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片足わずか1秒で脱ぎ履きできる革靴『エラスティックシューズ』〜④デザインサンプル

エラスティックシューズについて、前回は「エラスティックシューズ」のメリット・デメリットをまとめました。

第4回目の今回は、「エラスティックシューズ」のデザインサンプルについてです。
(全4回に分けて投稿中のため、今回が最後となります。第1、2回目の記事は下記リンクからご覧になれます。)


デザインサンプル

  • サイドエラスティックと言えばこちら

革の模造レースイミテーションのフルブローグ、ゴアが見えないようにスリットパーツの革を縫い付けています。
レースアップシューズで言うところの「内羽根式イミテーションフルブローグ」とほとんど同じようなデザインです。
革の種類や色によって様々なサイドエラスティックの表情が見られます。

定番デザインのサイドエラスティック
ブラックカーフ
定番デザインのサイドエラスティック
ブラウンカーフ
定番デザインのサイドエラスティック
ネイビーカーフ
定番デザインのサイドエラスティック
ブラックピッグスキン
定番デザインのサイドエラスティック
グリーンコードヴァン
  • レーズアップシューズ + サイドエラスティック

革の模造レースにすることが多いですが、通常のレースアップシューズのサイドにゴアを組み込むこともできます。
先ほどのデザインとは少し異なり、ヴァンプ(アッパーのレースステイよりも手前全体を覆うパーツ)がWチップとロングヴァンプに分割されたパーツの組み合わせとなります。
また、Wチップとロングヴァンプが別れたパーツになっています。(イミテーションではなくなっています。)

レーズアップシューズ + サイドエラスティック
ブラックカーフ
  • キャップトウ + サイドエラスティック

定番デザインのイミテーションフルブローグをキャップトウ(メダリオン有・無)に変更した「セミブローグ・クウォーターブローグ」のデザインもバランス良く仕上げることができます。
また、革の模造レースをなくし、ダブルステッチや穴飾りで個性を演出することも可能です。

クウォーターブローグ + サイドエラスティック
ブラックハッチグレイン(型押し)
革の模造レース無し + ヴァンプの切り替えに穴飾り
ブラウンカーフ
革の模造レース無し + ヴァンプの切り替えにダブルステッチ
ブラウンカーフ
  • サイドレースアップシューズ + サイドエラスティック

レースアップの位置がサイドにあるデザイン場合、脱ぎ履きのことを考えてもう一方のサイドにの位置にゴアが採用されることがあります。

サイドレースアップシューズ + サイドエラスティック
ナチュラルカーフ(アンティークブラウンパティーヌ)
  • シンプルイズベスト

革の模造レースをなくし、プレーントウにすることで革を雰囲気が最大限味わえるデザインです。
また、トウ部分にメダリオンを施してみたり、あえてゴア部分を革で覆わずに縫製も最小限にとどめた最もシンプルなデザインもあります。

シンプルなサイドエラスティック
ブラックカーフ(パープルパティーヌ、フルハイシャイン)
シンプルなサイドエラスティック
ブラッククロコダイル
シンプルなサイドエラスティック
ブラックピッグスキン(メダリオン:有)
シンプルなサイドエラスティック
ブラックカーフ(スリットパーツ革:無)
  • サイドゴアブーツ

これからの季節(秋冬)に手放せないブーツのデザインは、シンプルなものから、サイドエラスティックのブーツパターンまで様々です。

サイドゴアブーツ
ブラウンハッチグレイン(型押し)
サイドエラスティックブーツ
ブラウンカーフスエード
サイドエラスティックブーツ
ブラウンピッグスキン

Corno bluでは、革の種類や色だけでなく、デザイン(型紙)、縫製、穴飾り、模造レースなどの違いや有無で数十、数百もの組み合わせが可能です。
例えば、定番のイミテーションWチップをストレートチップやショートウイング、ダイヤモンドキャップに変更してみたり、踵部分の縫製(縫割り)を無くしてノーシームにしてみたりと本当に様々です。
また、フルハンドメイドで底周り(コバ、ソール、ヒールの総称)をベヴェルテッドウエスト、フィドルバック、ピッチドヒール仕様にすることもできます。

私たちは靴職人として、フィッティング、デザイン、素材にこだわり、最高の技術を駆使してお客様の一足の靴を造り上げています。職人の手によって作成された木型から造り出されたビスポークシューズ(オーダー靴)は、顧客が履き込み,馴染ませてゆくことにより育てられ、ようやく唯一無二の一足としての靴が完成するものではないかと考えています。

最後にスライドショーを作成しましたので、よろしければご覧ください。


note:村上 紀之

参考資料:紳士靴を嗜む はじめの一歩から極めるまで 著者:飯野高広


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