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「FAB工作室&食堂」誰のため? 何のため? 〜下北沢線路街「お店の公募」挑戦STORY⑤

こんにちは。
FABコミュニティ「CO-SAKU谷」です。コーサクダニ、と読みます。
自分たちのまちに「FAB工作室&食堂」をつくりたいと、下北線路街の「お店の公募」に応募しました。いまだに、応募しただけ、なんですけど。

私たちの活動がコロナ禍でストップしてしまったこと、拠点を持つことに対しても諦めムードが漂っていたことは、これまでの記事で少し触れました。
そんな時に、仲間の一人がポツリと口にしたのが「モバイル工作室」。

おお! 楽しそう! キッチンカーみたいなヤツね。
3Dプリンターやミシンくらいの機材は積めるし、車内壁面パネルは着脱可能にして、いろんな工具をぶら下げて使う時には外へ。ソーラーパネルを載せて自車発電、いや、ルーフテントを載せたら移動ヒミツキチになる。学校、公園、病院、下北線路街空き地、いろんなところに行こう、呼んでもらおう。そんなことをめちゃくちゃ考え、キャンピングカーを自作している人の動画を見まくりました。

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なぜ私たちは、こんなにも工作室にこだわるのか。

私の電子工作への目覚めは、数年前、初めて「Arduino(アルディーノ)」に触れたことでした。テクノロジーに苦手意識を持っている(現在進行形)自分にとって、え、こんなに簡単に、センサーって作れるんだ、動くんだと、衝撃を受けました。そして、ものすごくたくさんのプログラムやコンピューターが私たちの生活の背景で動いていることに気づいたのです。

そんなの、あたりまえジャーン、と言われるかもしれません。
けれど私は、自分の手を動かして、しくみを知って、という経験をしたことで、「電子工作」「プログラミング」といった単語から感じ取るものとは全く異なる感覚がカラダの中に入ってきました。

「あ、そうか。こういうものが、いろんなコトを便利にしたり、生活を変えたり、しているんだな」という実感、テクノロジーと身近なモノやコトが手をつないでそばにやってきた楽しさと親しみ、そんな感じです。

2020年、プログラミング教育が小学校で必修化され、わが家の小学生も、タブレットとViscuitを使った授業を楽しんでいるようです。
それはそれでいいのですが、机上で、タブレットに触れる指先だけでなく「テクノロジーと身近なモノやコトがつながっている実感」をカラダ中で感じとって未来への視野をググーンと広げてほしい。だってハハは、あなたが生きる未来を知らないんですから、自分でつかんでね。

そして、テクノロジーやプログラミングと聞くだけで苦手意識をもつ私のようなお母さんたち、食堂でランチしたりお茶したりするついでに、子どもたちと共に手を動かしてみませんか。きっと見える世界が変わります。

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↑この図は、私たちの「FAB工作室&食堂」がクローズのものではなく、第三者が関わり、また、まちへ、社会へ、世界へオープンになっていく循環を示したものです。

これ、オンラインではできません。私も、Arduinoに触れるなど、自分だけでは絶対にやらなかったでしょう。そもそもArduinoの存在すら知らなかったし。教えてくれる人がいたから、苦戦しつつもやっている人が他にもいたから、参加する・関わるハードルが低かったからできました。特に私のようなお母さんたちには、誘ってもらったからとか、子どもができなくて思わず手伝ったとか、そんなありがちな動機が自然発生する環境が必要です。FAB工作室と食堂が一緒にあることで、ものづくりが好きな人たちはもちろんのこと、直接的にものづくりに関心がない人も立ち寄りやすく、誰にとっても自然にテクノロジーが傍らにあるような空間になると思っています。

子どもと大人と、年齢も職業も関係なく、手を動かしてやってみる、ワクワクする。そんなことができるのが、「FAB工作室&食堂」なのです。

さて、次回は「モバイル工作室」から派生した「出張工作室」のことをご紹介しようと思います。よかったら、またお付き合いくださいね。


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