世界一好きな人結婚した
藤原基央が結婚した。むちゃくちゃめでたい。正直、どんな気持ちになるんだろうと思ってたけど、もうただ、大きな大きな喜びだ。これはわたしが人を推すときいちばん好きなのが「好きな人と一緒にいる推し」だからかもしれないが、藤原は出会ったときからわたしの最推しでありつづけているので、本当に本当に最高、矢も盾もたまらぬきもちとはこういうのを言うんだね。今すぐ飛んでって夫婦ともども胴上げしたい。
わたしは藤原を命がけで好きだ。わたしの命のいくぶんかは間違いなくあのひとにつくってもらった。あのひとの言葉を信じられているかどうかを善く生きる最低の基準にしている。盲目な信仰みたいにみえるかもしれないが、紆余曲折ありつつ、たくさん考えながら今日まで来て、いま本気でそう思っている。それだけたくさんのことを教えてもらったし、生きようとするときはいつもそばにいてもらった。伝えたさで満ちきってあふれ出しそうなのをこらえながら、転がる言葉でなんとか話そうとするせつない生き物のたまらない姿、全部は絶対に伝わらない言葉が圧倒的に足りないってわかっていながら、そこを意志で突き抜けてのばしたいとおしい手がたしかにこっちへ触れてくれた経験が、わたしの強く固い核になっている。対面したことも話したこともないのに、こんなに大事に思えるって貴重なことだ。いてくれてよかったと心から思う。だから藤原にも大事な人がいてほんとにうれしい。ほんとはちょっと、ずっと、藤原の世界には音楽とメンバーしかいないんじゃないかと思っていて、いずれは彼は音と一緒になってフラッと消えてしまうような気がしていたから。でも、もういなくならないんだねって、馬鹿みたいだけど安心した。音楽とひきかえじゃないんだね。
結婚、したことないからわからないけど、まあ人ぞれぞれの事情があるものだろう。でも、それまで赤の他人だった人と家族になる、このことはみな同じだ。
藤原のことすごく孤独な人と思っていた。今も思っている。人間の本質の孤独にとても近い位置で呼吸している人。だから本気でふれあおうとする。その存在はこれからも変わらないだろう。彼はこういった。
「かけがえのない大切な人と一緒に、一日一日を精一杯生きていきたいと思います。」
かっこいいよ。ほんとにかっこいい。結婚をするのがいいとかじゃなくて、結婚なんかべつにしなくてもよくなったこの時代に、それでも結婚という形でお互いを預けあって背負いあって、一緒に生きていきたいと、そう思えるほどの人に出会えたことじたいものすごく尊いじゃないか。気持ちだけじゃなく社会的にも、大切な人を守り、守られる関係になる、その決断を彼はしたんだと思う。相手の人生を背負って、自分の人生も人に背負わせるのを決めたんだ。このうえなくまぶしい。「精一杯生きていきたい」と彼がいうことのはるかな覚悟は、ずっと実直に言葉をきかせてくれたからよくわかってる。下手でも弱いままでも泣いてばかりでも精一杯生きる歌だった、ずっと。だから心底祝おうと思う。大事な人をみつけて、結婚して、それをわたしたちに知らせた、そのすべての選択を祝福する。本当にうれしい。藤原のこと好きでよかった。ちゃんと地に足つけて、大事な人と大事に手つないで、音符に込めて全力でやるって。大切なもの何も離さないと言ってくれたのだ。めちゃくちゃかっこいいじゃんか。結婚してもっと好きになれた。わたしはだれかの幸せをこんなに心から祈ることができるとこれでわかった。すごいよ。きっと彼はまだまだかっこよくなって愛は深まっていくんでしょうね。そしてその愛は必ず彼自身を守って、助けていくはずだ。藤原さんが伝えようとしてくれた何倍もわたしはあなたにおめでとうありがとうって死ぬまで浴びせてやりたいよ。こんな人がいて生きててよかったって。
きみは松明、と彼が言ってくれたこの命だ。この命をかけてわたしは藤原が好きなので、彼がくれた誠実は全身で受けとめて、ありったけの愛にして返す。世界でいちばん好きな人が結婚した今日のこと、生涯忘れない。藤原夫婦の未来に幸ありますように。祝わせてくれてありがとうね。ほんとうにおめでとう。