[人工衛星Emmaのキセキ]第2話 どうして人工衛星?
こんにちは。
コスモ女子のあいです。
前回は、わたし自身の自己紹介と、
「どんな人でもチャレンジでき、より多くの方が活躍する社会を実現する」という、コスモ女子&コスモ女子アマチュア無線クラブの想いについてお話ししました。
第2話となる今回は、
それが「人工衛星を打ち上げること」にどう繋がったのか、
その経緯についてお話ししていきます。
想いを形にするには?
コスモ女子が発足して間もない頃の話です。
「宇宙業界で働きたい女性と宇宙関連企業をつなぐ架け橋になり、
『好きを仕事にすること』や『できたらいいな』を実現する場所になる」
というビジョン。
最初の課題は、それをどうやって形にする?ということでした。
コスモ女子のメンバーで何度も話し合い、まず手がけたのは、宇宙に関する勉強会や、宇宙に興味がある人向けの交流会等を開くことでした。
そうやって宇宙に関する知識を得ていくうちに、
ひとつの考えがコスモ女子メンバーの中に生まれてきたのです。
それが、
「自分たちで人工衛星を打ち上げたい」
ということでした。
はじめは
「打ち上げたいな!でも、本当にできるかな?」
くらいの半信半疑…いや三信七疑くらい(笑)でしたが、
その気になって調べてみると
民間での打ち上げの先行事例もたくさんあり、大学で学生が打ち上げていたりすることも知るにつれて、
「これは…努力すればできるかも!!!」
と、可能性に期待する気持ちに変わっていきました。
走り出す原動力
今思い返すと不思議ですが、ひとたび決めて動き出してからは、
「本当にできるのかな」という不安を持つこともほとんどなく、
「どうしたらできるか」
「実現のために、できることは何か」
という方向に思考がフォーカスしていきました。
それはきっとわたしだけでなく、携わっていたメンバー全員がそんな空気だったと思います。
メンバー全員で、考えられる人や団体に当たっていきました。
宇宙への伝手(つて)なんてほとんどなく、誰に聞けばいいのかも手探りのなか、人工衛星について詳しそうな人や団体を調べて連絡を送ってみたり。
全然関係性のなかった方にメールや電話をしてアポを取りつけ、お話を伺いに行くなんてこともザラでした。
どうしてそんな風に動けたのか。
それはきっと、皆、可能性にワクワクしていたからじゃないかと思います。
星や宇宙は大好きだったけど、そのことを進路に選ぶのをやめてからは宇宙に関わることも殆どなく、普通の日常を送っていた……
そんな自分が、「人工衛星を打ち上げる」なんていう、非日常の極みみたいなことに携われるなんて!
それだけでも胸が躍りますし、さらに、そんな普通の自分たちが人工衛星の打ち上げを実現出来た暁には…
それはきっと、少なからぬ人たちの夢や、これからの期待につながるんじゃないか、誰かの挑戦の勇気づけができるんじゃないか。
そう思うと、もう、テンションが上がって、動き出したくなるのです。
光明が見えた!...と思いきや
そんな風にがむしゃらに動いていくうちに、大変ありがたいことに、
超小型人工衛星の権威である東京大学の中須賀先生とつながりが出来たり、大学や企業などにも、協力してくれる方が見つかっていきました。
これで最初の軌道に乗った!
と思ったこのプロジェクト。
ところが、最初の難関はそこから、思わぬところにありました。
次回は、そのお話です。