「はい、赤になったので渡れますよ」と一緒に渡って安全につれていってくれたおじさん!?―視覚障害の歩き方
家のすぐ隣のエリアで工事をしている。
今朝は特にすごい。(記事投稿日よりはだいぶ前のお話です。)
短い距離の横断歩道の音響信号も聞こえないどころか、そこまでの短い歩道を歩くのも怖いほど。
縁石に伝ってゆっくりと歩いて行くと、横断歩道に辿り着く直前に、前に立っていた人が動いた気配。
…でも、なぜだかその人には白杖で接触。私に気付いて避けてくれたわけではなかったのかな(笑)
「ごめんなさいねー、工事してまーす」
恐らく、工事の警備関係のおっちゃんかな?
ちなみに工事をしているのは横断歩道渡った向こう側なので、交通整理か。
横断歩道は右に曲がるほうとそのまま正面直進があるのに、「今青ですよ」だか何かおっしゃるから、どちらのことを言っているのかわからなくて、
「右に渡りたいです」と言うと、「あ、はいちょっと待ってください。今信号『青』なんでね」
…へ?笑。
言われた通りしばらく待つと、「はい、渡れます。信号『赤』になりましたんでね。」
…ほへっ?赤っ?! …と思いましたが、しかしそのおっちゃん、声だけでなく、私の身体を触ってその短い横断歩道、一緒に渡って向こう岸に連れていってくれました。
声をかけてくださるかたも道行く人や駅員さんは結構緊張もあるのか、「左」「右」の声誘導ではずいぶん逆さまを言われて戸惑うことがあるけれど、「赤」「青」を2連続で逆さまに言われたのは初めてだなあ。しかも自信を持って何度もおっしゃったのです。笑
いや、実は。
ちょっとネタとさせていただきましたが、私が言いたいのは、実は、左右や赤青を間違えたのが迷惑だったとか困ったとかではないのですよ。
そもそも一緒に渡ってくれて安全に連れていってくださったわけですしね。
私がふと思ったのは、この人、恐らく交通整理か工事関係の職の人。ということは、もしかしたら、例えば視覚以外の感覚に頼る私たちが横断歩道を渡るときの基準が「信号でも歩行者の音でも前を横切る車でもなく、『横の私の進行方向と同じに車が走っているか(並走している車があるということは、その方向は青である可能性が高い)』」であると同様に、このおっちゃんももしや、渡れるかどうかの判断基準が、渡ろうとしている信号と90度角度の別の横断歩道の信号だった、もしくは車道の信号を見ていた、など、ちょいと「歩行者の多くが『これが当たり前』と思い込んでいるものと違うやりかたを使っている」人だった可能性もあるのかな、と、思いを馳せました。
工事や交通整理の専門家、我々一般人は知りませんし、持っている『目』も違うでしょうからね。
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