「おかあさんといっしょ」に助けられていた青年
突然、今の「おかあさんといっしょ」の着ぐるみ人形劇がどうなっているか気になったので調べた。
今は「ガラピコぷ~」という全く知らん内容になっていた。それも5年前から。
自分はグーチョコランタン世代だけれども
グーチョコランタンのあとのシリーズもしっかり追えていた。
グーチョコランタンの後は風神雷神雨の神……の孫たちのお話「モノランモノラン」があって、3年くらいで交代し銭湯の番頭の息子と取り巻きがやいやいやる「ポコポッテイト」、という所までは追いかけていた。
世代ではない自分がなんでこんなにおかあさんといっしょを知っていたかと言うと、自分には12歳下の妹がいて夕方のテレビには必ずEテレが点いていたからに他ならない。
今回初めて知った「ガラピコぷ〜」が始まったのは2016年らしく、その頃には妹が観るテレビはEテレではなくてディズニーチャンネルの「ちいさなプリンセスソフィア」に代わっていた事はちょうどこの事とピッタリ辻褄が合うからそういう事にする。
ところで12歳下の妹が産まれる、というのは12歳だった自分にとって存在クライシスみたいなものを引き起こした。子を成す手続きをちょうど理解し始めた自分は、「なぜ今更産む必要があったのか」というミュウツーみたいな疑問を3年くらい悶々と考え続ける事になる。
思春期反抗期に差し掛かった自分と、3歳下の妹でギスつくはずだった家庭は
新たな幼児の面倒をみることが共通の関心事となり、反抗期なんてやってられないような雰囲気になった。受験期に参ってしまうような時は明らかに気分転換になっていた。
そんな為に生かされているはずはないのに妹を気分転換のように扱ってしまう事にも嫌悪してうだうだしたりもした。
「悩んでいる時は走り込め」みたいな話があるけれど実際そうで、無心で妹の面倒をみたり、同じテレビ番組を観たりして「たくみおねえさん可愛いな」とか思うのはとても助かったと振り返ってみて思うところだ。
本当に本当にメイン所の理由じゃないけれど、
リビングに大画面に映されている幼児向け番組がもたらす効用として確かにあったはずで
そういう意味でEテレは残っていて欲しいなあと思う。
幼児向け番組をyoutubeから携帯の小さい画面で観せている今どきのお母さん、あるいは長男長女は遠巻きにそれをぼうっと観ることもできず、
面倒を見ることから解放されて現れた自分の時間に、考える必要のないことや考えても答えが出ないことに頭を悩まされてはいないかと杞憂する。
「なぜ今更産む必要があったのか」は未だ尋ねることが出来ていない。
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