もメンバー間のつながりも0ベース。そんな環境下では、コメントをした瞬間から「反応がないかも?」という参加者の不安な時間が始まる。その不安な時間を少なくするためにも早くレスをしてあげる方がよい。特に留意すべきは参加者の最初のアクションとなる自己紹介。自己紹介に反応がないとそのコミュニティから拒絶されていると感じさせてしまうことにつながる。ファーストアクションでつまずかせてしまうと、コミュニティ内の活動に積極的になりづらい。


② オンラインでは 1.5 倍優しさを込める
テキストコミュニケーションでは文字以外の情報がそぎ落とされてしまっているので、冷たい印象になりやすい。円滑なコミュニケーションを生み出すためにも普段よりも優しさを込める。また、ただでさえオンラインでは冷たい印象になりやすい中、テキストコミュニケーション上で否定をするとミスコミュニケーションを生み出しやすい。まずは相手の話を受け入れる、そのうえで代案や改善点を提示することで否定せずにコミュニケーションを回す。


③ 気軽にコメントできるきっかけを作る
知らない人が多くいる中でのコメントはハードルが高い。いかにコメントしやすい働きかけや口実を作ることができるかが大切。自己紹介にテンプレートを設けたり、お題を設けてそれをテーマに会話をしたり、メンションを飛ばしてコメントする後押しをしたり、コメントをするための一歩を生み出す仕掛けが必要。


・コンテンツの創出
コンテンツには大きく分けて消費型コンテンツと参加型コンテンツがある。

消費型コンテンツはオーナーなどから投下されるコンテンツをメンバーが一方的にインプットするようなコンテンツ。メンバーに求められるコミットメントの度合いは低いが、インプット中心なのでメンバーがマンネリを感じてしまう可能性もある。

参加型コンテンツはイベントやプロジェクトなどに企画から携わるといったメンバーがアウトプットまで担うようなコンテンツ。メンバーに求められるコミットメントの度合いは高く、自ら手を動かすコンテンツなので、熱を帯びやすい。一方で燃え尽きたり疲弊してしまう可能性もある。

下にいくほど参加型コンテンツの度合いが高まる。
オーナーからのコラム等のインプット など
プロジェクトへの参加 など
プロジェクトの企画 など


大前提としてコミュニティの目的とコンテンツの一貫性は担保したうえで、コミュニティの状況に合わせて、コンテンツの内容やメンバーのコミットメントの度合いをチューニングして行く必要がある。


 
「コミュニティには、コンテンツで人が集まり、コミュニケーションで人が定着する。」
コミュニティの運営に携わる中でこのことをすごく感じました。コンテンツとコミュニケーションの両輪で回していくことが大事です。

コミュニティをこれからはじめようとする方にとって、今回まとめたコミュニティの設計&運営のお話が、少しでも参考になれば嬉しいです。

いつもありがとうございます!