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面白いYOUTUBE動画「神取忍、初めてマクドナルドに挑む!!」

神取忍選手の動画が面白かった&懐かしいこと思い出したので、ご紹介。

神取選手が、マクドナルドの各種バーガーを食べながら評価を下しています。基本的にディスってて面白いんですが、同世代のわたくしとしては、なんか気持ちがわかります。


マクドナルドが日本に上陸したのは昭和46年の銀座です。地方に広がり始めたのは、昭和50年以降でした。


神取選手は昭和39年生まれ。横浜の磯子の方っつーか根岸の方っつーか、横浜の海の方のご出身です。したがって、やっぱり昭和50年以降、つまり小学校5年とか6年とか、そのあたりまでハンバーガーを見たことなかったと思うんです。


たぶん、マクドナルドが近くに出来るまで、多くの日本人は「ハンバーガー」見たことも食べたことなかったんじゃないかな?神取選手とは反対の方、神奈川の山の方に住んでた私もはじめて見て食べたのは、駅前にマクドナルドが出来た小学校5年くらいの時です。「ハンバーグ」は食べてましたよ。「ハンバーガー」をはじめて食べたのが。


ですから、何となくハンバーガーに偏見があります。我々以上の世代にとっては、すごく新しい食べ物なので、これだいじょうぶなの?(笑)みたいな感じが。あるいは親に「あんなモノ食べちゃダメだ」と言われた影響だったり。


そーゆー、なんか、子供の頃に受けた新しいモノへの拒否反応みたいなのが神取選手の根っこにありますね。たぶん。そこも面白いです。


それから、神取選手はプロレスラーとして知られていますが、もともとは本当のアスリートです。世界的な柔道家です。


女子柔道がオリンピック競技になるかならないかの頃、つまり女子柔道は1988年のソウルオリンピックで公開競技(正式競技ではない)として実施され、1992年のバルセルナオリンピックで正式競技になりました。そのソウルオリンピック以前、女子柔道の黎明期に、大学とか実業団ではなく、横浜の町道場から登場して世界的な活躍したのが神取です。


今では考えられませんが、柔道ってオリンピックで実施されたり、実施されなかったりしてたんだそうで、新日本プロレスで選手・社長として活躍した坂口征二も、全日本選手権で優勝し、世界選手権でアントン・ヘーシンクをいいところまで追い込んだにも関わらず、1968年開催のメキシコ五輪で柔道が実施競技から外れたため、プロレスへの道を選んだそうです。


神取選手が全日本選抜柔道体重別選手権で3連覇したり、世界選手権で活躍したのは1983年〜1985年頃で、ソウルオリンピックまで少し時間があるんですね。そのためなのか、あるいは後述書では自分の意識の限界を悟ってプロレスラーに転向した、と述べています。


という本当のアスリートなので、食べるモノにも普通の人以上に気をつかってるところがあるのかもしれません。


ちなみにこの方、強いし面白いけど、非常に内省的で賢い方でもあります。


「賢い」ってのは「学校野勉強が出来る」っていう方向性ではなく、「生きていく上で何かを的確に分析して答えを出す」みたいな賢さです。その賢さで、アスリートとして頂点に立ち、その後プロレスラーとしても頂点に立ったんでしょうね。


下記の名著で、若き日の、そしてテレビや動画では見ることが出来ない神取忍を知ることができます。


同時に、1980年代後半、つまり女子プロレスにブームは起こっていたけど、まだまだ家父長制の名残が強く残り、共同体の同調圧力が強く、女性が生きづらかった時代に、色眼鏡で見られていた「プロレス」を職業に選んで真摯に生きていた少女たちの人生を垣間見ることもできます。