「W( ダブル )エンボス加工」
こんにちは、現場の前田です。
今回ご紹介するのは、「 W( ダブル )エンボス加工 」です。
通常のエンボス加工よりもエンボスの盛り上がりが強く、画像でもモコモコ感の凄さがおわかりになるかと思います。
この技法は、とある工房のベテラン職人さまをお訪ねし、直接伝授していただいた技法で、紙の種類や厚みによって盛り上がり具合も変化するため、現在も技法習得のため加工実験を繰り返しております。
加工実験では、薄い紙、厚みのある紙、ダンボールやパチカなど様々な用紙を使用しています。Wエンボス加工のみのものや、箔押し加工をした後にWエンボス加工を施したものなど、いろいろなパターンを試してみています。
「 黒気包紙+黒ツヤ箔+Wエンボス 」
↑ こちらは黒気包紙に黒のツヤあり箔を押した後、Wエンボス加工を施したもの。 Wエンボス加工によってツヤのある黒箔がより怪しさを際立たせています。深海からヌッと現れたようです。
「 黒気包紙+ポーラライト箔+Wエンボス 」
↑ こちらは黒気包紙にポーラライト箔を押した後、Wエンボス加工を施したもの。 盛り上がり方がすごいため、ポーラライトの光沢も相まって、オウムガイではなくエイリアンのようにも見えてきます。ポーラライト箔特有の偏光性を活かせ、好相性。
「 ダンボール+Wエンボス 」
↑ こちらはダンボールにWエンボス加工のみを施したもの。
あまり押し圧をかけすぎると画像のように盛り上がった部分に紙のひび割れが生じてしまいます。ただ、このひび割れも化石のように見え、面白い表現です。
「 パチカ+Wエンボス 」
↑ こちらはパチカの350kg厚にWエンボス加工のみを施したもの。
元々パチカはエンボス加工に適した紙ではありますが、実験でもやはりパチカが1番紙の伸びがよく、押し圧を強くしても紙のひび割れが起きにくいようでした。そのため、エンボスのモリモリ具合も他のものより高さが際立ちます。
上の写真はチップボールにWエンボスを施した実験
紙の種類や厚み以外でも、エンボスする面積によって盛り上がり具合が変化します。まだ見ぬ表現も実験を繰り返すうちに出てくるかもしれません。
引き続き実験を続け、この加工方法を習得し、コスモテックの新たな得意技として高めていきたいと思います。
【 箔押し加工 】
有限会社コスモテック 現場リーダー 前田瑠璃
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