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音楽のこと

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好きな曲、ミュージシャン、ライブの話
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お前に会いに行く

お前に会いに行く

 バンプのライブいった、大阪。めーちゃ楽しかったのと、去年のツアーあたりからぼんやりおもっていたことがはっきりしたから、書く。ちょっとだけセトリにふれてるからまだ行ってないひとは終わってから読んだほうがいいかも。あー。「あー」の微分でしかないんだけど。でしかないっていうか逆に「あー」にこめるしかなかったやつをいま一個ずつ確かめてる。

 ひとから「会いたい」「会いたかった」って、切羽詰まって真剣に

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生活、そこに立っている音楽

生活、そこに立っている音楽

 バンプのstrawberryのMVをみて「お」と思った部分があったので、そのことを書いておく。自己の複数性について、またバンプの歌に出てくる「街」について、うっすらと考え続けていて、その関心をとおして映像をみた解釈と感想なのだが、だったと思うのだが、読み返したらあまり関係ないことばかりだった。なお、わたしは映像表現についてかいもく無知で読解にもほとほと自信がないので、見当違いを言っていたら教えて

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ありがたい音楽

ありがたい音楽

 スイートラブシャワーの8/31に友だちから誘われたときは、「遠いしなあ」「お金ないしなあ」「暑いしなあ」「山の天気は読めないしなあ」「自分で選ぶなら出演者的に8/30か9/1だなあ」だったけどそんなこと言ってたら一生行かないので、「行きま〜す」といって、行った。ザゼンボーイズもいたし。
 午前中は晴れて日差しが痛いくらいだったが午後から台風と関係あるのかないのか雨がふりだして、ゴーゴーバニラズを

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王

 フェス、好きなバンドが三組以上いないと行く気にならないくせに行くときは一バンド目当てのが見れたらあとはなんでもいいみたいなゆるい構えであんまやる気なくて、でも結局めしくっててもステージの方から音が聞こえてきたら楽しくなってお箸持ったまま見に行ってしまう。メリーロックパレードに行った。今日もテンフィートだけ見れたらいいや〜と思って行ったんだけど、ヤバTやっぱり楽しかったし、キュウソでは久々にでかい

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Flare(自己肯定について・2)

 まずはじめに、前回のを書いてはっきりしたことを示しておく。
 近年とみに見かけるようになった「そのままでいい」「だめでいい」「逃げてもいい」という自己肯定的言説がある。わたしはいっときはそれを受け入れていたし、外に向けて反復的に発信してもいたが、このやり方ではわたしはわたしを肯定することができないと気づいた。あの言説が切に必要な人もいるんだろうが、わたしは違う。真に受け続けていたらおそらく無限に

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サマーパーティー

 エルレの夏ライブに行きました。でっけー星がステージの上で燃えているみたいだった。エルレ好きになった頃からどうしてもライブで聴きたかったSliding doorを今回やってくれて、うれしかったし、うれしい以上にいろんなことをいっぺんに感じていて、よくわからないまま消えてしまうといやだから、その前に書き留めておく。

 歌も演奏もめちゃくちゃうまくなっていた。ライブだとわたしはふつうに聴くときよりも

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My Own Worst Enemy

 佐々木敦『ニッポンの音楽』を読んでいたら、YMOについての章で

 とあった。耳の痛い言及なんだが、けさこれについて風呂の中でぼんやり考えていて、「嫌われるのも存在を認められるということの一つの形なのか」と思いついた。

 大多数の人がそうであるようにわたしは人に嫌われたくない。嫌いな人はいるが、その相手に冷たくされたら慌てるだろう。誰かに嫌われたと思うときはなんというか「その通りです」と思う。

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エルレガーデンのワンマン

エルレガーデンのワンマン

 に行った。4/5。ゼップ自体久しぶりだったし、エルレか、しかもライブハウスかと思ったら前日からめちゃくちゃ緊張してきて、ライブに行き始めて十年以上になるがまだこんな食欲なくすくらいドキドキできんのかよって、それもおもしろかった。整番5だったし。5!?
※セトリにふれているのでネタバレを避けたいひとはみないでね

 まあ始まったら楽しいだけだった。ライブってすごい。何百回も聴いたのとおんなじ曲で、

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所感いくつか

 バンプの18祭みて思ったことの整理。バンプのことというより自分のいま抱えている問題意識がこの機に明らかになったので、そのメモ。

・NHKの音楽番組はアーティストを大切にして熱意を持ってつくってるのがわかるのでけっこう好きだが、この企画の「みんな一緒に」というベースが今回はかなり引っかかった。RADのときは普通に楽しんで見たので、バンドに対する自分の思い入れの差だろうと思う。あるいは「響きあう」

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Twisted Maple Trees(自己肯定について・1)

 自己肯定の方法を知りたいとながく思っており、他の人のやりかたを調べたりもしてみたがしっくりくるものがないので、自分で考える。好きなものやひっかかっているものから。だから徹底的に自分のために書くつもりでいる(=他人への浅ましい媚をできるだけ捨てる)。いきおい内容は偏るがしかたがない。

 したがって、重要な前提として、ここでは、自己肯定感という感覚ではなく、自己肯定という行為を問題にする。自己肯定

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エルレガーデンの新曲

 四年前(四年前!?)のQVCでのライブに行ったときよりもずっと強く「復活したなあ」という実感があった。いい曲。もっとハイテンションな曲を予想してたので落ち着いたテンポが意外だったしまたこんなに失くしたところから始めるのかよと思ったし、そこに、当然だがわたしの想像の範疇を超えたバンドの姿、喧騒を、コマみたいにすごいスピードでぶん回して振り切ろうとか、思い出のざわめきの中を手さぐりするよりも、いちめ

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快晴

快晴

 九月になってから急に肌寒くなって寝るとき毛布かけるくらいだったのに突然バカみてえに暑いなとおもったら9月9日で納得した。The smell of summerだ。ほんとに夏みたいな濃い青色の空だった。

 エルレのNo.13、細美さんがラジオで弾き語りした音源がYouTubeに上がってるので聴いている。一本のギターと低いざらついたやさしい声のNo.13。歌詞がよく聴こえる。
 強い意志をもって輝

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米津玄師のふらふら

 どのジャンルでもときどき、神が付けたのか?というくらい、人物をすべて背負っているような名前の人に出くわすが(細美武士とか、羽生結弦とか)、米津玄師もそのひとりだと思う。といいつつこれは名前の話ではないのですが。

「死神」のMVを見た。同題の落語の演目にひっかけたものというかカバーしたもので、米津氏本人が噺家のかっこうで高座にあがってあろうことか「幻師」を名乗っており、それでまったく名前負けしな

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「人間」のいみについてのメモ

 RADWIMPS「棒人間」と芥見下々「呪術廻戦」アニメについての走り書き。
 アニメ10話までのネタバレを含みます。原作を読めていないので、齟齬や不十分があったらごめんなさい。

人間とは何か ー外見と内面
人間、失格。
もはや、自分は、完全に、人間で無くなりました。(太宰治「人間失格」)

「人間とは何か」、これは永遠に尽きない問いのひとつだ。答えは簡単に出ないし、唯一のものもない。だから問い

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