資生堂クリエイティブの独立。
資生堂のクリエイティブ本部(旧 宣伝部、宣伝制作部)は来年設立150年になるが、今まで日本のトップクリエイティブを生み出してきたことでも周知であり、多くのクリエイターを輩出してきた。
大卒での入社のハードルの高さや入社後の業務の結果やクオリティは超高レベルを要求されるが、その周りの先輩や仕事を通して出会う人たちやクリエイターがもはや、レベルの高い人たちばかりだった。『美しい生活文化の創造』の基に、美意識を極限まで追及して行く企業文化で育まれてきた事も財産でした。
創業の地、銀座で育まれ今年1月には汐留に移動したが、何より、ピュアなメンバー達なのです。
【クリエイティブ環境】
資生堂クリエイティブのクリエイター時代は、MacBook Proは全員支給だった。
社員はiPhoneが1人一台貸与なのだが、これとの連動も便利。
iPad Proとも連動させればクリエイティブには場所を選ばないで済む。
バージョンがUPするにつれてOSも自動で買い換え、検証後にUP される。
デイスプレイやモニターもセットされて、フリーアドレスだがクリエイターは専用デスクも与えられている。
Adobeソフトもクリエイティブに関わるものは全てに対応するし、フォントも申請すればどんなものも入れる事ができる。
クラウドはboxが社内基準で完備されてデーター量無制限で授受も可能だ。
なによりもプリンター複合機がクリエイティブ専門と一般用ありメンテナンスはCanonさんが即対応してくれた。
サポートはTooさんの専任が常に連絡も取れ、トラブル対応や回避も万全でした。特にセキュリティーに関しても群を抜いてる。
これら全てが勿論、無償なのだが。
その他、セミナー聴講料や美術館鑑賞など業務に必要な情報源や資料書籍、雑誌もセレクトして購読してくれる。
最新の情報やソフト、ハードが、向こうから来るという感じで、シャワーのように降って来ていた。
クリエイター冥利に尽きる至れり尽くせりの環境で、会社がクリエイターにはクリエイティブに集中できうる環境を最大限に整えてくれる。
写真や動画編集、VRなどに関してもスタジオもあり、気軽にお世話になる。そこでスキルも磨ける。まさに環境は抜群なのです。
【英会話公用語で必須】
会社では英会話が公用語になり必須ということになり、最初は戸惑いもあった。TOEICに全社員チャレンジするのだが、メニューも特別メニューでベルリッツへの受講料や受験料も勿論、2〜3年間無償。
2週間に1度の通学は大変だが、これが最優先業務というのも有り難いこと。
クリエイターには他にも個別スクールも受講出来て知らないうちに、会話スキルが磨かれていった。
今や自分のプレゼンも、勿論、英語で可能だ。
部内にもサポートしてくれるグループもあり即レス対応で心強い。
会社員としては海外駐在のチャレンジもそれなりに課せられ海外経験もほぼ体験できうる。家族で駐在してるのが今は普通ですね。
【クリエイティブ本部の独立】
このような夢のような環境で業務ができ、又スキルも磨け、自分の作品も残せていける。
そんな資生堂クリエイティブ本部が、満を期して来年、会社の子会社化に踏み切るというニュースが公表された。
会社の子会社は、国内だけでもザギンザ、資生堂パーラー、資生堂JAPANなど現在17社位あるが、これと一緒でこれからは独自の経営手腕でフィールドも拡がっていける。
社内の一部門ではやはり、組織の制約があるもので、人事対応も、時代にそぐわない部分も以前より多々あった。
特にグローバルな人材が多く入ってきてるし、社外クリエイターとのコラボも増えてきていた現状がある。
今後の時代に対応するにはベストプラクティスなのかもしれない。
独立部門の話は昔から出たりしてはいたが、伝統ある「宣伝部」を無くす引導は今まで誰も引けなかったのだ。
クリエイターは益々、自分のクリエイティブに責任を持ち、厳しい時代の荒波に果敢にチャレンジ、ジャンプして行って欲しい。
そして、一時はこの恵まれた環境で思う存分活躍できた事に感謝して、次代の人たちへ引き繋いで欲しい。
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