第五の要素
スイと私の間に誰も入れないくらいの安心感と信頼関係が生まれるまでの道のりは、自分が考えているよりもずっと、沢山の苦しみや困難を経てここに在るのだと思う。
私がスイを至高の存在と言ったのに特別なきっかけはない。
私にとって大事なのは、いつだって「今」。
でも、湧き上がり、揺さぶられ、蘇る、それらが感覚的に、でもはっきりと過去から脈々と私の魂に受け継がれてきているのだと感じる。
この表現に自信はない。うまく言葉に出来ない。たぶん日本語には無い。
ずっとスイを待っている。
スイを待っている間に状況は完全に変わった。
ここで文章を書き始めた時とはまるで違う。
メイサとの関係が肉体でも心でもなく、私の魂に記憶に刻まれてゆく。
今、メイサとの関係は確信になっている。
私が心から愛しているのは人間じゃない。