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令和6年秋の応用情報技術者に合格しました!(午前:85点、午後:82点)
はじめに
2024/10/13(以下、R6秋)に、応用情報技術者試験(以下、AP)を受験し、
午前:85点、午後:82点で合格できました。
結果は以下になります。
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※1/24 合格証書追記
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今回は、R6秋APの合格体験記を記事にまとめます。
午後の選択分野、使用した参考書やその活用方法、当日の立ち回りなどについて紹介していきます。
受験前のスペック
まず、R6秋APの受験前のスペックについて簡単に紹介します。
・国立大数学科卒のシステムエンジニア(1年目)
・2023/8/16に基本情報技術者試験に合格
・2024/4/21(以下、R6春)にAPを受験したが午後不合格(午前:72.50点、午後:49.00点)
・今回が2回目の受験
勉強時間
R6秋APでの勉強時間は、400~450時間程度です。
R6春APでは午前を突破したこと、午後の記述式が苦手なことを踏まえ、
午前:1割、午後:9割
の工数比で勉強しました。
勉強期間は、R6春APの合格発表後の3か月程度です。
午後の選択分野
R6秋APの午後で選択した分野は以下になります。
スタメン
・セキュリティ(必須)
・経営戦略
・プログラミング
・ネットワーク
・プロジェクトマネジメント
ベンチ
・システム監査
R6春APでは、スタメンに「組込みシステム」、ベンチに「サービスマネジメント」を選択していましたが、R6秋APでは、それぞれ「ネットワーク」と「システム監査」に入れ替えました。
※R6春AP本試験は「組込みシステム」がボロボロでした。
使用した教材と活用方法
午前編
①過去問道場
午前対策は「過去問道場」一択です。無料で利用でき、解説も充実しています。開催回指定、分野指定、復習モードなどの便利機能があります。
※課金すればメンバーシップ制度を利用できるので、さらに便利になると思います。私は課金していません。
通退勤時間や、昼休憩等のスキマ時間に活用しました。
過去10年(20回分)を周回しました。
R6春APの午前対策では、以下の教材も使用しました。まずインプット教材を1周してから、過去問道場に着手すると良いでしょう。
※実際に使用したのは2024版です。R6秋AP対策では使用していません。
午後編
①午後問題の重点対策(緑本)
午後対策では一番人気の参考書だと思います。2024版を使用しました。
R6春AP対策でも使用しましたが、R6秋AP対策では、新しく選択分野に入れた「ネットワーク」と「システム監査」をそれぞれ2周ずつ勉強しました。(2周目は、1周目で正答率が8割以下だった問題に絞りました)
平日夜や休日など、まとまった時間に勉強しました。
②試験によく出る問題集(午後)
こちらはR6秋AP対策で購入しました。図解が豊富で、解説も分かりやすいです。Try!問題を含め、緑本より掲載問題が多いです。
こちらは、選択分野を2周勉強しました。(2周目は、1周目で正答率が8割以下だった問題に絞りました)
平日夜や休日など、まとまった時間に勉強しました。
③[午後]速効問題集(村山本)
セキュリティと文系4分野に絞った参考書です。こちらもR6秋AP対策で購入しました。
表紙にもあるように「初学者お断り」ですので、ある程度午後対策が進んでから着手すると良いと思います。
こちらは、通退勤時間や昼休憩などを活用して、選択分野を6~7周しました。
「こう問われたら、こう答える!」という観点で、パターン別に学習できますので、引き出すを増やすのに有効です。また、本文のどこに着目して読めばよいかが分かるようになりました。
④パーフェクトラーニング過去問題集
令和06年【秋期】版を使用しました。こちらもR6秋AP対策で購入しました。
本書未掲載の過去24回分の問題・解説PDFのDL特典付きですので、ボリュームは十分です。
※即時性は高いですが、たまにIPA公式解答と異なっている場合があります。
本書掲載問題(令和6年春~令和4年秋)および、上記のDL特典として過去8回分(令和4年春~平成30年春)の午後問題(選択分野)を1周ずつ演習しました。
平日夜や休日など、まとまった時間に勉強しました。
⑤出るとこだけ!午後
テーマ別に学習する午後対策書です。こちらもR6秋AP対策で購入しました。
出題率が高いテーマに絞っているため、効率良く勉強できますが、網羅性は保証できません。
また、2019年出版のため、掲載問題が古いです。
こちらは選択分野を1~2周勉強しました。
平日夜や休日など、まとまった時間に勉強しました。
私は午後対策の問題集にたくさん手を付けましたが、全部をこなす必要はありません。自分に合った問題集を活用すると良いでしょう。
補助教材
①PMBOK第7版の活用
こちらは、プロマネ対策で活用しました。図解も豊富で、読みやすいと思います。
②まさるの勉強部屋
セキュリティやネットワークの勉強で大変お世話になっています。とても分かりやすく解説されています。
③IPAの資料
IPAが公開している資料は、APでも問われやすいと思います。特に「情報セキュリティ10大脅威」は、目を通しておきたい資料です。
大原の公開模試
R6秋AP本試験の3週間前に、「資格の大原」の公開模試(以下、模試)にて、本試験の予行演習を行いました。採点(添削指導)や成績表が付いているため、自身の実力や弱点を確認できます。また、解説動画も付いているため、模試の復習もできます。
模試は、「TAC」「アイテック」なども開催しています。
模試の結果は以下になります。
午前:91.25点、午後:85.00点でした。
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午前・午後ともに模試の方が、R6秋AP本試験よりも点数が若干高いです。
当日の立ち回り
①午前試験(試験時間:150分)
まず、受験番号や生年月日を記載します。
※当たり前ですが、書き忘れると採点されません。
過去問からの出題が多いため、分かる問題から解答していきます。新規問題や計算問題は時間がかかるため、後回しにします。四肢択一のため、分からない問題でも何かしら解答します。問題冊子にも選択した記号に○を付け、自己採点の際に活用します。80問マークし終わったら、マークミスがないかを確認します。
午前試験と午後試験の間の休憩時間は1時間ですが、解答用紙回収や事前準備などにより、実質的な休憩時間は40分程度となります。
そのため、午前試験は合格を確信した段階で、途中退室すると良いと思います。実際に私も、午前試験を見直し込みで80分で解き終え、途中退室しました。70分の余裕ができましたので、昼ご飯をゆっくり食べたり、午後試験の最終確認を行ったりしました。
②午後試験(試験時間:150分)
まず、受験番号と生年月日を記載し、選択分野に○を付けます。
※当たり前ですが、書き忘れると採点されません。
午後試験は、得意分野から解きます。
経営戦略でがっつり「簿記」の内容が出題されたら、ベンチの「システム監査」に切り替える方針でしたが、「簿記」の内容は皆無だったため、スタメンの通り解答しました。私は「セキュリティ→ネットワーク→経営戦略→プロジェクトマネジメント→プログラミング」の順番で解答しました。時間のかかる分野を後半に解きました。
午後試験は記述式であり、本文も長文であるため、時間との戦いになります。150分をフルに使いましたが、見直しをする時間は少なかったです。前半2分野はサクッと解けましたが、後半3分野は時間がかかり、結果としてギリギリでした。
午前試験で60%に満たないと午後試験は採点されません。しかし、途中で帰らずに、午後試験までしっかり受験しましょう。
午後の分野別振り返りと予想得点
冒頭の通り、R6秋APの午後試験では、82点で合格しました。以下に予想得点を示し、分野別に振り返ります。
①セキュリティ(18/20)
例年通りで、標準的な難易度だったと思います。
Webサイトのセキュリティが題材で、技術寄りの出題でした。ハッシュ値の特性、攻撃手法やその対策、パスワードの種類の計算など、典型的な設問が多かった印象です。多層防御やペッパーなどの新規用語も出題されました。
②経営戦略(15/20)
こちらも標準的な難易度だったと思います。
コーヒーチェーン店の成長戦略が題材でした。一部知識問題もありますが、読解問題が多く、国語が得意な人は高得点が狙えると思います。「簿記」の内容が皆無だったので、助かりました。
③プログラミング(12/20)
こちらも標準的な難易度だったと思いますが、個人的にはやや難でした。
素数を列挙するアルゴリズムが題材でしたが、相性が少し悪かったです。プログラミングは一番得意な分野ですが、本試験では5分野の中で最低点だと思います。本番では何があるか分からないですね。
④ネットワーク(20/20)
こちらは易しめの難易度でした。満点だと思います。
セキュアWebゲートウェイが題材で新規に見えますが、NAPTやIPアドレス、プロキシサーバやFWの許可ルールなど、設問は基本的な内容でした。ネットワークはセキュリティとの関連性が強く、相乗効果が高いです。これらの分野は、知識の絶対量が得点に比例します。
⑤プロジェクトマネジメント(17/20)
こちらは標準的な難易度だったと思います。
電気機器メーカの新規プロジェクトが題材で、アジャイル開発やリスク対策などが問われました。経営戦略と同様に読解問題が多く、国語が得意な人は高得点が狙えると思います。知識問題もありました。
おまけ
午後試験は、大手予備校(TACや大原)の解答速報を基にした自己採点が72~74点でした。実際の結果は82点でしたので、採点は比較的優しめだと思います。部分点も稼げると思います。
また、今回の午後試験はデータベースや組込みシステムが難しかったようです。午後試験は、分野毎の難易度差が大きくなることが多々あります。
おわりに
近年のAPは、合格率が25%前後で推移しています。
午前試験は出題範囲が膨大ですが、過去問からの出題が多いのが特徴です。過去問を繰り返し学習し、分からない単語は参考書に戻って確認すると良いでしょう。
午後試験は記述式のため、しっかりと対策をする必要があると思います。こちらも過去問をたくさん解き、長文問題や記述式に慣れることが効果的となるでしょう。
私は次の目標として、2025年春期の情報処理安全確保支援士試験の合格を目指しています。
この記事が、今後AP(応用情報技術者試験)を受験される方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
長くなりましたが、最後までご覧いただきありがとうございました!