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キモノの「格」の研究 歴史と技法
次に出そうと思っている、同人誌のテーマです。我ながらえらいものに取り掛かったと思います。
キモノの同人誌をぽつぽつと作って、「おもしろ同人誌バザール」や「コミティア」などに参加しています。キモノは情報系・評論というジャンルに属するようです。今年最初の新刊は「実家のキモノを着てみたいけど どれがなんなのか どう組み合わせるのか どこに着てっていいのかわからない 人のためのキモノガイド」昭和のキモノ・普段着編と礼装編の二冊です。
キモノのいわゆる「格」はなんとなーくわかった気でいて、自分のことではあまり困っていなかったのですが、今回「キモノガイド 礼装編」を出した時、ネットと古書店で買った古い着物雑誌や冠婚葬祭本で改めて調べ直しました。それでわかったのですが、現在着物の格について言われていることのほとんどはかなり「流動的」かつ「テキトー」です!
特に「マナー」という言葉を使うサイト、いわゆるマナー講師の言う「キモノのTPO」は一切信じられないと思うほどめちゃくちゃです。特にひどいのは「控えめマナー」というやつをキモノの格の話に入れ込んだものです。もともと日本のお祝い事では客は「自分の持っている一番良いキモノ、格式の高いキモノを着て行くことで相手に敬意を表す」もので、だから五つ紋の留袖だったのです。「主催より格を落としたものを着ていく」のでは、むしろ相手を「この程度のものでいいだろう」と下げていることになります。これでは西洋の式服のこともわかってるのか怪しく思えてきました。困るのは呉服屋でも式服についての知識がない店が多く、聞かれて「わかりません」とは言えませんから何かそれらしいことを言う。だから言うことがバラバラです。絶対だと言うくせにバラバラって、そんな「決まりごと」ってありますか?
意地悪な見方をすれば、マナー講師は「決まりごと」の現場が混乱している方がいいのですね。
特にテレビでマスクの色だの変なマナーを言う人たちです。混乱が飯の種です。誰でも知ってることはわざわざ聞きにきませんから。「着物初心者」は強い口調で「これが決まりです」って言う人に弱いです。だれでも「もの知らず」と見下されたくありませんから、プロに自分の行動を肯定してもらって安心したいのは当然です。式典マナーは細かくて難しく、豊富な知識を必要とします。みんながいちいち全てを勉強はできません。今は冠婚葬祭の本を買って読む人も少ないのでしょう。だからマナーの専門家が必要なのです。だったら。講師ならちゃんと勉強しろよ!松の廊下で切られる価値もないよ!
「決まりごと」である以上、講師が言うことがバラバラであるのはおかしいのです。間違ったことを言う人がいるのは人間だから仕方がありませんが、主流が何かを見ればそんなに外しません。ところがネットではどれが主流かさえよくわからないのです。本当は正式なものがあるのですが、ちゃんと語れる人がテレビやネットに出てないのだと思います。
結局、確証を持つために、式服の成り立ちから調べなければならなくなってきました…とほほ。
次の予定は六月のコミティアです。間に合うのか!
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