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日記

深夜作業で朝6時前に帰宅した。
タクシーでマンションに着いて、正面から入るとき、ああわたしはここの住人なんだと思った。
ボロボロになって働いて、でも帰る家のことは大好きだ。

部屋に入って夫の寝姿を見て可愛くて可愛くてしょうがなかった。
とにかく身体が冷えていたので白湯を飲んだ。
ちびちび飲んでいるうちに太陽が登ってきて、窓からうっすらオレンジと水色の空が見えて、やっぱり家が好きだと思った。
シャワーを浴びて寝た。

11時に起きた。
夫とゆっくりダラダラ喋って、コナン見て、見送って、1630から美容院へ。

チェーン店、安さ重視の予約だ。
自信が無さそうな、声が小さい真っピンクの髪のアシスタントらしき女性がシャンプーをしてくれた。
とても気持ちよくて、深夜作業の緊張が頭皮からほぐれていった。

髪を切ってくれたのは同い年くらいの別の女性。
凛としていた。
わたしが入店してからその女性はわたしの前に2人の施術を片付けてきた。
すごく短時間で数多くの髪を切ることが彼女の任務なのだろう。
彼女はテキパキと手を動かす。
ヒールを履いているのに背筋をピンと伸ばして髪を切る。
当たり障りのない最低限の会話もうまい。

わたしは彼女と自分を比較して、彼女は自分より明確に器用で能力が高い人間だと感じた。
能力とは働くマインドとか仕事へのプライドとか、そういう類のもので、彼女乃所作や言動、口調に彼女の力が現れていた。
なんというか、どんな環境でも自然とベストを尽くすことができるんだろうなと。

彼女について考えた。
魅力的な人だった。

わたしはまたあの安い美容院に行くかもしれない。



トップ画像は深夜作業前に食べたシロノワール

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