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米国のバンガード社とはどんな資産運用会社なのか?
※読了7分程度
私は楽天証券で 楽天・全米株式インデックス・ファンド(以下楽天ファンド) を積立NISA枠で購入して資産運用をしています。
楽天ファンドは バンガード社 の上場投資信託(ETF)に投資し運用されている投資信託で、今米国投資ブームにおいて多くの人に注目されています。
私は楽天ファンドの積立で安定した利益がでているので、積立に興味のある人にオススメしたとき、
「バンガード社ってどんな会社なの?」
と、当然の疑問を投げかけられます。
そこで、そういった方々のためにも、バンガード社ついて紐解いていきたいと思います。
1.バンガード社とは?
アメリカ合衆国ペンシルベニア州の最大都市フィラデルフィアにある本社。周囲は緑に覆われ低層の建物が点在し、敷地は東京ドーム25個分もある。
ジョン・ボーグル氏が設立したバンガード社は、1976年、世界で初めて個人向けインデックスファンドをつくりました。
インデックス:
株価指数(株価をもとに数式で求められた値。例:日経平均)
ファンド:
投資信託
インデックスファンドは株価指数などの指標に連動した運用を目指す投資信託のこと。
現在、ティム・バックリーがバンガードの4人目の社長として就任し、400以上の投資信託とETF(上場投資信託)を世界中の約2000万人以上の投資家に提供しています。
また、世界各国で19拠点のオフィスを持ち、全世界に約1万7千人もの従業員を雇用しています。
2020年には首位だったブラックロックを抜いて世界1位になり、2023年には運用資産総額が10兆ドルを超えるという予想がされてます。
つまり、バンガード社は世界最強の資産運用会社 と言えます。
2.企業コンセプト
1951年にボーグルが書いた、低コスト、分散、規律 というインデックス投資の基本原則の論文を基礎的なコンセプトとし、どのようなファンドを立てたら投資家に最も還元ができるかについて研究を重ねたそうです。
研究の結果、インデックスファンドに継続的に勝てるアクティブファンドは存在しないという結論に至りました。
そして世界で初めて、低コストのインデックスファンドを1976年に、個人投資家に提供しはじめました。
アクティブファンド
運用担当者独自の銘柄選択や資産配分により、株価指数(インデックス)の動きを上回る投資成果を目標とする運用方法のことを言います。
当時の背景として、アクティブファンドによるハイリスクでハイリターンを得るというのが『アメリカらしさ』でした。
しかしボーグルはそれに逆行して、理念に基づき、個人型インデックスファンドを立ち上げたわけです。
3.低コストの実現
バンガード社は外部株主がいないため、利益を個人投資家のためにつかえます。
信託コストの引き下げ、サービスの強化などにです。
通常の資産運用会社は外部株主が会社を所有しているため、利益はそちらにも還元しなくてはなりません。
外部株主がいないということは、外部という監査の目が光らずガバナンス(企業統治)の弱体化につながりがちですが、従業員の高水準の給料と取締役員の9割が外部取締役であるので、創業以来、ガバナンスに関して悪いニュースは出ていません。
また従業員の高水準の給料と言いましたが、金融業界で競争に負けないレベルの給与ですが、億万長者を生み出すような報酬体系はとっていません。
先の図を参考にしていただきたいのですが、バンガード社を取り巻く構造は生活協同組合に似ています。
利用者がお金を出して事業運用し、大きく利益が出れば利用者に還元する、というものです。
4.まとめ
いろいろ調べてみますと、創業者の個人投資家本位の理念が今も続く会社のように思えます。
こういった会社はなかなか強いと思いますし、実際世界一でもありますから、積立による運用先としてはかなり安心と安定感のある会社だと私は思います。
また米国の成長は右肩上がりで、今後も続くと見込まれています。
ですので、米国のインデックスファンドは投資商品としてはかなり魅力的です。
楽天証券においては『楽天・全米株式インデックス・ファンド』としてバンガード銘柄が組み込まれていますので、ご興味ある方は是非調べられてみてはいかがでしょうか。