151. アジアの近視小児(軽度~中等度)におけるオルソケラトロジーレンズの眼軸長の影響について

The Effect of Orthokeratology Lens on the Axial Length of Globe in Children with Myopia in Asia

Yang G, Tang S, Li Q, Xu L, Liu S. J Coll Physicians Surg Pak. 2022 Nov;32(11):1459-1464. doi: 10.29271/jcpsp.2022.11.1459. PMID: 36377015.


本メタアナリシスの目的は、オルソケラトロジー(orthokeratology:OK)レンズが、眼鏡で治療した子供と比較して、低・中程度の近視のアジアの小児の眼軸長に与える影響を明らかにすることである。PubMed、Embase、Web of Science、Cochrane Libraryを検索し、2000年1月から2021年7月までの近視小児におけるOKレンズの治療に関する相対的な研究を収集した。著者らは、アジアの近視小児における眼軸長のプールの変化を推定するために、効果量として標準化平均差(standardised mean difference:SMD)を採用した。7つの論文が確認された。アジア人の低~中程度の近視小児において、眼鏡治療と比較して、眼軸長はOKレンズ群で有意に減少し(SMD = -0.84, 95%CI: -1.10 ~ -0.58)、p値は 0.05 未満であった。また、経過観察期間別にサブグループ解析を行ったところ、6か月ではSMD=-0.68(95%CI: -1.43 ~ 0.08, p>0.05)、12ヶ月ではSMD= -1.00(95%CI: -1.38~-0.62, p<0.05)、2年ではSMD= -0.71(95%CI: -1.20~-0.21, p<0.05) と、いずれも有意な差を示した。以上のことから、早期治療においては、眼鏡と比較して、OKレンズを装用した低・中等度近視小児は、アジアにおける眼軸伸展の抑制に有効であることがわかった。

※コメント
眼鏡と比較して、オルソケラトロジーは眼軸長の伸展を抑制しますが、
6か月後では両群に差はなく、1年・2年後に有意な差が出てくるとのこと。
対象となった論文7編から、
・対象年齢はおよそ6-12歳
・近視度数はおよそ-0.5~-4.0D-5.0D でした。

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