白杖使用者の冒険―地元周遊バスにて

#視覚障害者が嬉しいと感じた配慮
#障害理解

エピソード①

地元区の周遊バスを久しぶりに利用。

乗ったとき、運転手さんに行き先の確認と、ICカードの残高も知りたかったため、見ていただいた。

運転手さん、私がICカードをしまうのを待ってくれ、「大丈夫ですか?つかまってくださいね」と声をかけてくれた。

すると、乗客の中から男性の声が「座ってもらったらいいんじゃない」と下町のおじさまらしい言葉が飛び、運転手さん「あ、お座りになりますか」と言ってくださったので「どこが空いていますか」と聞くと、運転手さんのすぐ後ろの席から今度はおばさまの声。「空いてるわよ、ここ、ここ」と、おばさまも座ったまま、私の袖をそっと引き寄せ隣に座らせてくださった。

下町の周遊バスの雰囲気であった。

ありがたい。


エピソード②

その帰りのバスにて。

このバスは、一回のみ途中で別経路のバスに無料で乗り換えることができる。そのため、乗換券というものを運転手さんにもらうのだが、私が大分前からバス乗車の際に徹底していること、…必ず目的地駅に行くか…、を確かめ、乗換券も申請すると、「はい、これ出せば大丈夫ですからね」と明るい声と共に、小さな紙を私の手に当てて渡してくださった。そして目の前の座席が空いていることを教えてくださった上で、「降りるときにも前側のドア(このバスは降りる際は後ろドアまで移動する必要がある)開けるので、まっすぐ出てください」と。

そして降車停留所にて前側ドアを開けて、「では、そのまま前にまっすぐ進んで出てください。あ、ちょっと道路までの間に隙間あります。」と、降りる時にも声をかけてくださった。

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