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変化する時代に、変わらない原理原則とは? | 株式会社サイバーエージェント 小池英二 × COTEN

株式会社COTENの挑戦を応援してくださる、法人COTEN CREW企業の皆様をご紹介します。
COTENを通じて人文知に投資することを決めた彼ら。
日頃、どのような問題意識を持って活動されているのでしょうか。

今回は株式会社サイバーエージェント常務執行役員の小池英二さんです。

小池 英二(こいけ・えいじ)
1982年兵庫県生まれ。 2006年甲南大学経営学部卒業後、株式会社サイバーエージェントへ入社。、インターネット広告事業本部大阪支社へ配属。 2010年大阪営業責任者に就任。
2013年西日本事業部統括 兼 大阪支社長に就任。
2014年より執行役員、2020年より上席執行役員を歴任し、2022年10月より常務執行役員。

変化する時代に、変わらない原理原則とは?

COTENインタビュアー(以下、ーー)いきなりですが、法人COTEN CREWに入られたきっかけを教えていただけますか?

小池さん:3年前にコロナにかかりまして、その後遺症でちょっと不眠症になっちゃったんです。寝られないのでいろいろなYouTube番組を耳元で流しながら寝ようとして。そこでたまたまCOTENを知りました。深井さんの声がよくて安眠にもつながったり(笑)

ーーなるほど(笑)

小池さん:それで聞き始めたんですけど、リーダーシップや経営につながるお話もされていて。こういうことを言語化するって大事だな、COTENいいなと思っていたら、常務の内藤から連絡が来たんですよ。組織の能力をどう上げるかってことについて意思決定をしてる人間なんですけど「COTENって知ってる?」って。

ーーへえ!

小池さん:僕たちは今までインターネット広告の世界で、どうやって効果を出していくのかってことをやってきました。もちろん引き続きそこが主軸ではあるんですけど、求められる領域がどんどん広がってきて、最近ではマーケティング全体のご相談もいただけるようになってきたんです。
僕自身も含めて、人としてどう未来を作っていくかみたいな話をいろいろな業界の方と語れる人材を増やしていくのが今後の成長につながってくるのかなと思って。
それで、COTENさんのお話を聞いてみようよってなりました。

ーーなるほど。

小池さん:深井さんのお話の中にもありましたけど、やはり全てのスピードが速くなってるんですよね。スマートフォンが台頭して量もスピードも圧倒的に速くなってきている。そのスピードの中でいろいろなことを意思決定していかないといけない。

ーーそうですね。

小池さん:歴史の中で「いいリーダーとは」「強い組織とは」「強いチームとは」みたいなことの原理原則があって、おそらくそれってどんな時代になっても変わらないと思うんです。そういう意味で、インプットの一つとして人文知の話が必要になるのかなと。

最先端を見据え、過去を学ぶ

ーー深井が話していることの中で印象に残ってる話題ってありますか?

小池さん:何度か出てくると思うんですけど、OSの話は面白いですよね。

ーー仏教回や他の回でもやってますね、社会のOSが転換していく話。サイバーエージェントさんは最先端で新しいOSを作っていく場所にいますもんね。

小池さん:クライアントの成長戦略を考える上で、これからの時代をどう流れを読んで進んでいくかとかも考えていたりしていますね。

ーーそこまで携わってるんですね!お客さんの成長戦略を立案するようなパートナーシップもされてらっしゃるんですか?

小池さん:経営でもマーケティングでも普通の生活でもそうですけど、今ってデジタルがど真ん中になってるんですよね。インターネットだけじゃなくて、育成の仕組みや人材育成の仕組みをどういうふうに整えていくかとかも必要になってきている。
今まではインターネットを中心にしなくても問題なく発展してきた産業やメーカーがたくさんいらっしゃるんですよね。でもこれからはそうはいかないし、皆さんの感度も上がってきています。この複雑な業界について、いかに分かりやすくその未来についてお伝えするかっていうところが課題ですね。

ーーお客さんの意思決定を支えていくためにも、企画性の高さとか、過去の歴史とか踏まえて説明ができたり説得していく力や言葉なんかも求められていきそうですね。

小池さん:本当にそうですね。ところで、うちの会社は経営メンバーの結束力みたいなのがすごく強いんです。ネガティブな意見もオープンに言い合える。その中でみんなで答えを出してやってきました。最近は僕たち、飲んでても、AI(人工知能)の歴史やクリエイティブの歴史とかをずっと喋ってるんですよ。

ーーへえ。

小池さん:僕らが扱ってないマスメディア領域のことも、意外とみんな好きだったりします。「広告ウヒョー!」っていうYouTube番組もやってるんですよ。
https://www.youtube.com/channel/UCYG_0h5PYT1X7HVC3ZSm0iQ
広告の歴史を語ったり、過去のコピーライティングや名作をピックアップして、なぜこれがヒットしたのかみたいなことを言語化しているんです。

ーーサイバーエージェントさんって常に最先端を見てるイメージがあったので、「オールドメディアっていらなくね?」みたいな文化なのかなって思ってました(笑)

小池さん:全然ですよ(笑)。過去の作品からの学びも大事ですね。そこでの原理原則っていうか変わらない勝ちパターンみたいなことって何なんだろうとか考えてるんです。
クライアントさんや社外のパートナー会社さんからの学びも多いですね。いろいろなこと、違う業界のことも教えていただけるのでありがたいです。

良い戦略 × 良いチーム

ーー小池さん、早くして執行役員になられてるじゃないですか。これって普通じゃできないと思うんですよ。なにか、ご自身が意識してる原理原則みたいなものってありますか?

小池さん:そうですね……よく意識するのは「戦略」と「チーム」ですね。僕らは文化として常にナンバーワンを目指しています。担当させてもらってる業界やお客さんにとって、自分たちが一番アウトプットを出せているのか、これが一番勝てる戦略なのか。絶対的な正解はないと思うんですけど、秀逸な戦略って何なんだろうってことをもちろんメンバーの力を借りながら決めていく。そこに対して妥協せずにやり続けてるっていうのが、今につながっているんじゃないですかね。いつも、一番から考えてバックキャスティングしています。

ーーなるほど、一番から考えるんですね。

小池さん:ただ、いくらいい戦略を描けたとしても、実際に動くのはチームです。だからチームワークも必要なんですね。両輪が回ってこそ初めて進むので、戦略がいいだけでもダメですし、チームワークがいいだけでもダメ。っていうのは頭の中に常に置いてることですね。

ーー良い戦略と良いチーム両方大事ってことですね。小池さんは学生時代にラグビーをされていたと伺っていますが、もしかしてその経験って関係していますか?

小池さん:ラグビーから学んだことは多いですね。今も、日曜日に小学生のコーチをしてるんですけど、楽しいですよ。

ーー小学生って放っておくとボールに集まっちゃいませんか?だからこそ戦略を考えていかないと勝てないのかなって思いました。

小池さん:まさにそうですね。ラグビーの面白いところは、体が大きいけど足が遅い人でもできるポジションがあるし、小柄でも足が早ければできるポジションがあるんですよ。その人の可能性を見つけて生かしていくスポーツなんです。
なので、リーダーは観察力や洞察力みたいなところが強くないといいフォーメーションが組めない。でも、そこがうまくはまると勝てる時があるんです。

ーー可能性を見つけるっていいですね!人の才能や可能性もポジションを間違えると全然機能しないですよね。

小池さん:今の自分のチームビルディングもその観点で見るようにしています。誰でも潜在的に眠ってる能力があるはずだし、顕在化されたものでも生かし方によってもっとパフォーマンスが最大化されるはずですよね。そこがうまくいくと、人はもちろん組織の生産性って2倍にも3倍にも変わると思うんです。

ーー面白いですねえ。

小池さん:あと、人の歴史を聞くのが好きですね。今があるのって過去からの結果だと思うんですよ。

ーーその人の歴史ですか?

小池さん:どうやって今の自我が形成されたのかとかね。何を大切にしているか、どういう人生だったのか、どこで変わったり自分が強くなったと感じてるのかとか、そういうのを聞くのがすごく好きなんですよ。人の歴史ってそれぞれに違っていて面白いじゃないすか。

ーー確かに。それって法人規模や業界規模でもありそうです。その法人や業界が歩んできた歴史や価値観を知って、その良さを生かしながらどうやって今の時代にデジタルと組み合わせて勝つか、ということを考えるところにもつながりますね。

小池さん:そうですね!法人COTEN CREWに入って皆さんとコミュニケーションさせていただく中で、その辺りのアドバイスの質も変わるかもしれないなと思っています。歴史上でも似たようなことがあってこういう成功をたどったから、みたいな話ができると、お客さんの背中を押してあげる説得力の一つにもなるし。
表面上で提案するよりも、その会社さんの歴史を知った上で良さを見つけていく、そういう姿勢も大事ですよね。より深い提案ができていくんじゃないかなと思います。

(編集:株式会社COTEN 内山千咲/ライター:森まゆみ


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