アライグマとの奮闘 (A fight against racoondogs)
2021年6月に超音波害獣駆除器を設置して以来静かだった天井裏が、2023シーズンからふたたびうるさくなりました。ガサゴソと動物が動き回る音が絶えません。
風呂場の点検口から天井裏をのぞいてみたら、何かと目があいました。ライトで照らしても逃げません。スマホで撮ってみました。アライグマでした。
*
市役所に連絡したところ、「箱罠をお貸しします」というのでお願いしました。設置予定日が雨で1日延期となり、できる準備をしようと、屋根裏にマシュマロを仕込んでみました。
アメリカっぽい甘い香りが好きなんだとか。さすが北米原産です。切ったペットボトルの奥にマシュマロを置き、ボトルごと持っていかれないようヒモで固定し、天井裏に仕込みました。
「あやしい容器に入ってはいるけど、意を決して手を伸ばしてみたらとれた。しかもウマイ」と感じてもらい、用心深いと言われるアライグマに成功体験を与えるのが狙いです。
**
雨が上がり一日遅れの設置日、市役所から担当の方2名。ひと通り家屋の周囲を見てもらったものの侵入経路はわからないままでした。箱罠は、リビングから窓を開ければすぐ見える、家屋裏手のクーラー室外機の脇に置き、誘引餌のマシュマロを仕掛けました。
箱罠の貸出期間は2か月。でも「つかまるときは1~2週間ですね」と担当者。近隣でも最近仕掛けたそうです。いるんです。
なお注意事項として、対象外の鳥獣がかかった場合は逃さないといけません。「猫」は分かりますが、「タヌキ」もリリースの対象なのだそう。外来生物ではなく固有種であるところから扱いの違いが生じています。うまく逃がせる自信がないので、かからないでほしい。
**
設置の翌朝、いきなりでした。リビングから覗くと、かかっていました。文字にならない声を上げ、箱罠を揺さぶって威嚇してきます。市役所に連絡すると午後には箱罠ごと回収に来てくれました。「翌日」は最短記録だそうです。屋根裏に仕掛けておいたほうのマシュマロも、ちゃんとなくなっていました。
なお、時期を同じくしてこんなニュースも出回っていました。
-----------
・ダニ媒介「SFTS」 豊田で初の患者を確認(中日新聞、2023年6月13日 )
・動物がマダニ感染症増に関与 外来種捕獲強化を 森林総研などが調査(日本農業新聞、2023年6月13日)
-----------
国立感染症研究所のHPでは「重症熱性血小板減少症候群(STFS)は2013年に日本で初確認された、致死率6.3~30%、有効なワクチン・薬剤のない感染症」と解説されています。また記事中の研究者コメントによると、ウイルスを持つマダニの宿主としてアライグマ、ハクビシンなどの関与が疑われているそうです。豊田市はお隣りでもあるので、回収に来た市役所の方に情報提供しておきました。
捕獲成功しひと安心ではありましたが、後から思えばこれは解決ではなく、さらなる苦労の始まりでした。
(つづく)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?