~人生初の癌告知と絶望~ウソでしょ?脳卒中じゃないの?
一通りの説明の後、診断の結果が伝えられたのだが、結果は、PNET (primitive neuroectodermal tumour)という
「脳腫瘍」
だった。
「腫瘍」
という言葉自体はニュースかなにかで聞いたことがあったが、脳卒中と同様、日本語ですら、その言葉のはっきりとした意味を知らなかったため、隣に座っている彼に、小声で
「腫瘍ってなに?癌のこと?What's tumour? Is it cancer?」
と聞いた。その問いに返ってきたのは、
「そうだ・・・。Yes…」
という一言。
「え・・・・?」
脳卒中じゃなくて
「癌」
なの?
そもそも、画面の中にいるJillは、普通に話していたし、普通に歩いていたので、脳卒中を起こしたと信じ込んでいた私も、自然治癒力かなにかでで勝手に治っていくものだと気軽に考えていたのだ。
だって、当時は20代。
私を含め、周りの人たちはみんな健康だったため、病気の話をすることなんてなかったのだ。
それが
「癌」
となれば、話はまったく変わってくる。
私は
「癌」
なの?
「腫瘍」
という言葉が、
「癌」
という言葉に置き換わっただけで、これほどまでリアリティー(現実味)が増すのかと思うほど、
「癌」
という言葉はあまりに現実的で、強烈な言葉だった。
(結局は後から誤診だったということが分かり、
「PNET」
ではなく、
「膠芽腫」
と診断されたのですが、結局タイプ的にはどちらも稀で、
アグレッシブなので、今現在はそこには触れません)
長くなるので一旦区切ります。