私の様子と意志、今後の成長と安全まで尊重した「手引き」…まるで安心安全歩行訓練?!―視覚障害者が嬉しいと感じた配慮
最寄り駅から帰宅時、誘導ブロックがありほとんどまっすぐの道。
ブロック沿いに歩いていると、横からおじいさん「お、大丈夫?」との下町の見守りらしい声(笑)
挨拶のようなニュアンスですよね、とりあえず「はい、ありがとうございます!」と答えると「はーい」と、何か先に行ってしまったような雰囲気。
(あ、行っちゃうんかい!笑)と心の中で突っ込みをいれながら、そのままブロックに沿って歩いていると、前方で「はい、ごめんなさいよ、ちょっと通してくださいね」などと、さっきのおじいさんの声!
どうやら、私の杖の数歩先(しかも恐らく真ん前)を歩きながら、人が多いところで私が安全に進めるよう、たむろしている人などに声をかけてくださった模様。
またお礼を言って暫く歩き、横断歩道に来ると、また前から「今青でーす、渡れまーす」とおじいさん!
他、看板が誘導ブロックぎりぎりまで突き出ているような個所では、おじいさんがどうやら看板側に立ち、ちょっと立ち止まって私が無事にそこを通り過ぎるのを見守ってくれているようでした。
(この辺りは私はだいぶ慣れていて、この辺は確か看板がせり出していたな、などとわかっていたため、誘導ブロックの反対側を歩くなど小さな工夫をして回避することができていました。)
そしてそんなことを何回かやったあと「どこまで行くの?」と聞いてくれたので答えると、「あ、俺もその辺だわ、じゃ一緒に行こう」と気さくに言いながら、それでも「腕掴みますか」などでもなんでもなく、スタンスは変わらず、私が自分で歩いているのをさせるがまま、相変わらず私の数歩前を通って、まるで心強い白杖の役割を果たしてくれているかのような見守り!
本当になんだか、私の操る白杖の前を、ベテラン白杖が予めとおってくれているかのような感覚でした。
私が順調に単独歩行しているのを見て、それを尊重してくれたのでしょう。普段は私は一人で歩いて移動しているわけですものね。
(このかた、恐らく、もし私がよほど慣れていない道でおどおどおぼつかない状態でわずかずつ探っていたり、私が「肘を触らせていただいても」と依頼していたら、快く手引きしてくださっていたことと思います。)
おかげさまで、まるで訓練士さんと一緒のような安心感で日頃の歩行訓練にもなりました。
更に。
このおじいさん、私が路地に曲がるところでも、「俺もこっちだ」と言いながら、見守ってくれた。
小さな路地が碁盤の目のようになっていて、どっちに行っても目的地には行ける、という路地が多いところであったので、ちょっとこっちから行くか、と道を変えてくれたのでしょう。
私が「あ、次は2本目の電柱まで行きます」などと自分がいつも目印にしているものをそのまま口にしてもまるで当たり前のように尊重してくれ、私がわざわざひっかかりやすい道路の端っこをカンカンやって行くのも見守りながら、「お、ここが2本目だ」と。
私がうまいこと曲がって建物のほうへ行くと、「おお、うまいうまい!もう大丈夫だな!じゃ!」と、去って行かれました。
感涙!
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