花は咲かないより、咲いた方が良いでしょう
今朝、ご飯を食べながらニュースを見ていたら、ある有名人のお葬式の光景が流れていた。
でもすごく元気なイメージがある人だったから、何だかびっくりしてしまって
「人ってみんな死んじゃうんだね。」って
言葉が思わず口から出た。
それに対して返ってきたのがタイトルの言葉。
祖母は考え込む訳でもなく、
「でも、花は咲かないより咲いた方が良いでしょう」
って何気なく私に言った。
正直、その言葉の重みや、祖母の口からさらっとそんな言葉が出てきたことに衝撃を受けたけれど、
何だかそこで驚くのもちょっと悔しい気がしたから「そっか、そうだね。」
とだけ言って家を出てきた。
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でも、やっぱり祖母のその言葉が頭から離れないから、今電車の中でこの文章を打っている。
花は咲かないより、咲いた方が良い。
確かに、花は咲かなければ散ることもない。
でもやっぱり、咲いて欲しいと思う。
咲いたら必ず散ってしまうけれど、
それでも、咲いている花は美しいから。
私はずっと、「死」というものが怖かった。
正確に言うと、大切な周りの人が先に死んでしまって、自分が取り残されてしまうのが。
5歳の時に母が亡くなり、人生のほとんどを祖母と2人で過ごしてきたこともあって、ずっとずっとその日が来るのが怖かった。
遠くない将来、祖母が亡くなって、私は1人ぼっちになってしまう日が来る。
そのことが頭から離れなくなってしまって、布団の中で涙が止まらなくなった夜が何度もあった。
今だって、すごく怖い。
祖母は来週、84歳になる。
自分が歳を重ねるにつれて、確実に、そのタイムリミットは迫ってくる。
でも、確かに、
花は咲かないより、咲いた方が良いのだ。
「生きる」とか「死ぬ」とか
人間のことになってしまうと、途端に色々なことが難しくなってしまうけれど
「咲かないより咲いた方が良い。」
そう思うと、少しだけシンプルに考えられる気がした。
いざ祖母が亡くなった時、私がそう思えるかどうかはまだ分からない。
でも、祖母がそう言っていたということだけは、思い出せたら良いなと思う。
どんなに悲しくても、祖母は咲けて幸せだったのだと思いたい。
そして、祖母と過ごせる残りの時間も大切に過ごさなければいけないな、と改めて思った。
最後まで、祖母が日当たりの良い環境で、綺麗に咲けるように。
私ができることはそれくらいしかないけど、その日が来るのを怖がるだけじゃなくて、ちゃんと祖母孝行がしたい。
そんなことを考えながら、今朝は電車に揺られている。
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おはようございます、奏葉です。
随分久しぶりの文章ですが、どうしても今の気持ちを残しておきたくて、一気に書いてしまいました。
こんなに早く投稿を書き上げたのは初めてな気がします。
そして、noteを開くこと自体も随分久しぶりで、
最近はなかなか他の方の投稿を読めていなかったのですが、
その間に何人かフォローしていたnoterさんがいなくなってしまっていて、少し寂しさを感じています。
顔も名前も知らない方々だったけれど、この方の文章好きだなぁ、と感じていた方々だったので…。
ついつい日常はなかなか変わらないものだと思ってしまうけれど、きっとそんなことはないから、大事にしないといけないですね。
1週間の始まりはなかなかしんどいですが、今日がみなさんにとって良い1日になりますように💭
読んでくださってありがとうございました。