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アルバカーキ・セプ局♯7 シンコ・デ・マヨ パート1

5月5日、シンコ・デ・マヨ。この日はハロウィンのように街中は陽気な音楽に、仮装した人々たちで賑わっていた。ハロウィンよりも死者の日に近い。今日は祝日だ、この日はその手の事件が多い。

セプ局のエレベーターが開く。

そこにカイルが仮装して現れる。

ドードードー!

カイルは鳥のような仮装をしている。

ディルは答えた。

なんだそれ? ニワトリか?

違うよ! もっとすごい!

えーと、白鳥?それとも近くにあるピザ屋の鳥のマスコットキャラ「ナイチンゲール」?

違うよ!! これはドードーだドードードードードー!

と、あちこち騒いでいる。そこにディルは応えた。

似てな……。




アルバカーキ・セプ局にて、デスクでディルは書類を書いていた。

目の前のデスクにマロリーがいる。マロリーはディルに話しかけた。

ディル、この前あった射殺の事件覚えてる?

え? ああ先週あったペリーって男の事件な、覚えてるよ。

その事件のファイルが見つからないんだけど、たしかディルも犯人追ってたわよね? ファイル知らない?

え? 解決ボックスに入れたぞ? ないのか?

ないわよ。

誰か持ってったのかな? そうだ局長に聞いてみるよ。

わかったわ。

ディルはその場を離れ局長室に入った。

局長、ちょっといいですか?

すると局長は慌ててなにかをデスクの下に隠した。

どうした? レイエス。

あ〜 いまなに隠しました?

え、いやなにも??

いやなにかを隠しました! だって局長は嘘つく時、眉毛が上下に2回ピクピクってなるんです。間違いないです。

はあ…… わかった、これだ。

あっとこれはペリーのファイルですね。

そうだ、私としたことが実は1つ書かないといけないところをわすれてしまってさっき保管室から取ってきた。

なるほど、さっきマロリーがそのファイルないって言ってましたよ。ていうか、そのファイルの件で話しがしたかったんです。

そうか。秘密にしろ。それに後で戻す。

わかりました。でも、見つかるのが早かったですね。俺の方がもっと上手く隠せます。

なんだと? 私に喧嘩売っているのか? この私に?

いえ、そうではないですが、俺ならもっと上手く隠せるってことです。

なるほど、いいかさっきは突然すぎて隠せなかっただけだ。次やれば絶対に100%隠せる、気付かれない。

そうですか、なら俺と戦いませんか? 

なに? いまは仕事中だぞ?

負けるのが怖いんですか? 

なんだと!? そんな訳あるか! 君には負けない。

ならやりましょう。

仕事もちゃんとするか?

俺は優秀な捜査官ですよ?

いいだろう、やってやる。なにを賭ける? 

俺が負けたら1週間タダ働きと1ヶ月残業代なし。

いいだろう。では私が負けたらこの局のすべての書類をやってやろう。

あと、おれが勝ったら「ディル・レイエスはこの局でもっとも素晴らしい優秀な捜査官だ」と行ってもらいます。

なるほど、いいだろう。来い、局の連中に知らせてやらないとな。

すると2人は局長室からでた。局長がみんなの前で話す。そこにほかの連中が集まって聞いている。

みんな! 聴いてくれ! このレイエスと賭けをして戦うことを宣言する! あ、なにを隠す?

いいでしょう! これからやるのはなにか物を盗って時間までに隠して見つからなかったら勝ちだ。局長、なにかもってます?

うむ、今日小説を持ってきている。

と局長室からある小説を取り出してきた。

この小説だ、最近ハマったパウロ・コエーリョの「第五の山」だ。恋人が山が好きでね。

なるほど、ではこれを最後にもってた人の勝ちだ。これから始める。時間は今夜19時47分だから深夜24時までの時間だ。

そこにカイルが話す。

そうか! これはディルへの挑戦だな!

そうだ、カイル! これは今夜だけの窃盗チャレンジだ! 

とウィンズロウ局長とディルは握手を交わし、各々「場所」にもどった。小説はウィンズロウ局長がもっている。

ディルはとりあえずデスクに戻ると、考えていた。

場所は変わり、外ではナンシーとダンがある場所に向かう。近くで喧嘩をしていると通報があった。

パトカーに乗り現地にむかう。ダンが運転をしている。

なあアンドラーダ、お前なに考えてる?

なにって? なにも?

お前趣味あるか?

ない、いや人を殴ること。

それは趣味じゃない。アンドラーダ、お前ってなにも話さないな、なにかあるだろ? ほら親のこととか、恋人とか。

なんで? 友達でもないのに。友達でも教えないけど。

そういうやつだな、お前は。着いたぞ。

パトカー降りるとたしかに男2人が喧嘩をしていた。

おい! 2人ともやめろ!

と、ダン部長が言うと2人は振り返った。

おっと? お前らその格好は?

なにってヨーダだよ!ヨーダ!

見りゃわかるわ! 変態ども! なんで喧嘩してる?

とダンが言う。

右のヨーダはここは俺のナワバリだと言った。そこに左のヨーダは皆のものだと言った。そしてまた喧嘩になる。両者一歩も引かない。

うるさい! 迷惑してるんだ! やめろよ! ヨーダ…… じゃあない、アンドラーダパトカーからあれを取ってこい。

アンドラーダはパトカーの中からチョークを取り出した。

ダンはそのチョークをアンドラーダから受け取ると大きな丸を描いた。

ここが右のお前、ここが左のヨーダ! それでいいだろ! 次迷惑掛けたら局に連れていくからな。

と、注意をした。それを聞いたヨーダ2人は、萎縮していた。本当にヨーダみたいな顔していた。


帰るぞ、アンドラーダ。

はい。

2人はパトカーに乗り局に戻った。

一方、セプ局ではディルが「第五の山」を盗ろうと考えた計画を実行しようと動いていた。

このチャレンジどちらが勝つのか。

ー ♯7 シンコ・デ・マヨ パート1 ー つづく。










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