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asanopoet
悔しいから生姜を磨る
残業して気づいたら22時をすぎていて、
会社を逃げるように出て帰ってきた。
わたしは19時くらいに帰りたかった。
のに、よかれと思って資料を完璧に仕上げたい先輩に捕まって
帰れなかった。
完璧なんてないし、どうせ次の打ち合わせでは決まらないのに。
ほどほどでいいのに。
別にわたしの評価なんて、いくらでもひいていいですよ
なんて言えないから、帰りたいなあと思いながら先輩のレビューを聞いて
ちっともありがたいと思っていないのに
「ありがとうございました。」とか言って直す。
こんなに夢中になれない仕事で
自分のどす黒い心に嫌になりながら
何のために働いているんだろうと思う。
わたしは会社から最悪の評価になってもいいから
せめて夕ご飯だけはまともに食べられる時間に帰りたい。
そうしないと、何のために働いているかを考えてしまう。
それくらい私には大事なことなのに。
もうスーパーもやっていない。
昼はまともに食べる時間がなくて、inゼリーとSOYJOYだけだったし。
仕事でごはんをないがしろにしたくない。
そこは守りたいラインなのだ、とてもハードルが高いけど。
悔しくて冷蔵庫に眠っていた生姜を磨る。
カップラーメンを食べるしかないけど、
チューブじゃなくて磨った生姜を
3個108円のパック豆腐にのせて、醤油を垂らして食べる。