人口推移

「これまで」の前提が通用しない「これから」

こちらのグラフは、国土交通省が出している平安時代から2100年までの日本の人口の推移を表したグラフ。人口が減少して2100年には明治初期のころに戻ることに加え、2050年にはほぼ高齢化率が40%を超える。(そのときには自分もその高齢者の一員だが…)

ここから言えることは、
「これまで右肩上がりが前提だった社会が、右肩下がりが前提の社会になる」
という当たり前のことではあるが、歴史上初めてこういう前提になるということは、今までの「右肩上がりが前提の社会では役立った経験や知識」が役に立たなくなるということである。
(もちろん、普遍的に重要なことは人口減少社会でも役立つのは言うまでも無い)

こういった社会において、役立っていくのは中長期的に変わらない本質を見極め、将来の変化を洞察して柔軟にアップデートしていくことはもちろん、それに適した組織体であると思われる。

つまりは、固定の人員および組織で臨むのではなく、個々の人材が柔軟に結びつき、対応していく「オーシャンズ11」のやり方。ただし、個々の技能や知識水準を高く保つために個人が努力する内容はかなり高く求められる。また、柔軟に結びついていくための「オーシャン」役ができるコーディネートの人材および、日頃から近い距離(14km圏内という研究結果も)において、日常的な暗黙知の交換を含めた創造性を育む多様な交流が行われているコミュニティがますます必要とされていくだろう。

順調に上がっていく社会では、縄張り争いに勝てば良かった。
これからはお互いに高めあっていく高信頼性に基づいた交流をベースとしたオープンな「支え合い」が肝になっていくと思う。

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北林 功(Isao Kitabayashi)
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