恋愛が下手な人。 〜一途に想うのが怖い人〜
恋愛が上手な人、苦手な人というのは確かにいるのだと最近知った。恋愛が上手な人とはそれを楽しむ事ができて、相手の動向をいちいち勘ぐりすぎず、マイペースに日常にときめきを取り込んでいて。恋愛が苦手な人は、自信がなかったりして、相手の顔色を伺いすぎて疲労してしまう。
ついこの間「片思いの相手に冷める瞬間」という記事を読んだ。男女ともにトップスリーの中に「ラインの返事が遅い」「脈なしなのかなと思った瞬間」とあった。「ラインの返事が遅い」というのはとてもよく分かる。それが何度も続けば、自分の優先順位は低いのではないか、自分ってそんなに魅力がないだろうか、と自己嫌悪にまで走ってしまう。
しかしどちらも結局独りよがりだと思うのだ。
「ラインの返事が遅い」のも「脈なしなのかなと思った瞬間」も、どちらも相手の顔色を伺いすぎて、自分の「恋心」より、いち社会人としての凝り固まった「プライド」を尊重し過ぎている。これはまともな事だと思う。
ただきっと本来「恋愛」は楽しめるもののはずで、恋愛が上手な人は「ラインの返事が遅い」場合にも、「脈なしなのかなと思った瞬間」にも自分なりに楽しめるのだ。
例えば「ラインの返事が遅い」、2日、3日も平気で返事がない。早く返事が来てほしい、こまめにスマホの画面を確認するけれど、やっぱりこない。気になる。でも、それで「自分に魅力がないから返事が遅い」とは思わない。「忙しいのかも」「きっとライン無精なのね」はたまた全く気にしない。それで返事がきたらその事に喜んで、相手が食いつきそうな話題を簡単に提供する。相手の返事を求めない、すなわちこれは「見返りを求めない恋愛」でそれが本来求められるべき恋愛の形なのだと思う。
「脈なしなのかな」と思っても、自分は魅力的だからどうにか彼(彼女)に振り向いてもらえる。その恋が終わるまでは、存分にそのときめきを味わうのだ。
けっきょく一途に恋愛をしている人は魅力的だから、思っていた相手と結ばれずとも他の誰かと自然に結ばれるのだ。誰だって見返りなく一途に思われたい。でも案外そうまっすぐに相手を想える人って多くない。だから一途であるだけで貴重な存在なのだ。 そう考えてみると、ね、恋愛でまっすぐに想う事が怖くなくなる。
恋愛は楽しんでなんぼ。楽しんだぶん、自分が成長できる。
相手の顔色を伺いすぎず、気持ちがどこに向いているかなんて気にしすぎず、自分が相手をどう思っていて、なにをしてあげたいか。それが一方的になってしまう事もあるけれど、過剰になってもたまには良いはず。一途ってほんとう、それだけで価値がある。