"follow the goose"/英語フレーズ紹介…のつもりが素敵なサプライズをもらったお話に!/カーモディさん講演会のこぼれ話
コスモピア編集部
先日、オーストラリアのファンタジー作家、そしてイラストレーターでもある、イゾベル・カーモディーさんの講演会レポートをアップさせていただきました。
上記のレポートではまとめきれなかった(うまく入れられなかった…汗)のですが、印象的だった英語フレーズがあり、ぜひこぼれ話として紹介させてください。
ガチョウを追いかけた先には……?「follow the goose」
follow the goose 「自由気まま、目的を定めず(何かを)する」
辞書には載っていない造語です。
直訳ですと、「ガチョウを追いかける」
転じて、「自由気ままに、目的を定めずに(何かを)する」
これは、講演会が終了したあとの歓談会で、通訳者の神野さんから、たまたま教えてもらったフレーズです。
神野さんがカーモディーさんと打ち合わせした際に、カーモディーさんがこの言葉を使用されていたそうです。
「なんて素敵な英語フレーズ!もっと知りたい!」と思った私たち。
そのあと、大使館のアテンドにより、カーモディーさんと直接お話したときに(もちろん通訳の神野さんを介してですが)、もっと詳しくその言葉の意味をおうかがいしました。
カーモディーさんが、日本をひとりで旅したことは、前回のレポートで書きましたが、その日本旅のスタンスはまさに”follow the goose” ……
かっちり計画を立てずに、目的地を定めずに、自由気ままに旅だったそうです。
バスを逃しても、いいや次のバスで。
自分で動くというよりは、地球に動かしてもらおう
……という感じのひとり旅だったそうです。
"follow the goose"は、カーモディーさんの創造性や大らかさが伝わるフレーズですね。
カーモディーさんからのサプライズ提案
「この英語について記事を書いてもいいですか?」
とカーモディーさんにお願いしたところ、快くOKしていたばかりか、なんと!
「帰国したら、私が描いたイラストも送るわ!」(というニュアンスの英語)
とまでおっしゃっていだき……
「ええええ、そこまでしていただけるの?」と一同、驚愕と感涙。
後日、日本を旅行したときに描いたスケッチを送って、いただきました。
この2枚のスケッチだけで、日本を舞台にした壮大かつファンタスティックな物語がはじまりそうな予感がしますね。
カーモディーさんの日本ひとり旅……
ガチョウを追いかけて行った先には、きっとたくさんの発見があったのでしょう。
この英語フレーズの出自は…
ところで、実は、私たちは最初、この言葉をカーモディーさんの造語だと思っていたんです。
ですが、その後、帰国後のカーモディーさんとメッセージのやり取りさせていただき……
もともとはWill McPhailさんという有名なイラストレーターが描いた New Yorker 紙の cartoon(風刺画、一コママンガ)から得た言葉であることが判明しました。
”Anyway, I'm gonna follow this goose
for a while and see where I end up.”
「とにかくこのガチョウを追って、私がどこへ行きつくか見てみよう」
英語ネイティブにこのcartoonの意味や背景を確認してみると、
と教えてくれました。
なるほど、なるほど。"follow the goose"には、「旅や行動のスタンス」だけでなく、「生き方(考え方)のスタンス」も内包されているんだなあと思った次第です。
またもやサプライズ!
せっかくだから、このcartoonも紹介させていただこうかしらとカーモディーさんに確認を取ると……
なんと2回目のサプライズ!
カーモディーさん御自ら、
cartoonの画家である、Will McPhail氏にイラストの掲載許可を取ってくれました!
(しかもカーモディーさんも初めてコンタクトを取ってくれたらしい……)
(一度お会いしただけのご縁にも関わらず、ここまでしてくれるなんて!)
と、震えたのですが、Will McPhailさんも快くOKしてくれたので、堂々と元ネタのcartoonを掲載している次第です!
もう一回、掲載するよ!
あとがき:英語フレーズ紹介…のつもりが素敵なサプライズをもらったお話に!
……と、まあ、ちょこっと書くつもりが、とんでもなく長くなってしまいました。
英語フレーズの紹介というより、カーモディーさんの創造性やお人柄のよさにとてつもなく感動し、Will McPhailさんの寛容さにまた感動!したというストーリーでした。
カーモディーさんに「”follow the goose” について、記事を書かせてください」とお願いしたことからはじまった、このストーリー。
つまり、結構な気まぐれな、偶発的なお願いでした。
そこから、まさに、follow the goose !
偶然の流れに身をまかせて、とんとん拍子に転がって、とても素敵なゴールを迎えることができたんじゃないかなと思っております。
2024年は、”follow the goose” に生きてみようかしら。
The End.
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