183. 中国における基礎型外斜視と輻湊不全型間欠性外斜視患者の近視誤差の比較
Comparing myopic error in patients with basic and convergence insufficiency intermittent exotropia in China
Meng Q, Wang L, Zhao M, Wu X, Guo L. BMC Ophthalmol. 2023 Jun 26;23(1):290. doi: 10.1186/s12886-023-03043-8. PMID: 37365512; PMCID: PMC10294520.
目的:中国の10代の間欠性外斜視(intermittent exotropia:IXT)における優位眼と非優位眼の近視の程度を比較すること。
方法:近視のIXT患者199人をこのレトロスペクティブ研究に組み入れ、近見と遠見外斜偏位の差によって、基礎型と輻湊不全(convergence insufficiency:CI)型IXTの2群に分けた。屈折異常は等価球面(spherical equivalent:SE)値で分析した。さらに、両眼のSE値の差が1.0D以上か否かで、不同視群と非不同視群に層別化した。
結果:CI IXT群は127人の患者、近見外斜偏位は46.94±20.53Δ、遠見外斜偏位は28.36±14.34Δであった。基礎型IXT群は72人(36.2%)の患者、近見外斜偏位は37.68±22.21Δ、遠見外斜偏位は33.21±23.96Δであった。CI群では基礎型群よりも近見偏位が有意に大きかった(P < 0.001)。CI群では、平均SEは優位眼で-2.09±1.45D、非優位眼で-2.53±1.44Dであったが、基礎型群では、平均SEは優位眼で-2.46±1.56D、非優位眼で-2.89±1.37Dであった。不同視群には43人の患者が含まれ、非不同視群には156人の患者が含まれた。近見および遠見の外斜偏位は、不同視群ではそれぞれ45.26±24.41Δ、33.53±23.31Δであり、非不同視群ではそれぞれ43.42±20.69Δ、29.07±16.84Δであった。両群間で近見および遠見偏位(それぞれP = 0.78およびP = 0.73)に有意差はなかった。優位眼のSEは、CI群、不同視群ともに非優位眼のSEよりも近視度が低かった(それぞれP = 0.002、P < 0.001)。
結論:われわれの研究から、輻湊不全IXTは小児近視集団において基礎型よりも一般的であり、近視の眼間差が大きいという特徴が明らかになった。IXT患者、特に輻湊不全と近視の患者では、優位眼の近視度が低いことがわかった。
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