白杖使用者の冒険ー駅員さんの大サービス!
私は、普段、上野駅を通り越して上野御徒町駅の近くで止まるバスを使い、そこからバスの乗り継ぎをして、通院をしています。
しかし、この乗り継ぎ、時刻表をよくよく計算すれば良いタイミングを見つけることができるのかもしれませんが、私はそれができない、その場に行ってですら時刻表を目視することができないので、その場に行ってから、時としては20分くらい待つ場合もあります。
先日、通院のとき、最初のバスにまず辿り着くまでの横断歩道やら途中の歩行時に手間取り、乗る予定のバスを逃してしまったことがありました。
その上、そのバスも観光客でやたらごった返しており、どうやら遅れ気味。
これは乗り継ぎのバスで行ったら到底間に合わない!まずい、どうしよう。
終点停留所の近くに、確か地下鉄の駅(上野御徒町駅)があるはずだ…しかしバスの停留所からどう行くのだろう。しかし間に合うとすればそれで行ってみるしかない!
と心に決めました。
すると、バスを降りる時、補助してくださったかたが!
そのかたに「地下鉄の駅の入り口が近くにありますか」と聞いて、連れて行っていただくことができました。
おかげで通院は間に合った。
同時に、ここで地下鉄に乗り換えたほうが、単独歩行と言う意味での移動も、時間的にも効率が良い、特に帰宅時はこちらのほうが良いと判断し、帰り道もこの方法を使ってみようと、挑戦。
しかし…実は、乗る時、この駅が「上野御徒町駅」であるという認識がちゃんとできていなかったのですね。
そして、この辺りややこしいことに、「上野御徒町駅」「新御徒町駅」「御徒町駅」「上野広小路駅」などと、微妙に違う名前の駅が並んでいます。
そして、この地下鉄も、「上野御徒町駅」「新御徒町駅」が立て続いている。しかも…私がこの地下鉄でしょっちゅう使う乗換えの駅は「新御徒町駅」で、慣れて馴染みがある(つまり意識の中に存在感が上位に来る)のが新御徒町駅のほうなのです。
それで、帰り、新御徒町駅まで乗ってしまいました。
バス停もその近くにあると思い込んでしまっており(視覚情報がないと、周囲の景色で覚えることができないため、言語情報や自分が動いた感覚や角度や歩数で覚えるというやり方になります)、
「上野松坂屋さんの対面(対向車線側)の道路に出たいのですが…。そうすると、浅草方面行のバスがあるはずで…」と、手引きに来てくれた駅員さんに伝えると、
「いいですよー、では改札でちょっと調べてみましょうね」と快く対応してくださいました。
しかし…改札で調べてもらっていると、駅員さんたちが首を傾げだした。
「これは…結構歩いてしまうな。バス停、上野御徒町駅で降りてもらっていたほうが行きやすかったかもしれません」
…なんと…?!あれ、来た時、入ったのはこの駅ではなかったのか…?
聞いてみると、どうやら地図的な位置関係としても、上野御徒町駅のほうが良さそう。
しかも、これからもこの道を使うとしたら、少しずつでもいいから覚えたかった。
「上野御徒町駅までもう一度戻ります?」と聞いてくれ、
お手数かけて申し訳ないというと「いえいえ、とんでもない」と言いながら、寧ろ、「行ったり来たり、面倒ですよね」などと、なんとも気遣ってくれる。
ただでさえバス停を調べさせてお手間をたくさんとらせたのに。
もう一度、ホームまで戻ってまた電車に乗せて下さり、上野御徒町駅へ。
そして今度は上野御徒町駅で待っていてくれた駅員さん、これまた心地良く気遣ってくれる男性で。
新御徒町駅から「浅草方面行のバスに乗りたがっている」こと、引継ぎされていたようで、出口の説明をしてくれ、
改札を出たあと、出口までだいぶ歩きました。
そして、出口を出たら……
…あれ?そのまま手引きして案内してくれている?!
「いや、ここまで来たら。初めてだということでしたし、行きますよ。いや、本当は普段は駅から外には出ないんですけど、ちゃんと伝えてきているので。」と、気さくに、良い意味でのらりくらりと私に申し訳なさを感じさせない言い方で、「バス停、あれかなー?」などと言いながら連れて行ってくれる。
「あ、今左手対面が松坂屋さんなら、多分信号のない横断歩道をひとつ渡るはずで…その次の〇つ目のバス停だと思うのです。」
「ああ、ではここ、もうすぐ信号のない横断歩道です。じゃ、あれだな、わかりましたー、ご案内しますよ」
「あ、バスちょうど来ました。あー、結構人、並んでますね。じゃ、もう乗るまで(笑)えーっとここが列の一番後ろです…」
…なんて言いながら、結局バスに乗るまで駅員介助!
バスに乗るまで手引きしてくださり、なんとバスに乗って扉が閉まりながら地下鉄の駅員さんにお礼を言うというシチュエーションを体験。
都営大江戸線、新御徒町駅の駅員さんも、上野御徒町駅の駅員さんも、
本当に助かりました。
ありがとうございます。
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