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写ルンですレンズ×VSCOで実現する ”デジタル版写ルンです”

最近、安くてシンプルなフィルムカメラが相次いで発売されています。

面白そうだけどフィルム高いし…レンズだけ抜き取って3Dプリンターでマウント作ればデジタルに移植できるかなー、なんて考えたりもしたのですが、バックフォーカスの計算とか色々面倒そうで。そんなことを考えているうちに、良いのがありました。すでに出来上がったやつ。

写ルンですのレンズを再利用してマウントできるようにしたパンケーキレンズです。今回はこれを使って”デジタル版写ルンです”の実現にチャレンジします。

GIZMON Utulens

購入したのはEマウント版で、価格は5,170円。本家で撮って現像、データ化までした場合を考えたら2回分程度のお値段なので、全然お手頃です。ちなみに、Amazonでも販売されているので、買うのもお気軽。
プラスチック製の単玉レンズで、焦点距離は32㎜、F16(暗い…!)。ピントリングもなければ、絞りもありません。

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当然ながら、めちゃめちゃ薄いです。さながらボディキャップ代わり。こうして見ると、コンタクトレンズみたいなものですね。

今回はこれをα7Sにマウントして撮影、その後LightroomでVSCOのプリセットを当ててフィルム調にしてみました。本家の中に入っているフィルムのブランドが不明だったので、とりあえずカラーネガ・ISO400ということから、PRO 400H調に。

ちなみに、本家写ルンですの仕様は以下の通りですが、今回はISOとシャッタスピードまではこだわらずに、ゆるく撮っていきます。

・フィルム:ISO400 135フィルム
・レンズ :f=32mm F=10
・シャッタースピード:1/140秒
・撮影距離範囲:1m~無限遠

とにもかくにも結果を見てみましょう。伝統に従い、36枚でお送りします。

デジタル版・写ルンです

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ファーストショット。色合いといい、近距離の写りの雰囲気といい、すごくそれっぽい…!!

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とりあえず懐かしい感じを撮りたいなと思い、都電に乗って早稲田へ。
画面周辺部の甘さ、光量落ちなんかはレンズの特徴が出てますね。

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都電を降りたら神田川沿いを下ってまずは肥後細川庭園へ。
グリーンの色が綺麗に出ます。シャドウからハイライトへの色の変化が面白いですね。夕方時の光ということもあり、温調で良い雰囲気です。

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水神社の横、椿山荘裏手の胸突坂の細い急勾配を登っていくと、

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永青文庫があります。細川家伝来の美術品などを展示している美術館で、建物も光も魅力的ですが、夕方が迫っているので先を急ぎます。目的は…

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東京カテドラル聖マリア大聖堂・カトリック関口教会。
丹下健三が設計した教会で、信者ではないけど一度見学したいと思っていたのでした。

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残念ながら中は撮影できないので外観だけですが、内部は厳かの一言。是非画像検索して見てみてもらいたいです。
それにしても空の感じ、良くないですか?

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近距離はピントが合わないのを承知で寄ってみると、それっぽい雰囲気!

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教会を出た後は、再び神田川沿いを歩きます。

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太陽を入れると、光線漏れのように赤く色が被ります。直接入れなくても角度によってはすぐに色が出るので、これも使いこなし甲斐があって面白いところ。

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こういう人の気配のする被写体を撮ると雰囲気が出ますね。

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折り返して、早稲田大学のキャンパスを目指して新目白通りを上っていきます。陽が傾いてきて良い色が出る…。

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この日は雲の出方も良く。すでに書いたように、ピント合わせも絞りの調整も必要ない(できない)ので、シャッターを押すだけ。とにかく何も考えずに目に付いたものをその瞬間に撮れます。

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早稲田のキャンパス、TOEICだの何だのとよく受検・受験で来たなあと懐かしい。
ちなみに、写ルンですレンズは、元々小型化のためにフィルム面を湾曲させて歪みを補正する前提の設計のため、単に撮ったままだとけっこう歪んでしまいます(建築物の直線が出ない)。なので、今回は全てLightroomで歪み-14くらいの補正をかけています。

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陽が落ちるにつれてブルーが一層綺麗に出てくるようになりました。これは良い収穫です。

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キャンパスを出て水稲荷神社。さすがにこの時間の森はF16では暗すぎて厳しい…。

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迫る夕闇。周辺光量落ちが良すぎる…!!

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陽が落ち切って、36枚も終わりです。

「デジタル版・フィルム交換式写ルンです」

実は、ここまで書いておいて何なんですが、個人的には写ルンですってほとんど使ったことがなく、オリジナルの写りがどんな感じかも詳しく分かってません…。なので自分では再現度云々の判断ができないのですが、いかがだったでしょうか?他の方のnoteとかを見る限り、相当の再現度じゃないかと思っていますが…。

ただ、仮にオリジナルとテイストが異なっていたとしても、これはこれで十分な雰囲気があってアリだと感じました。そして何より、VSCOでプリセットを変えれば、Kodak風にもAgfa風にもIlford風にもできる。さながら「フィルム交換式写ルンです」といったところで、楽しみが一層広がります。

家族とかを撮ればもっと雰囲気を楽しめると思うので、しばらく遊んでみようと思います。また撮り溜まってきたら紹介します。


20210424-1-36結合

おまけ:遊びでポジフィルム風にまとめてみました。

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