「1日目」
出会った場所に行ってみよう。
そう決めた僕らはあの頃ふたりが出会った場所へ
向かうことにした。
僕らといっても全て君が決めた予定だ。
君は今どういう気持ちだろうか。
あの頃は幸せだったな〜とか考えているのだろう
僕は態度に出すことが出来なかっただけで
6年間ずっと幸せだった。
君との人生が終わるなんて、すごく嫌なのに
また今日も態度に出せないでいる。
少し話は戻るが、僕らが出会ったのは
高校1年生の頃。何気ない放課後を過ごしている
ときだった。
1人で放課後教室にいるのが好きだった僕は
いつも通り机に全体重を預けて満喫していた。
少し日が落ちて暗くなってきた時、ドアの開く音
が聞こえ、そちらの方を見ると女子生徒が1人
立っているのが見えた。
同じクラスだったが喋らない。よくある関係だ。
忘れ物らしきものを手に取り、出ていこうと
した時、足を滑らせたのか壮大にこけた。
今思い出せばそれがきっかけだった。
2人で目を合わせ、笑い、その日は一緒に帰った
すごく楽しかったのを覚えている。
そして僕は君に堕ちた。