あの日の加藤。そして2人のKATOU
今日2022年7月26日、あの、秋葉原の事件の、加藤智大の死刑が執行された。事件から14年だ。
かつて事件をモチーフにした二人芝居でKATOUのAとBの内Aを演じた。
AとBどちらが事件を起こすかわからない状態だった。
Aは隣人とのたった一言のやりとりから踏み止まりBは事件を起こした。
加藤は許されるべきではないしご遺族のお気持ちは計り知れない。
加藤のやった行為は絶対に赦してはいけない。
それでも当時KATOUを演じるにあたりすごく悩んだ。
なぜ?がたくさんあった。
事実はあの結果だけど、過程には色んな真実が絡んでいるようで…Bの役者やスタッフと毎日話しあった。
何が人を追い込むのか・光を与えるのか・光はどうやったら受け止められる?
自分がBになったかもしれない。
舞台の幕が降りるまで、自分の中、そして相手の中の孤独と狂気に向き合う日々だった。
死刑確定から7年。
本来は確定から半年で執行すべきものらしいけど…7年。
その間、加藤死刑囚は何を考えていたんだろう。ご遺族は….
あらためて社会に潜む闇を思う。
そして光を探したい。光を受け止められる人間でいたい。