よくない母親
子供と一緒のお風呂は長くて30分。
それも時間に追われながらの。
本当はヒコロヒーやつるちゃんみたいに
6時間風呂入りたいし、
バスソルトなんかをがんがん入れて
トリートメントの海に溺れたい。
それができないことの方にもう慣れたけど、
思い出したようにああ、私の時間が・・なんて思う時、私はあんまり良い母親ではない。
特に私の適当相槌はひどい。
考え事をしている時なんか最悪で、
子供が一生懸命しゃべっていることに対して
「上手ね!」「すごいね!」
などとま〜あ的外れな相槌を打ってしまう。
ある日、
「寝ながらちょっとお話しようか」
と軽い気持ちで我が子を布団に迎え入れた。
すると、まあ、喋る喋る。
イキイキと、youtubeやゲームの話を30分は喋っていた。
…あれ、今日祝日やったよね?
一緒にポップコーンも作ったし、お話もしたし
お風呂も一緒に入ったよね?
それでもすごい喋るやん・・。
と思って気づいた。
そうか、私、
彼の話を聞くのはいつも何かをしながらで、
こうやって面と向かって話す時間を作っていない。
彼はずっと私と喋りたかったんだ。
私自身はこんな母親でごめんといつも思っているけど、
事実はどうであれ、存在として、この子にとっての親は私しかいないんだ。
そのことが少しばかり重くのしかかる。
重いな・・・重・・・
いや重いと思ったらいびきかいて寝てるやん。
わたしの腕の中で。
喋り疲れて寝てしまったその横顔を見て、
しまった・・圧倒的にコミュニケーション不足だ、と思った。
良い母親でいなければとは思わない。
そんなのはキャパシティ的に最初から諦めている。
だけど彼にとって、一番近くで甘えられる存在でありたいとは強く思う。
宇多田ヒカルの「あなた」
一度聴いただけで、子供に向けた歌だと分かったわたしは、端くれでも母親である。
「一日の終わりに撫で下ろす
この胸を頼りにしてる人がいる
くよくよなんてしてる場合じゃない」
これから何をしてあげられるかな。
まだ間に合うかな。
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