第32回視覚障害リハビリテーション研究発表大会

※これも9月下旬に書き溜めていた記事です

3日間開催という中の、初日の日に開催の情報を得た。
3日目の午前中であれば何とか短時間出向くことができそうな状況であったので、急遽、神保町、遠くはないがまったく初めてのところに、行ってみることに。

今回はその冒険記録。

なにせ完全に初めての試み、場所も初めて。

しかも、決行を予定していた早朝、雨が降っていたため、朝にやんだら行こう…という状態。

しかしながら、何とか止んだので、覚悟と勢いに任せ出発。

最初から最寄りとはいえ少々私にとっては難しい横断歩道などが待つ地下鉄の駅へ行くまでの間にも、男性にお声がけいただき、連れて行っていただき駅員介助をお願いして電車に乗り、(実は途中私が乗り換え電車の名前を別の電車と記憶していて改札で調べていただくなど細かいことはあったのだが)無事乗り換え、神保町まで。

A1出口とお願いすると、出口まで案内してくださったのだが、駅員介助終了する前に「教育会館ですか?」と。
私もこの駅は初めてだと成り行き的に伝えていたので、気にかけてくださったのだろう。
しかし、白杖でこの駅でA1と言うとやはり多かったのか。
「わかりやすいところまでご案内しますよ」と、何と駅「外」介助。
しかも、ほとんど1本道ではあるものの、途中から誘導ブロックがない。

結局そのまま、「2,3分なんで」と、何と建物の入り口まで連れて行っていただいた。

中に入ってとりあえず誘導ブロックを伝ってみると、エレベーターを発見。
呼び出しボタンを探して押していると、誰かがエレベーターで一緒に。階数ボタンを押してくださったとき、「あ、機器展ですね。僕、スタッフです!」と言ってくださり…

なんと、もはや居住区からほとんどバケツリレー形式。

「ガイドはしてはいけないことになっているんですけど…何があるかわからないですよね。さーっとまわるか、それとも気になるブースあります?」とまで言っていただいたので、ではまずはと、私は盲導犬協会さんの発信情報でこれを知ったので、盲導犬協会さんのところへ。
なんと、盲導犬の歩行体験。
まさかこんな貴重な体験の機会が人生にできるとは思ってもいなかった。

まだ訓練中の、若いとはいえやはり大きくあたたかな犬にお世話になった。
建物内と、階段の昇降も。

私がもしかしたら幼い頃から動物たちとのほうが対話していたからということもあるのかもしれないが、まるで人の手引きのよう。しかも、地面に近いこともあるのだろうか、歩いている様子が伝わってきやすく、本当に文字通り犬が手引きをしてくれる感覚であった。
また、階段を降りるとき、ついていてくださったスタッフと私とで「Go」サインを出したのだが、なぜか犬が行こうとしなかったときがあった。
あの後でスタッフさんにも確かめたらそうかもしれないとのことだったのだが、あのとき、私が下り階段を少し怖がっていたのだ。白杖も預けていたし、手すりもなかったので(結局壁は触っていたのだが)。
馬は、ヒトの気持ちが非常によく伝わる。乗馬しているとき、私が自分でも気づかない程度に少しでも怖がると歩みをゆっくりにしたり、進まなかったりする。
犬が私の状態を敏感に受け取って、「Goは出たけど、いいのかな?」と気遣ってくださったのだろう。
その後、盲導犬に関して色々と教えていただき座って話している間も、足に首を巻き付けるかのようにくっついてくれていたり、ひざに顎を乗せていてくれたり、両手をべろんべろんとしてくださったり…まったく、盲導犬歩行体験だけでなく、アニマルセラピーもしていただいた日となった。

また、私は今後、盲導犬協会のかたに白杖訓練と機械操作の訓練を受けることができることとなっていた。
もしやお会いできるかという思いもあっていったのだが、なんとお二人とも会場におられ、あいさつすることも叶った。
これがもし前日であったら、おふたりともおられなかったそうだ。

その後、眼球使用困難フロンティアの会のかたも出展されていると情報を得ていたため、つれていっていただき、代表さんとお会いしてお話させていただいた。このかたも、いずれぜひともコンタクトをと思っていたかた。
明るくお話しやすいかたで、しばらく居座ってしまっている間に、今度はなんと、そのブースに、SNSで何かすごいかただと思いながら、そしてお互いにお互いの名前は知りながらもお話の機会のなかったかた(しかも遠方!)が立ち寄られ、まったくもって驚きの貴重な出会いの連続となった。


午後からまた別の予定があったため、名残惜しいが、その後にここの代表さんが勧めてくださった福祉器具のブースをひとつ体験させていただき、建物をあとにすることに。

帰途も、地下鉄の入り口の近くで案の定迷子になっていたところを、旦那様が視覚障害をお持ちで同じイベントに行かれたという奥様が、なんと少々複雑に階段を降りる先の有人改札まで案内してくださり、無事に帰宅。

この日も、本当に守られながら、無謀と思われた大冒険を無事果たし、新たな道を拓くことができました。

ありがとうございます。

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