『不可解参(狂)』
本日というかもう日付は変わってしまっているし、書き終えてから少しばかり推敲していたので
もう大分日が経ってからの公開になりました。気づいたら8月も終わり…
去る8月24日、花譜ちゃんの武道館ライブに行ってきた。
とにかく今日の8月24日とライブ前日まで過ごした日に思っていたことを忘れたくない、明後日にはまた別のライブ(アニサマ)の参加予定があるので
今日感じたことを感じたままに書いて、今後の自分にとって必要なことを
なるべく残しておかなきゃきっと後悔してしまうような気がしたので、
眠ってしまう前にしっかり思いの丈をしたためておく。忘備録を書いておこうという動機です。
それと他人に向けて読んでもらうために書く…という訳ではなくひたすら思ったことをありのままに記す感じになるので多分自分と同じ思考ロジックしてない限りは読みにくいと思う。
まぁでも板書のノートと同じで、自分が分かればええの精神。
でもだがしかしこれをあえて人目にさらすことで何かしらの何かになるなら(?)
…とかそんな想いで書いてる。前置きはこのくらいにしときます。
これ以降はライブのネタバレを多分に含みながら話すので、これからアーカイブ配信やいつか発売されるであろうライブの円盤を観る…みたいな人はここでバックしてください。
それから、ライブ中自分の後ろの席にいた人、終始映像と撮影許可パート以外は立って応援せずにはいられませんでした、もし邪魔になってたら本当にごめんなさい。
本当なら直接言うべきなのですがタイミング間違うと普通にただの不審者になる気がしたのでここで謝罪しておきます…。お気持ち表明はこのくらいにしときます。
Prologue. きっかけとライブのチケ取り珍道中
まず花譜ちゃん(以下敬称略)を知ったきっかけは去年公開されたこの映画が初めての出会い。
この『映画大好きポンポさん』の劇中で流れる挿入歌の「例えば」が初めて自分が花譜の曲を聴いた日である。
(現状無料で見られる媒体はないけど、映画そのものも面白いので機会があったらサブスクかレンタルしてでも見て欲しい。)
聴いた瞬間にビビっと来た感じがして、昔EGOISTの曲を初めて聴いた時と同じような、「この子すごいかもです…」という逸材性みたいなものを感じた。
この「例えば」って曲"だけ"をひと月くらいずっと聴いてた時期もあった。
(元々1度その曲にハマるとずっとそれしか聴かないクセがある)
で、それ繋がりでV.W.Pなんかも好きになったりして、(輪廻がお気に入りです)
時々曲を聴いたりしながらそんなこんなで時は流れて、
武道館ライブのことを知ったのは7月の後半になってからだった。いつものように観ていた深夜アニメのCMでふいにその情報を知って、それからやっとチケットの事を調べ始めた。
なんでこんなに行動が遅れたのかと言うとちょうどライブの告知などがあった時期は少し色んな面で不安定な生活をしていて、
何かと外部からの情報を仕入れる余裕がなかったのが主な要因。
チケット入手の機会はとうに過ぎていたので、Twitterなどでグレーなやり方だけどチケットの余り枠を募集している人に譲ってもらえないかあたってみたりもしたけど、
でもなんとなく気が進まず、それに電子チケットだとこの辺のやり取りがなんとなくややこしくなりそうに感じたのと、
どうせなら自分で応募してチケット手に入れたいな、やはり自分のパワーーーーで入手することに意義があるんよなと思って、
直前にあったリセール抽選に応募することにした。これでダメだったら多分そういう星の下に生まれて来たんだと割り切ってダメ元での応募だった。
当落通知はライブ前日の夕方に分かるのだが、
私はデビットカードでクレジット関係の決済を行っているため(無駄遣いするのが怖くてクレジット作らない派)、
それゆえ自分にとっての当選発表日は月曜日の深夜みたいなものだったから、ただただお祈りするだけだった。
そして22時頃、まだ早いかな…とは思いつつも昨日口座に預けておいたウン万円が間違って消えてないかな…(本当にカード乗っ取りとかの間違いで消えてたら事件だけど)
と口座のチェックをしてみる…すると決済履歴の1番上には
-15,330円
の文字が。
ウワァァァァイイイイィイィィヤッタァァァァイヤッッホホホゥ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ジャーーーーーーースティス!!!!!!!!
別に眠くはないがそろそろおねんねモードに移行しようかな〜〜っていう感じではあったんだけどもう部屋中を駆け回って喜びの舞をしてしまいそうになるほどには喜んだ。
こーーーーれホントにデビットのいい所出ました。
デビットカードはいいぞ(一括払いしか出来ないけど)
今思えば当たるのは必然だったのかもしれないとさえ感じたけど、ライブ前の私はそれをまだ知らない。
Chapter.1 準備時間
1-1 ライブ前の不可解な夢
前日はというと特に話すほどの内容もない程度に普段通りの日常を過ごした。
いつも通り(…ではないけどたまたま)朝少し早く起きてあれやこれやをやってるうちに夜を迎えて、
改めて当選通知メールを確認して「あ…あぁ…明日ライブ行けるんだ…」って感傷に耽っていた。
(実際リセールでのプレ席なんて小枠抽選だったはずだしホントに当たると思ってなかった。)
で、そのままおねんねしてライブ当日を迎えてしまったのだけど、目覚めに関しては最悪な感じだった。
というのも、めちゃくちゃ変な夢を見た。
ここ数ヶ月ほど週1くらいのペースでそこそこ頻繁に変な夢を見てしまうものだから、簡単な夢日記でもつけてやるかと思って
その度にTwitterとかに見た夢の内容を忘れないようにメモするクセをつけるようになったのだが
ライブ当日の明朝に見た夢の中身を簡単にまとめると
もう書いてないことは忘れちゃって詳細はアレになったけどだいたいこんな感じ。
夢でよく高校生に戻ってしまうことが多いのはやっぱり高校時代にあまりいい思いをしてこなかったのが起因してるのかな…って。
未だに私の心は過去に囚われてるのかもしれない…
なんてね。
まぁ自分のことはいいとして、とりあえず夢の内容を夢占いのブログとかでそれとなく調べてみた。
まずテストを受ける夢が暗示してるものとして
"これから新しい体験をする"
ということを表しているらしく、もうこの時点で色々と合点がいってるのだがさらに掘り下げていくと
テストを受けていた教科は国語(現文)だったので
"新しいアイデアや感覚の芽生え"
…。もうちょい詳しく調べる…。
ドリームワールドに入った時点でもうテストを始めていたので、もう少しシチュエーションを分解してみると
漢字のテストを受けるというのは
"社会や人間関係に何かしらの気付きを得る"
みたいなのを示唆しているみたいなのだけれど今のとこそういう体験をしそうになったことはここ数年無かったし、
上記の点に関してはある種の悟りを開いてる部分があるというか、自分の中で人間関係ってこういうものだろうみたいな価値観が出来上がってしまっているので、少しその暗示には当てはまらないような気が
テストの問題があくまで漢字のみのテストではない、
よくある物語+説明文+漢字関係みたいな国語の総合的な構成のテストだったため
っていうちょっと極大かもしれないけどあながち間違ってなさそうな解釈ができないこともないなって思ってそっちの線でも調べてみた
"やるべき事の優先順位をつけられない"
これはシンプルに今悩んでることがそのまま出てきたなって感じだけど…全く否定しようがなかったから悲しいけど解釈は合ってんだろうなと…
こうしてまさに不可解だった明朝の夢は確信めいたものに変わっていった。
夢を見ていた時はなんでおVのライブを初めて観れるというこんな日に、
今更テスト(しかも苦手教科)なんてやらされとるんやなんて感じだったけど
あくまで統計上の占いに過ぎなくてもこの夢はきっと絶対に意味があることなんだと思うことができた。
最近周囲の近しい人が消えていなくなっていくやつだとかとにかく悪い夢しか見てなかったから、そういう意味ではちょっといい兆候の夢が見れたのかもしれない。
Ch.1-2 心と装備品の準備
寝覚め自体ははまぁまぁ最悪でしたけどなんとか二度寝しないように無理矢理ハンドスプリング(ウルトラマンとかが倒れた時にシャッって起き上がる時にやるやつ)っぽい感じに身体を起こして
グッズやシャツの類を一切持ってなかったため朝から物販へと足を運び、
買い物の後はまだ真っ昼間だったので空き時間で神保町で偶然同じライブにきていた知り合いと一緒に二郎を(いつもよりニンニクは少なめにして)喰らい、
それからふと思い立って小一時間ほどカラオケにも行ってテンション上げたりなどしてライブまでの気持ちを高めていった。
カラオケで歌ったのは主にBUMPとかBUMPとかBUMPさんの曲と時々好きなアニソンをいっぱい歌った。
歌える曲がそのくらいしかないんだ…許せサスケ。
Chapter.2 開演
Ch.2-1 開演前
カラオケでしっかりとテンアゲし終えて
時刻は16時40分、神保町から歩いてちょうど開場時間くらいに武道館に到着。我ながら完璧なタイムスケジュールである。
某Spotifyで作った花譜専用プレイリストをひたすら聴きつつ
まずはプレミアムエリアの特典のペンライトセットを受け取って、いざ武道館へ入場…オラもうワクワクすっぞ
着替えるタイミングがちょっとなかったので、武道館の入場後にトイレにて物販で購入したMADシャツを着て、戦闘準備完了。
ライブなんてもう行くのは初めてじゃないのに今日はなんか普段よりもちょっとソワソワしてたというか、
夢占いのこともあってどんな体験が待ってるんだろうって
Vtuberのライブを見るのは初めてだったから、Vならでは、だからこその表現とかがあるんだろうな〜
とかちょっぴりクリエイター的な目線でも楽しみにしてる部分はすごくあって、きっと新たな知見や刺激を得られるんだろうと
始まる前から既に期待感で溢れていた。
開演1分前とかそのくらいまでギリギリまで曲聴いて、気持ちを高めていって、いよいよカウントダウンが始まった。
ch.2-2 開幕 不可解参(狂)
正直ここから先のことはホントに夢みたいな時間を過ごしてしまったゆえに
記憶がめちゃくちゃフワフワしてるので、ちゃんと書き起こせるか怪しいけど
パンフのセトリを見返しながら当時の気持ちと一緒にライブの事を振り返って行く。
まず冒頭に流れるストーリー仕立てのような映像から、
ライブのコンセプトがここで何となく感じ取れた。
まず不可解参というライブのタイトルから、普通ライブは毎回公演の度にそのテーマとかサブタイトルのネーミング等が変わることが多いと思うのだが、
初のワンマンである恵比寿の不可解から始まり、弐から参とナンバリングしていって、
これはライブでもあるけど一貫したテーマを持った「作品」としての二面性も持ち合わせていて、バーチャルシンガーという、
2次元とも3次元とも取れるような、そんな曖昧な存在だからこそできる映像表現と音楽のリンク、
言ってしまえば1つの映像作品をこのライブを通して作り上げていくのだと自分の中ではこのライブに対してそのような解釈に至った。
そうして始まったこのライブ、後からパンフに記載されているセトリ一覧には、第1部〜4部とそれぞれテーマが設けられていて、
実際に一区切り毎にPVチックなムービーが展開されていって、ライブパートに移るという流れが組まれていた。
話はライブ開始時に戻り、
1曲目の「魔女」から「畢生よ」とで、切なくも力強い花譜の歌声に一気に引き込まれて、そこからは文字通り吸い込まれるようにライブを楽しんでいった…
MCで水を飲むだけで拍手が起こるのがちょっとシュールだった。
1部の終盤から2部にかけては主にコラボパートという感じで、その中でも特に印象に残ったのは大森靖子さんとの「イマジナリーフレンド」
このコラボにおける歌唱が彼女の魅力と真骨頂が詰まってるなと感じた。
お互いの個性をぶつけ合うように歌い上げたこの曲は間違いなく花譜の魅力を引き出すトリガーだったんじゃないかと感じられた。
歌が上手い人というのは、大別すると2パターンくらいに分かれると思っていて、
1つはシンプルに歌唱力が高い人。例えば水樹奈々さんや西川貴教さん、LiSAのような、抜群の声量と伸びやかなビブラートで観客を惹き付けるのが特徴に挙げられると思う。
もう1つは感情を乗せて歌うのが上手い人。かと言って前者と比べると歌唱力に差があるとかいうわけでもなく、
でも不思議な魔力のような力で、聴く人の心をぐっと掴んでしまうような、前者は努力すれば実現性の高いタイプなのに対し、
後者については恐らく本当にセンスがないと歌そのものとのバランスが取れなくなって、もっと分かりやすく言うと音痴に聴こえてしまうため、
普通に歌うのとは別ベクトルでの歌唱力が要求される。
花譜はどちらかと言うとこちらに分類されるタイプだと思う。
似たタイプのアーティストは自分が聴いてきた中だと、コラボしていた大森靖子さんや、Co Shu Nie、ReoNa、EGOISTあたりがそれに近しい印象を受ける。
この感情を乗せた歌い方が花譜は非常に印象的だなと、先述の「イマジナリーフレンド」を聴いていた時にひしひしと感じられた。
まだ18歳という年齢で、それこそ大人になったばかりの彼女がこんなに感情豊かに歌を歌えるのかという、
そんな表現力をデビューしてからたった4年で既に持ち得ているというのは中々に末恐ろしい才能だと思う。
この子を見つけたプロデューサーも大概とんでもない目利きだと思うけど。
そうして、この記念すべき武道館に駆けつけてくれたアーティスト達とコラボ曲を展開していきながら、ライブは第3部へと移ってゆく。
Ch.2-3 V.W.P集結
第2部での最後の曲を終えて、再びステージは暗転する。
そしてスクリーンにてヰ世界情緒、幸祜、春猿火の3人がちょっとした茶番劇を挟んだ後、本当に武道館に応援にやってきた。
花譜にとってもサプライズだったようで、来てくれたことへの驚きと喜びがこちらにも伝わってきた。
理芽は海外留学中のため遠くのどこかから応援してるはず…
…と思ったら待った〜!の声がかかって、
やっぱり1人だけ来ない…とかそんなことなくて、今日という晴れ舞台のために一時帰国して駆けつけてくれたそう。
というわけで無事にV.W.Pの魔女たち5人が揃った。
V.W.Pのメンバー自体がそれぞれ個性の塊みたいなものをもっているので、普通ならば一緒に歌うと調和を取るのは難しいはずなのだが、
逆にぶつけ合うことによって化学反応を引き起こし、心地よい刺激をくれる。
それぞれ代わる代わるデュエットメドレーから、
5人での「共鳴」を披露した後、応援にやってきた4人は「陰から見守っておくね」とステージを後にした。
まさかここで5人の歌と終始和気藹々としたMCでてぇてぇが提供されるとは思ってなかったので、とても有意義な一時だった…ありがとう。
そうして第3部「FRIENDS」は幕を閉じ、ライブはいよいよフィナーレへと向かっていく。
Ch.2-4 夢の終わり
不可解参(狂)もいよいよ終盤、花譜も新衣装の「特殊歌唱用形態【軍鶏】」をお披露目し、
(衣装は見た時ニワトリから格好良くイメージ拡張し過ぎたろ!天才か…?って思った。こなみ)
「過去を喰らう」、「海に化ける」と続いて、ここで新曲が披露される
この2曲に続く新曲「人を気取る」
公式パンフで改めて歌詞を見返すと、ちゃんと前2曲になぞらえたストーリー性のある歌詞で、カンザキさんの思いがこもった曲だな〜と感じた。
ただもうここまで来ると新曲だから歌詞を一言一句噛み締めながら聴く
…と、いうよりはもう花譜の表現力や歌声に魅了されきっていた段階でして、まるで静かに国歌でも聴く時のような気持ちでただただ聴き入っていた。
だからその後の「未観測」「不可解」そして「狂感覚」も、同じように一貫したテーマのある曲目なんだけど…
いいやもう、曲の感想を言うのはライブ終盤のここまで来たら野暮ってもんですよ、個人的に聴き込み足りないとも思うし歌についての感想はもうここではry
とにかくこのセトリと構成はもはや言うこと無し…壱百満点原サロメ点です。
ただ、最後に披露した曲は少し特別だったと思う。
花譜自身が初めて自分の言葉で紡いだ詞をのせた曲、
それが「マイディア」
タイトルと、MCでも話していた通りファンに対する感謝の気持ちを綴ったメッセージソングである。
デビューから4年間の活動に対する思いを初めて自分の言葉で曲として披露した特別な曲。
一言で言えば真心がこもった曲だったというべきか、彼女の歌声と共にその思いはしっかりと感じられたように思う。
当時の気持ち的には親目線みたいな気持ちで聴いていて、カンザキさん達が書いてきた今までの曲とは少しテイストが変わって、ライブのフィナーレにふさわしい、とてもあたたかな1曲となった。
そうして、不可解参(狂)が幕を閉じ、今後の10大プロジェクトや次のライブの告知だったりが発表され、約3時間に渡るライブは終演となった。
Chapter.3 ライブを終えて
バーチャルライバーという存在ならではの表現、ライブというリアルな空間との融合、
そして花譜本人がもつアーティスト性を存分に感じられた3時間だった。
今回のライブは単なるアーティストのライブではなく、
『不可解参(狂)』という1つの"作品"へと昇華できたんだと思う。
一つ一つテーマを持って組まれたセトリ、幕間のショートムービー、ライブ中の演出、そして観客・演者と共に作り上げる1つの空間全てが絡み合って、
そこから感じられるものは人それぞれだけど、確かなものが24日の武道館にはあった。
そして自分が今感じていることは、これからそれらをどのように昇華していけば良いのか、それが今の自分にとっての課題になっている。
でも今日得たものは間違いなく今後の自分への原動力に変換されていってるような気がするので、いつか必ず形にして出す。
とても刺激的な1日になった。久しぶりにこんな感覚を味わえて、すごく嬉しい気持ちにもなった。
それから物販の時から感じていたけど周りのお客さん含めて、全体的に若い人が多かったなって。
チケットの料金に10代割というのもあったくらいだし、制服で来てる子や、中には親子連れで来ているのもちらほら見かけたくらい。
多感な時期にこんな新鮮な体験できる君ら本当に幸せやなって思う、絶対今日の事は間違いなく今後の財産になるぞ。
とにかく今日のことは一生忘れない。
コロナ禍で窮屈な日々が増えてゆくその前から、
正直明日のことさえどうでもいいと思う日が増えていたのだけれど、
今はもう少しだけ、花譜ちゃんの辿ってゆく軌跡を観測しながら、この世を自分なりに謳歌してみようと思う。
本当にありがとう、また次の不可解完結編で会えたらいいな。