私記2
志村けんが亡くなった。訃報をきいたときじつはまっさきに千鳥の大悟の顔が浮かんだ。感染を心配したのもあるけど、仲良しの人が死んでしまった、子供のころからテレビで見ていて同じ世界に入って、近くにいたのに、急に病気になって顔も見れないうちにあっというまに逝ってしまった。大丈夫かな。大悟。けんさん、自分の死についてどう考えていただろう。人を笑わせる仕事をしているひとたちが、どれだけ素の顔を見せてくれているようにみえても、こういうときのかれらをぜんぜん想像できないことに、今になって初めて思い至る。他人の意味づけからまもられた死を、ちゃんと悲しむ余裕がありますように。
きのう友達と電話しながら飲んだら呆れるぐらい酔った。トイレで二回吐いた以外に何を話したかほとんど記憶がない。なんだかふと夢の中みたいな気がする。大学の始業は延期されたけどそのときになって無事に始まるかわからない。ライブハウスや図書館はいつになったら開くだろう。わたしの好きな人たちは無事でいてくれるだろうか。無事でいてほしい。こちらはずっと曇りです。沈黙の春。叫び出したいひとたちの心が押しつぶされないことを祈っている。
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本買ったりケーキ食べたりします 生きるのに使います