【OSAKA】ワークショップレポート / 大切な器を直す“金継ぎ”#2
日本各地のモノづくりを支える人たちと共に考えて作った コト や モノ を伝え、各地の工芸の職人や製造業の職人達の技術や想いを繋げるミチを作る”コトモノミチ”のワークショップレポートです。
2021年10月17日にCOTO MONO MICHI AT PARK SIDE STORE 大阪店で開催された「金継ぎワークショップ」の様子をレポートします。
「金継ぎ」とは、割れた器などを直す伝統的な修理技法です。
漆を用いて修理を行い、仕上げに金彩を施して割れや欠けの跡を美しい”景色”に変えてしまうのが金継ぎです。
京都で活動されている、漆作家の 追立睦(おいたてむつみ)さん を講師にお迎えする金継ぎのワークショップ第二弾。
参加者の方々がそれぞれ持参された大切な器を、直接手順を教わりながらご自身の手で直していただきました。
追立さんの金継ぎのお仕事では通常、本漆を使用し、ゆっくりと硬化させながらお直しをしていくのですが、今回は時間の限られた一回限りのワークショップという事で、簡易金継ぎ体験となりました。
追立さんが実際にお手本をお見せしつつ、手順を詳しく説明していきます。
まずは接着から。
「割れ」ているものは本体と欠片両方にたっぷりとパテを盛ってひっつけます。
こちらのお客様は、何年も前に欠けてしまったお気に入りの器を、いつか自分の手で直せる機会があるはず…と、大切に仕舞われていたのだそうです。
念願の金継ぎ体験!見ているこちらも思わず緊張してしまいます…
「欠け」の物は一回で綺麗に埋めることは難しいため、何度か塗り重ねていきます。
ある程度硬化したら、デザインナイフでざっくり形を整えて、塗り重ね、乾かし、また削って…の繰り返しで、丁寧に形を整えていきます。
小さい欠けなら、この手順は簡単なのかな?と思って見ていたのですが、これがとんだ大間違い!
器のカーブやフチの丸みに合わせながら、ボコボコしないように滑らかに整えるのはものすごく難しそうな作業でした。
途中、追立さんにも相談し、少し手をお借りしつつ…
皆さん綺麗に器の形を修復できました。
次は、埋めた部分の上に漆を塗っていきます。
これも、サッと塗って終わりかと思いきや意外と繊細な作業なんです…!
細い線の上をはみ出さないよう慎重に、そして面の部分は筆跡を残さないように丁寧に、少しずつ漆塗りをしていきます。
ベンガラ色の漆が塗られた姿も美しいのですが、今回は皆さん金粉仕上げをご希望とのことで、最後の仕上げをしていきます。
細かい金粉を綿に含ませて、ぽんぽん、クルクルと撫でながら金を乗せていきます。
この時、あまり力を入れずに優しく撫でるのがポイントのようです。
漆塗りの上をしっかり金で覆うことができたら
金継ぎ完了です!
染付けのシックなブルーに金が合っていてとっても素敵な仕上がりですね。
漆は高温多湿の場所で数日寝かせてようやくしっかりと硬化する素材のため、今日のところは、金や漆が剥げないように丁寧に梱包しお持ち帰りいただきます。
お気に入りの器、思い入れのある器をご自身で直していただき、一層愛着を持ってもらうことができたのではないでしょうか。
これからも長く、食卓で活躍してもらえると嬉しいです。
ご参加いただいた皆さま、講師の追立さん、本当にありがとうございました。
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