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お客さまにとってもメリットがあるサスティナブルを。

※上部の写真は担当者打ち合わせの様子(2023年7月撮影)

昨今、よく聞くようになった
SDGs、ESG、サスティナブルという言葉たち。
ただ、会社に勤めていると、
企業側の一方的な発信になりがちでは?
と感じることもしばしば。

そんな時に、
お客さまにとって本当に価値のあるサスティナブルって
なんだろうと考えてみました。


―どんな取り組みをされたのですか。

現状、大規模修繕工事は12年ごとに修繕が必要と考えて計画し
12年サイクルで計画し、
それに沿った修繕金の積み立てを行っています。
どうしても築年数が経っていくと修繕箇所も多くなり、
年々お客さまの積立金の負担額が大きくなってしまいます。

なぜこんなにも高くなるのだろう?

と毎月の修繕積立金が
非常に高くなることに疑問を感じていました。

そんな中、
もう少し長い修繕サイクルでの取組事例を見つけました。

これだ!

そう思い、当社も建材を耐久性の高いものに変更し、
12年のサイクルを15年、18年に延長することで
修繕費用を抑えようという取り組みを検討し始めたのです。

―なぜこの取り組みをしようと思ったのですか。

因みにですが、
定期的に修繕工事を行う長期修繕計画は
今ではマンションの品質維持のためには当たり前の話ですが、
実はこの取り組みを今から30年前に業界で最初に取り入れたのが

コスモスイニシアなんです!

それをもっとサスティナブルなものに進化させたいという話が、
あるプロジェクトの中で話題に上がり
3年前からスタートしました。

企業の環境の取り組みというと
CO2の削減や再生可能エネルギーの話が多いのですが、
話が大きすぎてどうも実感が湧きづらい。

でも、建物の寿命を延ばすことはシンプルに環境にやさしいし、
何より住まい手にとって非常に大きなメリットになると思いました。

コスモスイニシアも企業としての
社会的責任を果たす必要はあると思います。

環境のことを考えることはもちろん重要ですが、
お客さまが置き去りになるようなことはしない
というのは社内の文化としてあるので、
それが守られていれば、
個々の裁量で提案していくことが出来ました。

―この取り組みに対する想いはどのようなものでしょうか。

世の流れに沿ってサスティナブルな観点や
社会的な意義を優先させた取り組みをした結果、
お客様にとってメリットがないのは意味がないと思っています。

お客さまのお財布にやさしいことが大事ですし、
なにより愛着を持って安心して、
長くお住まいいただくことで、
結果として環境にも優しい取り組みになればと思っています。

―やってみた感想を教えてください。

いざ、取り組みを始めてみると
仕様の検討や社内の調整はもちろんのこと、
施工会社や管理会社との調整など
社内外に渡りさまざまな関係者との
議論を深めていく必要がありました。

また、規模が大きいマンションは
一世帯あたりの負担額を抑えやすいのですが、
コスモスイニシアは比較的小規模なマンションが多いため、
どうしてもお客さまの負担額は大きくなりやすい傾向があります。

そのため、

お客さまの負担をできるだけ減らすには
どのような計画とすべきか

について、たくさんの修繕費用のシミュレーションを、
管理会社にお願いしながら相当頭を悩ませました。
ただ、意外な事に社内の説得は
スムーズに進んだのです。

今回の新長期修繕計画を会社に提案した際、

「それはお客さまにとっても社会にとっても、
とてもよい取り組みなのでぜひやるべき!」

と言われました。
普通の会社なら、
建築費がUPするからという理由で
反対する人がいるのが当然だと思うのですが、
誰ひとり反対する人がいなかったことには正直驚きでした。

今回の提案は、
これからのコスモスイニシアにとっても
大きな指針になる第一歩だったので、
もちろん周囲の方にも適宜相談しながら進めましたが、
それを私の判断で決めちゃっていいの?
という不安と、
なにがなんでも実現しなきゃ
というプレッシャーはありましたし、
私個人として絶対に実現したいという思いが一番強かったです。
 


<担当者の紹介>
佐々木 美帆
建築本部品質管理部
1997年リクルートコスモス(現コスモスイニシア)入社。
新築分譲マンション販売を2年間担当した後、
約10年間新築分譲マンションの建築を担当。
2人の子どもの出産・育児休暇の後、商品企画課、
建築統括課、品質管理課など建築領域に広く携わる。

代表作の「イニシアイオ横濱関内」「イニシア横濱鶴見」にて
グッドデザイン賞受賞。
現在は品質管理部で、建物の品質管理とアフターサービスを担当し、
さらなる品質の向上を推進する。


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