。・。・。・。金木犀から。・。・。・。
☆ ☆ ☆
あなたは、
この香りが、
どこからやってくると思いますか?
この香りは、花からではないのです。
この香りは、私の存在そのものから、
香っています。
私の根っこ、私の幹、私の枝葉・・そして、私の花・・・
私の存在が、花を通って、
溢れ出しているのです。
他の花とは、すこしちがいます。
一年の間、大切に育まれた生命のエッセンスを、
一瞬、一時の香りにして、
私たちは、放っているのです。
私たちは、声をかけあいます。
私たちは、伝達しあって、
いっせいに、その香りを放ちます。
私たちの、存在から溢れる香りです。
それは、存在の歌となって、
あなたがたの、一人一人の奥深くへと
響いていくのです。
あなたがたに、響いているのは、香りをとおして伝わった
存在の響きです。
細やかな振動にのった、存在の歌が
あなたがたの命をくすぐるのです。
歌はいっせいに響きわたり、
あたり一面を、小さな振動でつつみこみます。
人には、
ときおり、
やわらかな振動が、ひつようです。
繊細で、やわらかな振動・・・
それにつつまれたとき、
とげとげとした、心の角が、
すこしずつ、すこしずつ、
まあるく整えられていくのです。
人には、
ときおり、
やさしい歌が、ひつようです。
それは、なつかしい子守唄のように
なつかしく、そして心地よい響きです。
母の胸に抱かれるような、
ふっくらとした、やさしい振動です。
人には、
ときおり、
立ち止まることが、ひつようです。
走り続ける列車が、停車するように・・・
飛び続けた鳥が、羽をやすめるように・・・・
人は、ときおり、
立ち止まる勇気が、ひつようなのです。
立ち止まり、呼吸する・・・
香りは、あなたに
深い呼吸を与えてくれることでしょう。
香りが、あなたを、つかの間
休ませてくれるでしょう。
人には、
前に進むときに背中を押してくれる励ましと、
前へ、前へと走り続けるのを
止めてくれる助けが、ひつようです。
「ゆっくり、ゆっくりね・・」・・・と
すこしだけ、ゆっくりと呼吸をする時間が
ひつよう、です。
私たちは、人間に、すこしだけ
休む時間を、与えたいのです。
すこしだけ、
未来ではなく、過去にも思いを馳せ、
明日ではなく、今日をゆっくりと楽しめる。
そんなゆとりを、さしあげたいのです。
急ぐのではなく、スローな歩みを・・・。
進み続けるのではなく、立ち止まるときを・・・。
そんなゆとりを、さしあげたいのです。
競うことを、忘れ、
戦う相手を、手放して、
なつかしい温もりを、思い出してほしいのです。
人が、生まれてきた「ここ」。
その存在の歌を、きいてほしいのです。
人はみな、「ここ」から生まれてきました。
そのなつかしい響きを、思い出してほしいのです。
いつから、急ぎはじめたのでしょう?
いつから、競いはじめたのでしょう?
いつから、飛び続けたのでしょう?
生が、もっと、シンプルで、
優しいはじまりであったことを、
思い出してほしいのです。
そうして、
あなたがたが、
それぞれの中から香りたつことを、
たのしんでください。
あなたの香りが、あなたの中から溢れ出し、
あなたの香りが、あなたのまわりに溢れ出し、
あなたの香りが、誰かを休ませ、包み込むことを
たのしんでください。
あなたは、あなたのために歌い、
あなたの歌が、誰かをしあわせにすることを、
たのしんでください。
あなたは、あなたのために生き、
あなたの生が、誰かに歓びを与えることを
たのしんでください。
あなたは、あなたのために・・・。
あなたは、世界のために・・・。
あなたは、だれかのために・・・・
生きてる歓びを、思い出してください。
それが、自然の循環です。
生きとし生きるものたちの、
命の歓びの、環となるのです。
☆ ☆ ☆
こんなに、
ゆるいメッセージは、
はじめてかもしれないなあって、思った。
笑
休んで。スローに・・・過去にも思いを馳せて・・・
そうだね。
金木犀の香りは、
その香りを吸い込みたくて、
大きく、呼吸させてくれる。
胸いっぱいに、その香りを吸い込んで、
そして、吐き出す。
知らない間に、深呼吸させてくれてるね。
人は、もっと、
たちどまっていい。
人は、もっと、
ゆっくりでいい。
人は、もっと、
のんびりでいいんだね・・・・。
進むこと、がプロセスならば、
立ち止まることも、そのプロセスの大切な一部なんだ。
2007年10月12日
★ ★ ★
金木犀が香りだすと、
この言葉を、聞きたくなる。
優しい気持ちに還れるから・・・
2021.9.13.
✳︎✳︎✳︎
植物たちの声を
聞くのが、すき。
押し付けはなく、
でも、
心に、ふかく、優しく
残りつづけるから。
まるで、
金木犀の香りのように✨✨
2024.10.22.