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【宇宙のお仕事図鑑】第二回オンラインイベント開催レポート

コスモ女子のアンです。

秋の夜長を感じ始めた2022年10月12日に、
コスモ女子の人気コンテンツ【宇宙のお仕事図鑑】の第二回オンラインイベントを開催しました!!

コスモ女子では、宇宙旅行や人工衛星を活用したサービス、広報などといった、多岐にわたる宇宙関連産業で活躍する女性にインタビューしてきました。
「宇宙のお仕事図鑑」にてインタビューの様子をまとめています。
コスモ女子公式note に掲載) 

今回は、株式会社ダイモン代表取締役中島紳一郎氏をお招きし、「宇宙業界で働く」をテーマに「宇宙の仕事」ついてインタビュー形式で直接お伺いしました!!(※)

(※)中島さんのお話はコスモ女子のインタビュー記事にも掲載していますので、そちらもぜひ御覧ください。


ダイモン創業の話と宇宙業界での働き方について

大学卒業後、大手外資自動車メーカーでエンジニアとして20年従事された中島さんは
2011年東日本大震災をきっかけに起業を考え始め、翌2012年に株式会社ダイモン(以下ダイモン)を創業されました。

ダイモンの主力事業は、月面探査車「YAOKI」の開発になります。
「YAOKI」はNASAのアルテミス計画にも組み込まれ、月面探査を行います。近い将来、月に行くことが予定されているのです。

▲ 月面探査車「YAOKI」の紹介 ダイモンHPより


宇宙開発の最前線に関わる「YAOKI」を開発し、日本宇宙ベンチャー企業として業界発展に貢献されている中島さんの登場に参加者からも大きな拍手がありました。
もう間もなく月面への探査機打ち上げということで、私含め他のコスモ女子のみなさんも中島さんのストーリーとともに気持ちが高ぶるスタートになりました。

自己紹介していただいた後は時間の許す限り、参加者からの質問に答えていただきました。その一部を抜粋して、ご紹介します。


会社を辞めて一念発起。自分を奮い立たせながら宇宙業界へ。

冒頭、中島さんが宇宙業界へ飛び込んだきっかけやその時の感情の変化について、司会の田中さんが質問されていました。

Q.  自動車業界から宇宙分野で起業していったきっかけを教えてください。

A.  自動車メーカーのエンジニアとして仕事をしている時に、東日本大震災があり「自動車をつくってる場合じゃない」という気持ちから、会社をやめることを決意しました。
会社では今でもベンチマークされるような自動車システムの設計・開発をしましたが、やめてからは無職の状態、次に何をするかは決まっていませんでした。
その時に「株式会社ispace」にて探査車の開発チームに参画しました。「自動車はもうやり切ったから次は宇宙だ」というところが宇宙分野で起業するきっかけでした。

中島さんは淡々とお話しされていましたが、ストーリーを聞くとまさに映画の主人公のようでした。
自動車業界のエンジニアとしての活躍から、次にやりたいことがあってのチャレンジかと思いましたが、実際は「自動車を作っている場合じゃない」という気持ちから行動に移されていた話を聞いて、参加者も驚きでした。

しかし、10年前に宇宙分野ビジネスへ参入するのは、今と全く状況が違う中での中島さんの決断や勇気を想像すると並大抵のことではないと思います。
不安や恐怖を常に感じながら仕事をこなされてきたお話しを聞く中で、私や他の参加者もコスモ女子の中で新しいことに挑戦する勇気をもらいました。


専門的な知識や勉強だけじゃない!大切なのは人との交流で自分を発信すること。

宇宙業界への参入きっかけが聞けたところで、次は中島様の学生時代から今後の宇宙業界へ参入するために気になるポイントを質問させていただきました。

Q. 宇宙業界で仕事をしている今から振り返って、学生時代にやっておけばよかったと思うことは?

A. 勉強は学ぶ意欲があれば、大学にいかなくても家庭学習など独学でも可能です。
今の学生は勉強に加え、自身の企画を作り他の大学の学生とも交流を持つ機会が多いので、ITツールを利用して人との交流やプレゼンする機会をつくったりすることの方が大事かと思います。

中島さんのおっしゃるように、ITツールの発達に伴い、数十年に比べると他大学との交流自体がやりやすくなってきているなと私も感じました。
また動画やコンテンツ作成においても、身近なものをつかって簡単に誰でも取り組むことができ、それが国際交流にも繋がるお話しをされていました。

お仕事のきっかけは何か専門的な目に見える技術だけで決まると思っていましたが、まずは自分を発信し、そして人との交流を広げていくことが重要だと感じられるお話しでした。


Q. 宇宙業界で仕事をするにあたって、適性やスキルのあるなしはいかがでしょうか?

A. 株式会社ダイモンの代表としての1つの意見にはなりますが、適性やスキル、経験は関係ないと思っています。
特に月面探査においては前例がない事なので、その場その場の判断が重要です。
判断力においては自主性が問われるかと思いますので、そこはあったほうが良いかなと思います。

自主性は学生であれ社会人であれどんな環境でも求められる力だと思います。
誰にでもチャレンジする可能性を見出してくださっている中島様の言葉に、私たちコスモ女子としても、宇宙業界というフィールドで女性の活躍の場をもっと増やすことができるなと感じました。

▲ 質疑応答の様子 コスモ女子撮影


月面探査車「YAOKI」の操縦はどうする?新たな職業の誕生の可能性も。

イベント中、月面探査車「YAOKI」(以下、YAOKI)の実機も拝見することができました。
参加者のみなさんは宇宙好きな方も多くいらっしゃったので、技術面についてもたくさん質問がありましたが、ここではYAOKIの操縦からみた新たな職業の可能性についてまとめます。

Q. YAOKIが月に降りたら、誰が操縦することになりますか?

A.YAOKIは地球から遠隔操作できます。ただ、私以外が操縦する予定です。
私が操縦をするとなると、ずっと独占してしまいそうなので。
これからYAOKIも台数が増えていくと思うので、老若男女関係なく操縦する人を増やせるようにしたいと思っています。今は操縦体験会で子どもに実際に動かしてもらったりしています。
上手な人が操縦すればいいので、年齢問わず子どもでも可能にしたいと思っています。

YAOKIの実機、そして操縦機も実際にみせていただきましたが、まさにラジコンのコントローラーのようでした。
お話しを聞きながら、自分も操縦してみたい!という気持ちになりました。
自分の子どもの頃に開発されていたら、体験会にも必ず参加していると思います。

最後は月面探査において、今後の仕事の変化についてご質問させていただきました。

Q. 月面探査においても前例がない中でやってこられたと思います。今後、月面の開発が進むにつれて仕事はどのように変化していくと思いますか?

A. 月面探査車を操縦するという表現を先ほどはしましたが、アバターのように探査車を扱えると自分の意識も月にいけるようになります。
なので、ここ10年くらいで地球に居ながらも宇宙をみている時間が長くなってくる時代になってくるかと思います。
また、これまで宇宙飛行士が典型的な職業でしたが、これからは「宇宙操縦士」が職業になってくると思います。生命の危険も少ないので。

「宇宙操縦士」という言葉に、司会の田中さんも「バズリそう!」と気持ちが高ぶっていました!
ここ10年で宇宙や月面が身近な存在になっていくと考えると、宇宙操縦士ならず宇宙〇〇という職業はどんどん増えていきそうですね。

▲ YAOKI実機を見せてくださりました


さいごに

▲ コスモ女子「Cマーク」で参加者みなさんと記念撮影

未開拓の領域に足を踏み入れることを面白いと感じる方がたくさんいらっしゃるからこそ、人類の発展に大きく関わってきているのだと感じました。

コスモ女子はこれからもイベント開催やnoteへの記事掲載など積極的に活動していきます。
ますます広がっていく宇宙業界の中で、一般人が参加できるコミュニティとして活躍します!
これからの活動にもご期待ください!!


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