「最初は警戒していた。」そんな家入さんがcotreeのアセスメントを受けて気づいたこと
cotree顧問である家入さんに、まとまった時間をいただいてインタビューの機会をいただきました。
話が盛り上がって、さまざまなテーマでお話でき、複数記事にできそうだったので、インタビュー企画「家入さんとの対話」という形で、連載していこうと思います。
家入さんってこんな人
CAMPFIRE、BASE、NOW、ペパボなどの共同創業者。cotree顧問。100社のスタートアップ投資、現代の駆け込み寺リバ邸や、#やさしいかくめいラボも始めたり。
初回は、家入さん自身がcotreeの性格特性アセスメント+コーチングを受けて感じたことについて。最初の警戒していた印象から、受けてみた結果、周りの反応まで。赤裸々に教えていただきました。
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最初は警戒していた
——もともとアセスメントのようなものに対して、どういった印象を持っていましたか。
家入:正直僕は、こういったサービスが必要だって言っているクセに、自分自身はどこか怖いなと感じてしまうところがあって。
というのも、社内でストレングスファインダーをやるってなった時も同じだったんですけど、どうしても「あなたはこういう人です」っていうラベルを貼られるんじゃないかみたいな感じがして。
一度でも「あなたはこういう人です」って貼られたら、割とそれが呪縛になって逃れられないんじゃないかみたいな。同じように、人のそういった結果も「あんま見たくないな」みたいな気持ちがあって。
いい意味で捉えられたら「あ、こういうとこ苦手だから、じゃあこうしていこう」とかポジティブな方に捉えられるんだけど、例えば失敗したとかミスをした時に「ああ、ストレングスファインダー的にここ苦手だもんね」みたいなので”諦め”になっちゃうとすごいしんどいなと。
なので、自分でやるっていうことに関してはずっと向き合えずにいたんですけど、まあ、escort立ち上げるって中でまず自分がやんなきゃって思って受けてみたんですよ。そしたら、なんか結果としてすごく良くて。すごい良かったんですよね。
——「良かった」というのは、受けてみて最初に懸念していた「ラベルを貼られる」といったことがなかったということでしょうか。
家入:というより、ちゃんとやる前に聞けたのが良かったですね。結構疑問点がたくさんあったので、まずそれを割とぶつけさせてもらって。
「これってラベルみたいになっちゃうんじゃないですか」みたいな話とか、診断にあたって「僕がこれ嘘ついたらどうなるんですか」とか。
そしたら「整合性が取れないと異常値として出ちゃうから、嘘ついたりとか適当にやってもわかるようになってる」とか「ラベリングするということではなくて、自分がどういった動機で仕事に向き合ってるかとか、そういったものを正しく自己認識した上で、最近課題に感じてることを引き出して、アドバイスをしたり、コーチングをするものなんですよ」っていう風に割と明快に答えをくれたので「あ、そういうものなんだな」って感じられましたね。
「とりあえずいいから受けてみて」みたいな感じだったら受けなかったかもしれないですけど(笑)。
自分の結果を見て欲しい
——そういった説明を聞いて、実際に受けてみたアセスメントはどうでしたか。
家入:説得力というか納得感持って受けさせてもらって、さっきも言ったように結果、すごく良かったんですけど。
そうですね、僕が受けた後に僕の投資先の起業家にたくさん受けてもらって、ちょっとその結果とかを僕は知らないんですけど、でも、その受けた起業家から「すごい、ほんとになんか受けて良かったです。ありがとうございます」みたいなことをめっちゃ言われて、みんなから。「なんか泣いちゃいました」みたいな子もたくさんいたし。共同創業とかで、やっぱお互いに言えなかったことみたいなのを初めて言えたとか。
本人たちから後から結構フィードバックがあって、なんかすごい起業家にとって必要とされたんだなと。自分が思ってた以上に反応が全て良かったですね。
あとはCAMPFIREの経営層の10数人に受けてもらったんですけど。受けた結果を合宿の時にみんなで公開してあーだこーだやって、それもすごく良かったですね。最初はお互い見れないようにして僕が全部把握するみたいな感じで考えてたんですけど、なんか僕のも知ってほしいなって思うようになって。
——自分の結果を見てほしいっていうのはどういった感覚なんでしょうか。
家入:あれなんなんですかね。僕、エクエク *1 だよみたいな(笑)。何なんだろう、やっぱ知ってほしいっていう感情ってあるんですかね。僕、「弱みを見せよう」みたいなことを普段言ってる割に、なかなか下に対してはあまり見せないタイプであったなっていう気もしていて、別に診断結果自体が別に弱みではないんですけど。
*1 エクエク:エクスプレッシブタイプの略。性格特性診断に含まれるソーシャルスタイル理論の中のコミュニケーションスタイルの一種。
人柄は明るく、躍動的でイエス、ノーを忌憚なく表現できる。表現が豊かで話し好き。直感で即断即決。周囲から認められたがる。一体感を重視する。
言えないことを言える場が求められていた
——なぜアセスメントは起業家の方を中心に、多くの方に利用されるようになったと思いますか。
家入:社員にはもちろん言えない、共同創業のメンバーにも言えない、株主にも言えない、メンターにも言えない、家族やパートナーにも言えないことってやっぱりあるんでしょうね。
会社の成長が順調だったりとか、組織の拡大とかがうまくいってるときは、自分でも向き合わないし、ある意味、蓋をした状態なのかもしれないですけど。色々重なるじゃないですか、うまくいかなくなる時って。
会社ってスタッフの数が増えていく中で、初期メンバーがみんないなくなるタイミングとかってあったりするし。なんか重なるんですよ、停滞した時に。昔からやってたメンバーいなくなって、プライベートでも彼女と喧嘩してみたいな。そういうのが全部、歯車が”ガシャ”って一気にクラッシュする時ってあって、そういう時に”ポキッ”ていっちゃうんですよね。まあ、そうなる前に相談とかして欲しいんだけど、往々にして相談したいって思う瞬間って、その時来られてももう遅いってことあるじゃないですか。
——家入さんは誰にも言えないようなことを抱えた時はどのようにされていますか。
家入:僕ね~、僕どうしてるんだろう。でも、僕は寝たら忘れるので。これなんかもうあれですね、武器なんだなって。寝たら忘れるって自分の武器なんだなって思うようになりました。割と。
今までを振り返っても、あんまり家族に、妻とかもそうですけど、仕事の話とかを打ち明けたことないですし、社員とかにも、社員は絶対に不安にさせちゃいけないっていう思い込みあったから、誰にも言ってこなかったような気がしますね。
——それは今でも……?
家入:なんかね、言わない(笑)。意地になって言わないとか、そういう話じゃなくて、まあ基本的には寝たら忘れてるんだろうなぁ。
アセスメントだから話せた
——そういったことをアセスメントで初めて話してみたということになるんでしょうか。
家入:結構言ったと思います。そうですね、なんだろうなに言ったかな……、寝たから忘れちゃったかもしれない(笑)。でも言えないこと言った気がします、いっぱい。
——そういったことを言ってみてどんな感覚でしたか。
家入:あー、結局ある程度表層的なところまではインタビューとかで死ぬほど言ってきてるし、サラサラって言えちゃうわけですよ。
例えば虐められてどうのこうのみたいな。そういう話とかくらいまでは、割とサラサラって言うんだけど、要はそれはなんでなのかっていうこととかを、インタビュアーって別に突きつけてこないじゃないですか。そのくらいの話で「あ、そうなんですね」って次に行くじゃないですか。
けど、それに食らいついて、「なぜなぜなぜ」みたいな感じで掘り下げられると、確かになんでだろうなみたいな。自分でも今まで考えたこともなかったところに、導かれていくような感覚がすごくあったというか。
うっすら自分でも気づいてたのかもしれないけど、向き合うことを避けてたような部分とか。誰からもそうやって突っ込まれずに僕みたいに年をとっていくと、突っ込んでまで聞いてくる人なんていなくなるわけですね周りに。
——アセスメントでは踏み込んできてくれたと言う感覚があった?
家入:あー、でもそうですね。踏み込んできてくれた感と、あとは問われてる感覚。
踏み込んで、かつ、問われてるっていうと変だけど、言語化することによって、自分でも再度認識する感じがすごくありましたね。
最後の方とかもう、言語化もなかなかできないぐらいのところの話をするから、正しく言語化できてるかはわからないけど、なんとかこう話をする中で「ああ、自分はこう思ってたんだな」っていうことを、話すことで再度自分で認識する感じっていうのはあった気がします。
——自分と向き合うことには辛いイメージもありますが、家入さんはどういった気持ちになりましたか。
家入:うーん、いや、でも僕は辛くはなかったですね。なんかこれ、正しいかはわかんないんですけど、好奇心みたいな。
自分に対する好奇心というか「こう考えてんだな僕は」みたいな発見とか。まあ、終わった後どっと疲れましたけど(笑)。
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編集後記
性格特性診断は、一歩間違えれば「ラベル貼り」とも取られかねない性質を持ちます。ただ、cotreeのコーチングでは、「性格特性」という指標を一つの材料として、自己認識と課題の解像度を高めていただくことを目指しています。
変化が大きく、個人としての自立を求められる時代、深い洞察を伴った自己理解はあらゆる人にとって必要なのではないかと感じました。
そんなとき、第三者的な立ち位置でフラットなアドバイスをくれる専門家が自分のそばにいることは、とても心強いことです。迷いがあるかた、視野が狭くなっていると感じる方、キャリアの岐路に立っている方などにおすすめしています。
家入さんが受けた経営者向けのコーチングはこちら
>経営者向け性格特性アセスメント・コーチング
一般の方向けはこちら
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興味を持っていたいた方は、cotree代表櫻本がアセスメントについて、わかりやすく解説しているnoteを合わせて読んでいただくとより理解が深まると思います。
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続きはこちら。
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追記:たくさんの方からコメントをいただきました。お読みいただきありがとうございます。