韓国の美容専門家が選ぶ、これから注目すべきK-beautyの"7つのトレンド"
ここ数年、世界化粧品市場のトレンドの中心となっているK-ビューティー。韓国コスメのトレンドは少なからず日本のコスメ業界に大きな影響を与えています。
ビーガン・自然主義・環境への配慮…これらのいわゆる「クリーンビューティー」への関心と人気がいまだに続いている中、韓国コスメは次のトレンドへと進みつつあります。
そこで今回は「これから来る!」と言われている7つのトレンドキーワードをご紹介します。
注目すべき7つのトレンドキーワード
Foodmetics (フードメティックス)
Homesthetic (ホーメステティック)
Hybrid Beauty (ハイブリットビューティー)
Well Sleeping (ウェルスリーピング)
Microbiome (マイクロバイオーム)
Gentleansing (ジェントレンジング)
Better Barrier (ベターバリア)
1. Foodmetics (フードメティックス)
「Foodmetics(=Food+Cosmetics)」
これは、食品を重要成分にしたり食品のパッケージを摸倣したコスメのことを指し、2016年頃に流行した「フードメティックス」が今後さらにパワーアップして回帰すると予想されています。
例えば、果物・コーヒー・チョコレート・緑茶などを重要成分にしたり、果物自体を投入し見た目としての要素を強調する製品です。
また、パッケージに植物を印刷したり、食品の形状を適用模倣した製品など、内外問わず食品の要素が組み込まれたコスメが消費者の注目を集め始めています。
2. Homesthetic (ホーメステティック)
「Homesthetic(=Home+Aesthetic)」
パンデミックによる非対面習慣の長期化により、セルフケアに投資する「ホームビューティー族」が増加し、家でのセルフケアを可能にする「セルフビューティー」のニーズが顕著に現れています。
さらに外出文化が戻りつつある現在では「エステを受けに家に帰る」という新たな文化が生まれました。
ホームビューティー族の皮膚管理方法
満20〜59歳男女1000人を対象に実施(単位:%)
過去にはそこまで注目されていなかった「皮膚の部位別集中ケア」商品のニーズも増加。手足・ひじ・かかと・唇・胸・お尻など、細分化された部位をケアするマスクパックやクリーム製品が代表的な事例です。
また、より高い効果を求めて、家でもエステサロンに匹敵する効果が期待できる化粧品や美容機器製品の需要も高まっています。
3. Hybrid Beauty (ハイブリットビューティー)
「ハイブリットビューティー」とは、1つの製品がいくつもの機能を持った化粧品のことで、マイクロニードルとハイドロゲルアイパッチを調和させた「ジェル+マイクロパッチ」が代表的な事例です。
また、K-beauty専門家による2021年に最も注目する化粧品テクスチャの調査で1位となった「トランスフォーミング製品」も合わせて注目されています。テクスチャが変化する視覚的面白さと、変わるたびに期待される肌への効果を高く評価されたようです。
2021年最も注目された化粧品テクスチャの技術は?
「トランスフォーミング製品」として知られているのは、バームからオイルに変わる「クレンジングバーム」。ジェルからフォーム、そしてゴマージュへと変わる「角質除去剤」。ジェルからムースに変わる「クレンジングジェル」などが挙げられます。
4. Well Sleeping (ウェルスリーピング)
「Well Sleeping(ウェルスリーピング)」とは、新陳代謝が最も活発な深夜を活用し、寝ている間に肌を健康に管理する習慣のことです。
真夜中から朝方2時はメラトニックが皮膚再生能力を高めて肌コンディションの回復を早めてくれるとして「肌管理のゴールデンタイム」と呼ばれます。また、夜12時ごろの皮膚が緩む時間帯は、老化防止のために肌がリセットされるため「Midnight Renewal(ミッドナイトリニューアル)」とも呼ばれています。
つまりこれら寝ている時間は、皮膚回復の絶好の機会と言えるでしょう。
特に忙しい現代人の間では、こうした深夜の時間帯を活用し、日中に使用が難しい集中ケアアイテムを使用する習慣が普及してきています。
過去3年間「アンチエイジングセラム」、「スリーピングマスク」、「ナイトアイクリーム」など、シワと老化防止に焦点をあてた製品が増加しています。
また、かかとの角質を除去する「ヒールエクスポリエイティングマスク」、皮膚に直接有効成分を与える「マイクロニードルパッチ」、寝ている間にシワをケアする「アンダーアイゲルマスク」、スポットトラブルを緩和する「スポットクリアパッチ」なども代表的な事例として挙げられます。
5. Microbiome (マイクロバイオーム)
マイクロバイオームとは、「微生物(Microbe)」と「生物群系(Biome)」の合成語で、ヒトの身体に住んでいる微生物の有益な生態系を意味します。
近年これらの研究が進むにつれ、マイクロバイオームによる疾患予防が注目されています。
マスクの長時間着用やPM2.5など公害の増加により、敏感になった皮膚の疫力アップが求められる中、「マイクロバイオーム」は健康で美しい肌を作ると言われており、未来の化粧品産業をリードする分野として急浮上しました。
コロナ以降「マスクトラブル」の検索件数最大32倍に増加
2021年注目される化粧品キーワード
グローバル市場調査機関である『フロスト&サリバン』は、グローバルマイクロバイオーム市場が2020年872億ドル規模であり毎年7.6%ずつ成長、2023年には1,087億ドルになると予想。
化粧品界で1位を誇るロレアルグループも、今後マイクロバイオームの研究に力を入れることを発表しました。
6. Gentleansing (ジェントレンジング)
マスクの長期使用で皮膚の刺激や皮膚トラブルの苦痛を訴える消費者が急増し、「肌に優しいが強力なクレンジング」「スキンケア機能が含まれたクレンジング」=いわゆる「Gentleansing(ジェントレンジング)」が話題となっています。
クレンジングに対し、「洗浄力」だけでなく、皮膚鎮静、保湿、アンチエイジングなどの「スキンケア機能」を求める傾向へと変化しています。
クレンジング化粧品使用時に期待する効果 (単位: 件)
また、多様な製品、マルチ機能が含まれたクレンジング製品も一挙に登場しました。
例えば、ディープクレンジングが可能な「クレンジングバーム」、クレンジング・角質除去・皮膚のキメを整える機能が複合された「3インワンクレンジングパッド」、クレンジング・角質除去・バブルパックを同時に楽しめる「バブルゴマージュパック」などが代表的です。
また、環境に優しい素材である生分解性(天然レイヨン100%)を使用した「クレンジングパット」や「クレンジングティッシュ」は、プラスチックゴミ減少だけでなく皮膚刺激がない、より「ジェントル」なクレンジングとして注目されています。
7. Better Barrier (ベターバリア)
「 Better Barrier(ベターバリア)」とは、今の皮膚状態よりもさらに良い状態にするため「皮膚本来の力を育てる」という考え方で、コロナ時代に新たに誕生したキーワードです。
このベターバリアの普及により、これまでは各種トラブルケアのために「植物性」「低刺激」「天然」のコンセプトが人気でしたが、ここ最近では、「乳酸菌」「セラミド」「ビタミン」「ペプチド」など、傷んだ皮膚の免疫力を高める「免疫ケア」の消費者ニーズが拡大しています。
さらに、今年K-Beauty 専門家たちが注目している成分として、パンデミック後に変化した化粧品使用習慣の影響を受け、皮膚免疫・トラブル鎮静・低刺激などに特化した成分が上位に入りました。
2021年 注目された成分は?(単位: 人)
あなたのブランドで製造できるトレンドコスメ
上で解説した「7つのトレンド」を踏まえ、製造メーカーでは続々と関連の新製品が開発されています。
今回はその中でも、すでに開発済みでどなたでも製造依頼が可能な製品を一部ご紹介します。
Foodmetics (フードメティックス)製品
リアルフルーツセラム
本物の果実と香りが入ったセラム。
エッセンスとカプセルが入っており、ポンプを押すことで周りのセラムがエッセンスと自然に混ざりケア効果が2倍になる。
■バルクの構成
リアルフルーツエッセンス:ビタミンたっぷりなフルーツエキスがベースとなっており、肌に必要な栄養・ツヤ・ハリを与えてくれる
リアルフルーツカプセル:天然海藻類で構成されたカプセルが肌に吸収され、保護膜を形成してくれる
■種類別の効果効能
スイカ:ビーガンコラーゲンを配合させ弾力のある肌に仕上げる
マンゴー:アルガンオイルが荒れた肌につやと潤いを与える
キウイ:ブライトニング効果でくすんだ肌トーンを明るくする
Homesthetic (ホーメステティック)製品
GET+MICRO FILL PATCH
マイクロニードルが皮膚に通路を作り、ヒアルロン酸の浸透とハイドロゲルによる水分供給を可能にした、2ステップケアパッチ。
STEP1:スキンパッセージフィルパッチ
ニードルが付いた面を下にして目の下に貼り付けると、マイクロ工法で作られたスキンパッセージフィルパッチが皮膚に細かな通路を作り、ヒアルロン酸を最も効果的に皮膚に届けてくれる。
STEP2:シナジーキュアゲルパッチ
STEP1の上から貼り付け、パッチ全体を3〜5回ほど押し付けしっかりと固定させると、ゲルパッチがハイドロゲル本来の集中保湿と弾力効果を最大化させる。
Hybrid Beauty (ハイブリットビューティー)製品
LATTE FORAM WASH-OFF MASK
2種の液体を混ぜ合わせるタイプのウォッシュアップマスクとして特許も取得した、五感をくすぐるハイブリットビューティーアイテム。
特徴1:トランスフォーミングフォーミュラ
2種を混ぜ合わせることで生成されたCO2(二酸化炭素)により、柔らかなムースフォームへと変わると、肌に供給されたCO2が血液循環や新陳代謝を改善。さらに不要な角質と老廃物を除去してくれる。
特徴2:デュアルパウチ
2種類の液体が1つのパウチにまとまっており、折りたたんで絞り出せば自然と混ざりあった状態で使用できるデザイン。
特徴3:楽しさと癒し
4種類で展開されたLatte Foam Maskは、それぞれ異なる香りとなっている。一度封を開ければ香ばしいラテの香りが漂い、スキンケアをしながら癒し効果も期待できる。
Well Sleeping (ウェルスリーピング)製品
PONYTAIL HAIR MASK
ポニーテールヘアに被せるタイプで、最も傷んだ毛先部分を集中的にケアしてくれるヘアマスク。
■構造
LLDPE:エッセンスを保護するシルクタイプの白色フィルム
不織布:優しく柔らかい肌触りを実現
エッセンス:毛髪と頭皮を同時にケア
■特徴
特徴1:集中ケア
頻繁なパーマやカラーリング、ヘアドライなどにより髪の損傷が深刻な毛先だけを集中的にケアし、手軽で効率的にヘアケアが可能。
特徴2:洗い流し不要
ノーリンスタイプのため使用後別途洗い流す必要がなく、家で簡単にセルフケアトリートメントを楽しむことができる。
特徴3:クリーンフォーミュラ
ビーガン、シリコンフリー、自然由来成分95%と、優しいフォーミュラで敏感な頭皮にも安心して使用できる。
Microbiome (マイクロバイオーム)製品
HYTRUE:GEL"BIOME"
目元や気になるスポットに使用できる、マイクロバイオームを含んだマルチハイドロゲルパッチ。
優れた保湿力を誇る水溶性ハイドロゲルの中でも、天然成分の含有量を最大値に引き上げて開発された「real」&「true」ハイドロゲルを採用。
海に浮かぶ氷河をイメージした形状に加え、アラスカの自然を盛り込んだ氷河水を含有している。
特徴1:マイクロバイオーム
健康で美しい肌を作ると言われている、皮膚の内側に隠れた力「マイクロバイオーム」。ラクトバチルスSP発酵液、β-グルカンなどの成分が皮膚の障壁のアンバランスを改善し、健康な皮膚へと育てます。
特徴2:カラーチェンジ
色が変化する素材を使用。有効成分が徐々に溶け出し皮膚に吸収されると、透明に変わるパッチを通して、皮膚状態の変化を視覚的に確認することができる。
今回ご紹介した新製品はCosmepolitanで製造が可能です。
また、その他化粧品アイテムの製造も広く承っております。
▼ 製造可能な化粧品アイテム一覧
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