ひとりごと英語をレベル分けしてみた③【最終回】
Step 1では現在形を使った事実描写、Step 2では過去形を用いての過去回想と、これまで着実に描写スキルを磨いてきました。Step 3では、 たった今目の前で起きていることをライブ中継するという客観描写の要素がより強くなります。
食レポや旅レポなど、今リアルタイムに起きていることを英語で実況中継できるスキルは、ひとりごと英語を極める上で欠かせない必須スキルと言えるでしょう。
またStep 3 では、つぶやく英文も2文から3文に増えるため、より高度な英文の構成力が要求されます。1文目で話題を提示した後、どのように一言感想や詳細の補足を追加して話題を展開しているかという点にも注目してみてください。このStep 3での達成目標は以下です。
現在進行形を使って、ライブ実況を英語でつぶやこう!
さてStep 3の前半では、目の前の出来事をライブ中継して話すのに便利な現在進行形を取り上げました。現在進行形を使うと、今の1点に焦点を当て、 すでに始まっている一時的な行為を表すことができます。本文に登場した例を見てみましょう。
まずは例文にもあるように Iʼ m eating...(私は~を食べているところで す)、Iʼm watching...(私は~を観ているところです)などを使って自分が 今リアルタイムに体験していることをつぶやいてみましょう。
またI以外を主語にすることで、周囲で何かが起こったり、何かが実行されている様子を 臨場感をもって描写することができます。
未来形を使って、自分の行動計画や将来予想を告知しよう!
Step 3では、自分の行動予定や将来予想をSNSで発表するときに使える未来形という時制についても取り上げました。be going to...(~する予定だ、 ~しようとしている)とwill(~するつもり、~だろう)を中心に本文に登 場した例を見てみましょう。
be going to...はすでに決まっている予定や話す前からそうする心づも りがある場合、また確実な将来予測に関して使われます。対してwillは「(そ うする意志を)今決めた!」と即決した場合や、直感に基づいて漠然と未来 を予測する場合などに使われます。
他にもStep 3では、公式なスケジュールを示す際などに使われるbe scheduled for...(~に予定されている)や、義務や規則によって期待さ れる行動を表すbe supposed to...(~するはず、~することになっている)、 近い未来を表すbe just about to...(ちょうど~するところだ、今にも~ しそうだ)も紹介しました。これらの類似表現も併せて覚えておきましょう。
仮定法を使って、妄想トークを展開しよう!
さらにStep 3の後半では、現実離れした妄想や空想などについて語るこ とができる仮定法についても扱いました。本文に登場した例文を見てみましょう。
I wish+主語+過去形は、I wish I were taller.(もっと背が高ければ いいのに)というように「現状が違っていたらいいのに~」という願望を 表します。
またif+過去形, could/would+動詞の原形は、If I won the lottery, I would travel around the world.(宝くじに当たったら、世界中を旅行するだろう)というように実現性の低い可能性を仮定したり、現実とは異なる仮想の状況を表すことができます。
仮定の話や想像の世界に関しても英語で表現できるようになれば、場所を選ばずひとりごと英語のトレー ニングができるようになるでしょう。
最終章となるStep 4では今までの総まとめとして、1分間で自己紹介、体験談、旅レポ、妄想トーク、プレゼンテーションなどをつぶやいていきます。このStep 4での達成目標は下記です。
以上です。「英語スピーキング100本ノック」の中身についてご紹介して来ました。一口に「英語が話せるようになりたい!」と言っても、それには段階ごとに小さな成功体験を積み重ねることが肝要ではないでしょうか?
最後に著者である光藤先生の言葉を引用します。「みなさんがつぶやいた英語が、本の例文通りでなくても気にしないでください。1つの日本語に対応する英語は無数にあります。決して1つだけではありません。また機会があれば、本書で学んだ表現を実際の場で使ってみてください。『楽しく学び、間違いは気にせず、勇気をもって話す!』。それがスピーキング上達の秘訣です」